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冬アニメ『オリエント』羽多野渉(小雨田英雄役)インタビュー【連載第5回】

作中随一の個性派キャラは演じがい抜群? エンディングテーマ「ナニイロ」に込めた願いとは!? 冬アニメ『オリエント』小雨田英雄役・羽多野渉さんインタビュー

『マギ』の大高忍先生の最新作『オリエント』がアニメ化! 1月5日より放送中です。

物語の舞台は、強力な力を持つ鬼神に支配された日ノ本。鬼に立ち向かい続ける“武士”に憧れる武蔵と小次郎は、“最強の武士団”結成を誓い合い、夢のためへの道を進むことになります。

アニメイトタイムズでは、キャスト・スタッフ陣へのインタビュー連載をお届け! 第5回は、小雨田英雄役の羽多野渉さん。作品の印象や演技のこだわりや自身が歌うエンディングテーマ「ナニイロ」についてと、これまでのお話の振り返り、そして2月9日より順次放送開始となる第6話に関するお話を伺いました。

『マギ』の頃から感じた大高先生の作品の魅力

――大高先生が描く作品の魅力を教えてください。

小雨田英雄役・羽多野渉さん(以下、羽多野):とにかくキャラクターの表情が豊かですよね。すごく爽やかに登場したかと思いきや、とんでもない残虐な表情になったり。キャラクターをひとりの人間として捉えた時、色々な表情を見せるのは当然かもしれませんが、漫画でここまで表情豊かにキャラクターの内面を描いているのは先生の作品の魅力だと思います。

僕は以前、『マギ』という作品でもお世話になりましたが、出てくるキャラクターが深堀りされるほど魅力が湧いてくるんです。その魅力は表面上のかっこよさだけではなく、心の部分と言いますか。そういう内面を掘り下げているんですよね。

そして、キャラクターたちが目の前の敵だけではなく、自身の心やトラウマといった心の中の超えないといけないものと向き合っている部分は『オリエント』でも描かれているのかなと思います。

――そんな『オリエント』の世界観をご覧になっていかがでしたか?

羽多野:日本人としては鬼と戦う作品は昔から馴染み深いですが、今作は鬼の姿をはじめ、城が移動したり、バイクのような乗り物である鬼鉄騎が登場する設定が面白いと思いました。どういう発想でこれらのビジュアルが出てくるんだろうと驚きました。大高先生の唯一無二の世界観ですよね。キャラクターたちもみんな一筋縄ではいかないですし。

そんな世界に引き込んでくれるアイテムや背景の設定に驚かされましたし、ご覧になっているみなさんも、城が動いて、その中に人が住んでいて驚かれたでしょう。さらに、武士たちが空を飛ぶ鬼鉄騎に乗ってすごく大きい鬼と戦うなんて。

驚きの連続だと思いますが、「なんだ、この世界は? もっと知りたい!」と引き込まれるんですよ。

――木霊鬼の群れもそうですが、鬼たちのビジュアルもすごいですよね。

羽多野:多種多様な形ですよね。1話に出てきた鬼は可愛いビジュアルでしたけど、実は人をかじっちゃうみたいな。あのギャップはやめてほしいですよ、心臓がヒュッとなっちゃうので(笑)。そこからとんでもなく大きい鬼神が出てきますが、あそこも引き込まれちゃいましたね。

大高先生の描写のすごさは『マギ』の頃から感じていたんですよ。どうしたらそのビジュアルが浮かぶんだ?みたいな。とんでもなく大きなものとミニマムなものが混在する世界を魅力的に描かれていますよね。改めて、またご一緒できて嬉しいです。

作中随一の個性派キャラを担当! 羽多野さんの中に小雨田の欠片が……?

――台本などをご覧になった感想を教えてください。

羽多野:原作を読んだ上で台本をいただいたんですけど、小雨田を演じさせていただくという点を含めてワクワクしました。

小雨田は個性的と言いますか(笑)。行動ひとつで他者を傷つけてしまうところとか、かなり行き過ぎた思考の持ち主なので、言葉を選ばずに言うと見る方によっては良く思われないキャラクターだと思います。でも、こういう個性の尖ったキャラクターを任せていただくのは役者冥利に尽きることで、実際に台本に長台詞がバーっと書かれていた時はワクワクしましたね。

――役者としては演じがいがあるんですね。

羽多野:そうですね。自分自身と小雨田は全然違うと思うんですけど、それでも自分の引き出しのどこかに小雨田の欠片があるはずなので、その欠片を探すところから役作りをスタートしました。ただ今回は尖ったキャラクターだったのですごくやりがいがあって(笑)。

――尖ったキャラクターですよね(笑)。

羽多野:小雨田は、武士とはこういうものである、家族とはこういうものである、というイメージが頭の中でガチガチに固まっているキャラクターなんです。大小ありますが、それは我々にも共通しているところがあると思っていて。「男性はこうでないと」「女性はこうでないと」とか、「子供はこうでないと」「大人はこうでないと」とか。本来はそんな勝手なイメージは関係なく、自由だと思うんです。そんな風に、他人事ではなく、自分事として捉えることで、ファンタジックなお話が身近に感じてきて。そういう意味ではすごく生々しさを持っていますよね。家族を思考でコントロールしようとしてしまったり、物のように扱ったり。そういった事象は現実でもありそうですし……。

――小雨田自身は悪気がなさそうなところが怖いです。

羽多野:結局、彼としては悪いことをしているつもりじゃないんですよね。彼の中には絶対の正義があり、その正義を遂行するために命をかけて鬼に立ち向かう。結果、家族が亡くなってしまっても、彼らにとってそれは幸せなことなんだ、むしろそれこそが至高だ、と考えていると思うんです。

武士団のお城の中で日常をおくっている人たちからすると、戦ったこともないのに急に刀を取れなんて……。その考えを理解してあげることができない悲しいキャラクターなのかなと思います。

――現代で言うところのサイコパスですかね。

羽多野:そうかもしれませんね……。最初はニコニコしていて爽やかな青年っぽかったんですけど、どんどん見る影も無くなって(笑)。この表情の振れ幅はすごいと思います。

あと、収録は少人数でしたが、メインの3人とは一緒に収録することができて。その時に、口々に「怖い」と言ってもらえました(笑)。

(C)大高忍・講談社/「オリエント」製作委員会
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