WOWOWオリジナル長編アニメ『永遠の８３１』両アーティストが解いた神山健治監督のメッセージとは？ 主題歌担当・angela、OP曲担当・カノエラナさんの座談会をお届け！

1991年に日本初の有料衛星放送局として開局したWOWOWの開局30周年記念作品『永遠の８３１』が2022年1月30日20時より、WOWOWにて放送&WOWOWオンデマンドにて配信開始！

『永遠の８３１』は、『攻殻機動隊 S.A.C.』シリーズや『東のエデン』など手掛けた神山健治さんが監督と脚本を務めるオリジナル長編アニメです。偶然、時間を止める能力を手にしてしまったスズシロウ（CV：斉藤壮馬さん）と、同じ能力を持つ少女、なずな（CV：M・A・Oさん）が出会い、大きな犯罪計画に巻き込まれて……。

神山監督らしく、現代の社会問題ともリンクし、問題提起や警鐘も鳴らすリアルなストーリーと壮大かつ緻密な描写の映像美には期待せずにはいられません。

またこの作品の主題歌「ひとひらの未来」はangela、OPテーマ曲「キンギョバチ」はカノエラナさんが担当！　同じレーベルに所属する、アニソン界をけん引してきたangelaと初めてアニソンを歌うカノエラナさんというタッグにも注目です。

『永遠の８３１』の放送を記念して、angelaのatsukoさんとKATSUさん、カノエラナさんの座談会が実現！　楽曲の紹介や秘話から未来に至る、興味深いお話の数々をぜひご覧ください！

カノエラナの夢が実現！　angelaは予想外のスタッフからのオファーにビックリ！

――『永遠の８３１』の楽曲を担当されることが決まった時の感想をお聞かせください。

カノエラナ（以下、カノエ）：とにかくビックリしました。アニメのOP曲やED曲、挿入歌に関わることがずっと夢だったので、今回のお話をいただいた時はただ驚くばかりで。普段は表情筋があまり動かない私ですが、その時ばかりは「わぁーっ！」と叫んで、走り回りたくなるくらいのテンションでした（笑）。

angela　atsuko（以下、atsuko）：もちろん嬉しかったです。でもタイアップの依頼はほとんどの場合、担当ディレクターからいただくことが多いんですけど、今回はあまりご一緒したことがないディレクターからで。しかもそのディレクターと以前ご一緒したのがギャグアニメ（『アホガール』のOP曲「全力☆Summer！」）だったのに、今回は『永遠の８３１』という硬派な作品へのオファーで驚きましたし、この作品の候補として私たちを思い出してもらえたことが嬉しかったです。

angela　KATSU（以下、KATSU）：僕もそのディレクターから依頼を受けた時、タイトルを聞いて、「ギャグじゃないな」とわかったし、「転生もしないんだろうな」とか、「たくさん人が死ぬ作品なのかな？」と。でも神山健治監督の作品であることも聞いていて、SF作品や『攻殻機動隊』みたいなテイストなのかなと想像していました。実際はクライムサスペンスであり、この作品は神山監督のメッセージと僕は捉えました。

『永遠の８３１』は世界情勢や現代日本とリンクする、今の10～20代に特に刺さりそうな作品

――台本や資料など読まれた時の印象をお聞かせください。

KATSU：ストーリーは今の世界情勢や日本で起きていることにとてもリンクしていて、、共感せざるを得ないお話で、エンターテイメントとしてはドキドキさせられたし、おもしろかったです。

atsuko：主人公が大学生なので、学生の方や同じ世代の方が見るとより共感できるのかもしれませんが、大人の私から見ても共感できる部分が多くて。例えば、日本経済はこの20～30年、発展していないのではないかという問題も納得できたし、大人の目線で見ても共感できるし、「このままではいけない」と問題提起された印象があります。

カノエ：アニメの台本を読むのも初めてですし、一緒に設定資料集も拝見させていただきましたが、事細かく説明されていて、自然と頭の中に映像が浮かんできました。OP曲を制作するにあたって、誰に視点を当てると書きやすいのかなと考えた時、私と年齢が近い、主人公のスズシロウくんとは「思っていることが私と近いかも」と感じたし、同世代の人に刺さりそうな物語だなと思いました。