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『EUREKA』公開記念 名塚佳織&小清水亜美対談インタビュー

あの名作アニメの劇場版3部作が完結! 『EUREKA/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』公開記念──エウレカ・サーストン役の名塚佳織さん&石井・風花・アネモネ役の小清水亜美さん対談インタビュー!

 

現実世界に即したテーマが描かれたり、人それぞれに魅力を感じるポイントが違うところが長く愛されてきた理由

──振り返れば、TVシリーズは日曜日の朝7時から全国ネットの放送で、壮大な「ボーイ・ミーツ・ガール」の物語やニルヴァーシュなどメカのカッコよさ、ストリートや音楽などのカルチャー、社会問題などが取り込まれた斬新な作品でした。16年経った今も新鮮さは変わっていないし、ひかれる人も多いんですよね。

名塚:当時、私たちも1年間旅をする中で、いろいろな場面に直面して。最初から全貌を知った状態でのスタートではなく、最初は「ボーイ・ミーツ・ガールで、少年の成長物語です」だけ聞かされて。しかもあんなにみんながつらい想いをする瞬間が来るとも想像していなかったですし。

でも世の中の動きや人の価値観など、自分が知らない世界っていっぱいあるんだなと。自分の目に見える、周りだけで生活していると気づかないものが多いんだなと学ばせていただいた作品でした。そして今も現実世界で解決できていない問題も多くて。

 

 
京田監督の中では、問題の解決や動いてほしいという要求ではなく、まず知ってほしいという想いがあったんじゃないでしょうか。知るだけで、人生観や価値観が変わっていくし、私自身、10年前と今で思っていることが違ってもいいと思っていて。

当時は正義だと思っていたものが今変わってしまっていても悪いことではなく、いろいろなものを吸収していくのが人間だと思うので。そういうものがこの作品の根底には流れているのかなと思います。

小清水:人それぞれに価値観があるので、ここまでこの作品が長く愛されてきた理由もそれぞれ違うと思うんです。

それだけ様々な要素が込められているし、現実には存在しないはずのキャラたちなのにすごく人間臭いから何となく見始めたはずなのに、いつの間にか引きこまれてしまったり。あるキャラに共感したり、こんな大人になりたいと憧れたり、影響された人も少なくないのでは? 

無意識のうちにも刺激をもらっているところが魅力の1つなのかなと思います。あとギジェット役の水沢史絵ちゃんとおうちでご飯会をするたびにチーズのびのび選手権をよくするんです(笑)。

ああいうキャッチーなワードやゲームみたいものはついマネしたくなる、そんな要素が散りばめられているのも魅力かなと思います。

──『交響詩篇エウレカセブン』は2世代、3世代で楽しまれている作品になりましたね。

名塚:確かに。『エウレカセブン』を見てくださった方がもう社会人になっていて、現場のスタッフさんとして今は一緒に作品を作っていたり、記者になられた方にお会いする機会もあって、「当時、見ていました」と言っていただくたびに「長い月日が経ったんだな」と。何だか不思議な感じです。

小清水:この業界にいると、時の流れを見失うことがあるよね? 同業のキャストやスタッフの皆さんは髪型が変わることはあっても、見た目はさほど変化がなくて。

名塚:だから現場にいると時が止まっている感じがして。作品はどんどん進んでいくし、月日も重なっていくけど。

小清水:だから今日も、「もう16年になりますね」と言われて、思わずハッとさせられました(笑)。

──では本作の見どころや楽しみにされている皆さんへのメッセージをお願いします。

小清水:エウレカとアネモネが成長して、これまでとは立ち位置が変わったり、他のキャラたちとの関係性や考え方の変化が見どころかなと思います。アネモネにとって、違う形の幸せを見守ってほしいです。

『エウレカセブン』に初めて触れる方にはただ新鮮な気持ちで、見て楽しんでいただけたら嬉しいです。

 

 
名塚:今までのエウレカは守ってもらったり、幸せになりたい、救ってほしいという気持ちが強かったけど、アイリスという少女と出会うことによって、自分自身の幸せではなく、これから先の幸せを願うようになった変化が描かれているのかなと思います。

私たち自身も20歳前後から、このシリーズに携わらせていただき、大人の方に支えていただきながら歩んでいましたが、最近はこれからを担っていく子供たちに何を残したいかとか、どんなことを伝えていきたいかを考えるようになりました。この作品にもそんな想いが込められている気がします。その想いを皆さまにお届けできたら嬉しいです。

 

劇場版『EUREKA/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』 作品概要

■11月26日(金) 全国ロードショー

イントロダクション>
2017年秋より開幕した劇場版『交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』シリーズは、エウレカの魂の軌跡を、レントンとアネモネという彼女の人生を変えた人物の視点から描いてきた。

