【ネタバレあり】日本を代表する”ロボットアニメ”『新世紀エヴァンゲリオン』シリーズを総復習！ 今さら聞けない『エヴァ』の物語を履修しよう！

深まる謎と激しさを増す戦い（第11話～18話）

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ここからはアクション満載の使徒との戦いだけでなく、ネルフ自体の組織の闇や陰謀、ネルフ本部を襲う使徒の性質もだんだん変化していきます。

第11話では零号機の実験が失敗しネルフ全体の電力の供給が止まってしまうトラブルが起きてしまいます。予備電力に切り替わるはずのシステムが作動せず、パイロットも不在。またしてもネルフは危機的状況に。

その状況を監視しているかの如く、使徒が襲来します。使徒を撃退するためにゲンドウを含めたネルフの大人たち全員が手動でエヴァの起動やネルフの防衛システムを動かし、パイロットであるシンジ達が来ることを信じて待つのでした。

大人たちが汗を流しながら必死に働くのをみたパイロットたちは司令部との通信もままならないなか、大人たちの信頼に答えます。溶解液を使ってネルフ本部に侵入する使徒を撃破し事なきを得るのでした。

西暦2000年に起きた「セカンドインパクト」と呼ばれる現象。ミサトはそのセカンドインパクトから生き延びた人物であり、彼女の父親はセカンドインパクトで命を落とし、彼女の体の傷はこの現象で負ったものでした。

一方その爆心地である南極に訪れたゲンドウと冬月コウゾウは、まるで地獄のような風景になってしまった南極を視察。ゲンドウはその風景を「汚れなき世界」と呼びます。このあたりからセカンドインパクトや使途に関する謎とその答えが少しづつ散りばめられていきます。

そんな中またもやネルフを強襲する使徒。今回は衛星軌道上に現れエヴァでも手出しができない状況に。また自分自身が隕石のようにネルフに落下することで破壊を試みます。日本だけでなく世界に甚大な被害を及ぼしかねない使徒の襲撃にネルフも一か八かの大胆な作戦をとります。

それは落下する使徒をエヴァが素手で受け止めるというものでした。ミサトの使徒に対する怨恨も垣間見えるような可能性の低い作戦に驚愕する一同。スーパーコンピューターMAGIを使い落下地点をギリギリまで予測し、その後はミサトの女の勘によるピンポイントの予想を元に臨機応変に対応することに。成功率は限りなく低く全員が命を落としかねない作戦が始まります。

作戦開始前の数刻の合間にミサトはシンジと会話します。研究ばかりで家庭を顧みず憎かった父親が自分の命の恩人であるという複雑さ、父に対する気持ちを整理できない状況、そして使徒を倒すことで何か変わるかもしれないという希望をシンジに打ち明けるミサト。これを聞いたシンジはエヴァに乗る覚悟を決めるのでした。

ミサト、綾波、アスカ、シンジそれぞれが目標を持って戦う事を決め作戦がスタート。落ちてくる使徒に最も近かったシンジが受け止め、綾波とアスカがサポートし協力して被害を最小限に抑えつつ使徒を殲滅するのでした。

シンジはこの作戦後初めてゲンドウから「よくやった」と声をかけられ自分自身のエヴァに乗る意義を確かめていきます。その姿を見たアスカも安堵するのでした。

ネルフの中枢を担うスーパーコンピューターMAGIに干渉する使徒も現れます。赤木リツコの母親が開発したコンピューターであり正確無比な性能を誇りますが、MAGIに細菌サイズの使徒が接触し、侵略を開始。ネルフのシステムを次々と停止させ3つの頭脳を持つMAGIの2つ目まで侵食されてしまいます。

使徒を食い止めるため試行錯誤するリツコら技術者たち。リツコの母親もまた、彼女を顧みずに技術者として女としてネルフに尽くしてきた人物。MAGIを通して母親を感じるリツコ。母親の人格が移植されたOSを持つMAGIを食い止めたリツコでありました。

数々の問題が起こる中、ネルフを裏で操る組織であるゼーレからゲンドウに厳重な注意が入ります。全てはゼーレのシナリオ通りとして強引に押し通すゲンドウですが、秘密裏に彼自身が描くシナリオがあることが示唆されます。加持がネルフを監視する存在であったこと、ネルフ本部に匿われている「アダム」と呼ばれる巨人。この施設が単なる使徒殲滅を目的としたものではないこと。「アダム計画」「ロンギヌスの槍」そしてこの物語のキモとなる「人類補完計画」についての謎も少しづつ明かされていきます。

またパイロットを必要しないエヴァのコントロールに必要なダミープラグの開発も進み、それにともなうエヴァの実験も行われていきます。シンジは徐々に実力を実感し始めて父親との距離も近くなったような思いを持ちます。一方でアスカはシンジの急成長に焦りを感じています。

そこに現れた12体目の使徒。アスカに煽られて冷静さを欠いたシンジは使徒に捕縛され、監禁されてしまいます。生命維持装置も玄関を迎え薄れゆく意識の中でシンジは不思議な体験をするのでした。シンジに呼応するように初号機は暴走。使徒の体を突破り脱出しました。

ネルフは半ば押し付けられた形でエヴァ3号機を所有することになり、4人目のパイロットを選別します。パイロットに選ばれたのはシンジの級友である鈴原トウジでした。様々な思惑が交錯する中、ついに3号機の機動実験が行われます。

結果は、失敗。大爆発を起こした後、エヴァ自体が使徒に侵食され制御不能に。ゲンドウは即刻エヴァ3号機を使徒と認識し殲滅対象として作戦開始します。アスカはパイロットがトウジであることをシンジに知らせようとしますが、3号機に襲われ沈黙。

続けてレイもトウジが登場していることに気づきためらっている間に戦闘不能になります。ゲンドウはシンジに戦闘を命令しますが、人が乗っているエヴァを攻撃できずにいるシンジ。人を殺すぐらいなら自分が死んだほうが良いと命令を拒むシンジにゲンドウは初号機をダミーシステムに換装する事を告げる。

ダミーシステムに切り替わった初号機は3号機を圧倒。シンジは初号機とのシンクロをカットされているため何が起きているのか理解できません。見るも無残な姿になる3号機。初号機は3号機のエントリープラグさえ握りつぶしてしまいます。

不安を募らせるシンジは、3号機パイロットの安否確認が出来たことに安堵しますが自身が乗る初号機が傷つけた相手がトウジと知り、絶望します。

覚醒（第19話～20話）

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シンジは例の一件から再び心を閉ざし、初号機を勝手に出撃させネルフ施設を破壊しもうエヴァには乗らないことを宣言します。シンジの動向を心配するアスカやレイ、そしてミサトだがシンジの決意は固い。

ミサトは最後にシンジに語りかけます。シンジが通うクラスはパイロット候補生が集められた場所だったこと、全ては使徒殲滅を謳いながら何らかの計画のためにネルフに仕組まれたものであったこと、そして自分自身をシンジに重ねていたことを伝えるミサト。

そして地球のすべてを子供たちに託すしかなかった事は確かであると。しかしシンジにはもう何も届きません。第3新東京市を立ち去ろうとするシンジの前に使徒が現れます。作品中でも屈指の強さを誇る「第14の使徒・ゼルエル」による侵略が開始。

ネルフの防衛設備をゆうゆうと乗り越え進むゼルエル。シンジが居なくても使徒と戦える事を示したいアスカは弐号機で応戦しますが、また敗れてしまいます。レイは自分を犠牲にして零号機で特攻。しかしゼルエルはことごとく打ち破っていくのでした。

同じパイロットが無残な姿になっていくのを呆然と見つめるシンジ。偶然居合わせた加持はシンジにセカンドインパクトやエヴァに課せられた使命を伝え「君にしかできない事があるはずだ。自分で選んで行動するように。」と優しく諭すのでした。

シンジは立ち上がり再び、エヴァと父が待つネルフ本部へ向かいます。シンジは父親に向かって勇気を振り絞り、

「乗せてください！　僕はエヴァンゲリオン初号機パイロット、碇シンジです！」

と力強く叫びます。すでに司令部近くまで侵入していたゼルエルを強引に射出リフトへと押し込み、ともに地上に出る初号機。しかしそこで初号機のエネルギーが切れ活動限界になってしまいます。

追い詰められる初号機とシンジ。このままではまたすべてを失ってしまう、意地や恐怖を捨てて誰かを守るために戻ってきたのにそれもままならない状況に陥ってしまいシンジは悲痛な叫びをあげます。

その叫びに応えたエヴァ初号機は突如動き出し、最強の拒絶型と言われたゼルエルを圧倒します。シンクロ率は400％を超え暴走する初号機。使徒を倒しその身を喰らうエヴァ初号機。初号機は異形の姿へと形を変えその本性を表しました。

エヴァは単なるロボットではない。装甲の用に見えた機械の数々はエヴァを縛る拘束具だったのです。ゲンドウと冬月はこの初号機の覚醒こそが計画のための目的であり、さらなる段階へと向かうためのトリガーであることを知っていたのでした。

人の制御から開放されたエヴァ初号機はシンジを取り込んだまま沈黙を続けていました。エヴァやネルフに対する不信感とシンジを失ったかもしれない不安でいっぱいになるミサトはリツコに詰め寄ります。しかしリツコは「エヴァは人に近い物体としか言えない。シンジが助かる保証はない」と告げるのでした。レイとアスカも一命をとりとめたものの複雑な思いを抱えます。

エントリープラグの中で液状化してしまったシンジの肉体と魂を再構成する計画を建てるリツコ。1ヶ月という短期間でその計画を実行にまでうつします。そんな中、初号機内でシンジは不思議な体験をします。どこまでが自分の体なのかもわからないエヴァと同化したしたシンジに様々なモノが語りかけるのでした。

いろいろなモノと向き合ったシンジはもう一度形ある世界へ戻ることを決意。ミサトはシンジの帰還を素直に喜びます。そんなミサトに加持はあるものを手渡すのでした。