第1作『ハイエボリューション1』(17)で描かれたのは、少年レントンの視点から見た2人の出会い。第2作『ANEMONE』(18)では、消失してしまったレントンと再会するため、何度も世界の創造と破壊を繰り返すエウレカを、少女アネモネが悲しみの淵から引きずり出す物語だった。

そして、シリーズ完結作となる本作ではタイトルの通りエウレカの最後の旅路が描かれる。

世界中から憎まれ、孤独に生きてきた贖罪の10年を過ごしたエウレカ。そんな彼女が出会ったのは、スカブコーラルを生み出す能力を持つアイリスという少女だった。

力を失った元少女エウレカと、自分の力を恐れる少女アイリスの運命の出会い。エウレカは自身の能力を恐れる彼女に過去の自分を重ね、アイリスを守る決意をする。

本作ではアイリスと共に歩む、エウレカの最後の旅路が描かれる。エウレカの旅路の果てに待つのは、「少女の終わり」と「少女の始まり」。そこには「HI-EVOLUTION」が切り開いた未来が広がっている。

<あらすじ>
エウレカが作り上げたスカブコーラル(珊瑚状の情報生命体)の中の仮想世界。その崩壊とともに、仮想世界の人々がこの地球に姿を現して10年が経過した。

この“大融合”の結果、 仮想世界の人類は「グリーンアース」を、旧来の地球人類は「ブルーアース」を名乗り、水面下でさまざまな衝突を繰り返すことになった。

そしてグリーンアース軍の高官デューイ・ノヴァクは、 自分たちの尊厳を守るため、仲間とともに決起し、大規模なテロ計画をついに実行へと移す。

混乱の元凶として世界中から憎まれるエウレカは、国連の独立師団無任所部隊A.C.I.D.(アシッド)の上級戦闘員となっていた。この世界を平和に保つために生きる。

それがエウレカの選んだ贖罪の道だった。そんなエウレカに、スカブコーラルを操る能力を持つ新たな“EUREKA”、少女アイリスを保護する命令が下る。

最初は対立するばかりだった2人は、孤独な逃避行を通じて、次第に互いのことを理解していく。やがて世界が危機に直面した時、エウレカは極限まで自らの力を振り絞って戦う。「アイリスとこの世界を守りたい」。エウレカの願いの果てに待つ未来とは――

■スタッフ
監督:京田知己
脚本:野村祐一、京田知己
原作:BONES
キャラクターデザイン原案:吉田健一
キャラクターデザイン・作画監督:奥村正志
メインメカニックデザイン:河森正治/コンセプチャルデザイン:宮武一貴/メカニックデザイン:大河原邦男、出渕 裕、玉盛順一朗
メインデザイン:上津康義、佐山善則、山根公利、柳瀬敬之、齋藤将嗣、片貝文洋、武半慎吾/銃器設定:金子秀一/特技監督:村木 靖
メカ作画監督:横屋健太
メインアニメーター:柿田英樹、大塚 健、阿部慎吾、長野伸明
美術監督:永井一男、本庄雄志
色彩設計:水田信子
編集:坂本久美子
撮影監督:木村俊也
音響監督:若林和弘
音響効果:倉橋静男
音楽:佐藤直紀
主題歌「Eureka (feat. kojikoji)」変態紳士クラブ(TOY’S FACTORY)
アニメーション制作:ボンズ
製作:バンダイナムコアーツ、バンダイナムコセブンズ、博報堂DYミュージック&ピクチャーズ、ボンズ、サミー、MBS
配給:ショウゲート

■キャスト
エウレカ・サーストン:名塚佳織
アイリス・マッケンジー:遠藤璃菜
石井・風花・アネモネ:小清水亜美
ホランド・ノヴァク:森川智之
タルホ・ノヴァク:根谷美智子
ムーンドギー:宮野真守
ギジェット:水沢史絵
ウォズ:チョー
チャールズ・ビームス:小杉十郎太
レイ・ビームス:久川 綾
エンドウ:佐々木敏
サムナ・スタージョン:下野 紘
ルリ・フレイム:豊口めぐみ
ミーシャ・ストラヴィンスカヤ:沢海陽子
バンクス:三木眞一郎
グレッグ・ベア・イーガン:銀河万丈
レッド・ツゥ:千本木彩花
チャイム:潘めぐみ
エクス・トラ:瀬戸麻沙美
キラ・ポマト:M・A・O
末野・ラ・ティーノ:嶋村 侑
ラ・ラ・ランド:諸星すみれ
レントン・ビームス・サーストン:三瓶由布子
デューイ・ノヴァク:山寺宏一

公式サイト
公式ツイッター(@EUREKA_HI_EVO)

 

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