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『ブルーピリオド』展覧会開催&最新刊発売!これまでの名シーンをご紹介!

「ブルーピリオド展~アートって才能か?~」開催&漫画『ブルーピリオド』最新刊が発売! ますます盛り上がりを見せる今「ブルーピリオド展」に向けて、矢口八虎たちの美大受験を振り返る!

受験

いよいよ始まる藝大受験! 一次試験のデッサン。3日かけて行われる二次試験の油彩&スケッチブック。ストレスにより酷くなる蕁麻疹を抱えつつも、ギリギリまで足掻き挑む八虎。藝大受験編のクライマックス。(収録巻4~6巻)

 

 

試験会場(十五、十六、二十二、二十三、二十四筆目)

受験生にとって勝負の場所である試験会場の様子も、強く印象に残るシーンのひとつではないでしょうか。

合図で鳴らされるベルの“ガランガラン”という音。試験中の鉛筆が走る“ガリガリ”という音。それらの音と風景が描かれたは、何とも言えない独特さを生み出しているようにも感じます。

余計な音が一切聞こえてこない、試験会場独特の雰囲気。そんな空気が、そのまま閉じ込められたような描写に、思わず息が浅くなってしまう程の緊張感をおぼえます。

 

小田原、セミヌード(二十筆目)

一次試験を辞退した龍二のことが頭から離れない八虎。受験に集中する為に会いに来たという八虎に対し、「溺れに行かない?海に」と言う龍二。藝大二次試験が2日後に迫る中、2人は小田原の旅館に泊まります。

布団を並べ、寝転ぶ2人に聞こえてくるのは、夜の海の音だけ。海の音を聞き、落ち着くという龍二と、何もなかったことになりそうで怖いという八虎。これまでの作中でも、2人の違いを感じる事はありましたが、このワンシーンからも、2人の心境や性格などの違いを感じます。

翌日、起きた2人は龍二の提案でセミヌードを描くことにします。部屋を中央で仕切り、お互い背を向け、普段ならしていないような話をしながら、描いていく2人。決して派手さは無いシーンですが、2人の会話や唯一無二の関係性に、胸をうたれたという方も多いはず!

 

「この世界の誰より 俺は 俺の絵に期待してる」(二十四筆目)

二次試験最終日3日目の昼休み。八虎の元にやってきた世田介に上達を認められます。自分の作品の意図に気付いてくれた事に、八虎はじんわりと涙を浮かべて喜びます。その後の残り2時間、数ページにわたって描かれる八虎の心情の中のこの言葉。

自身は凡人だから、努力を重ねて戦略を練ってきた。でも、それは自信の無さの裏返しではなくて、自分の武器じゃないかと、八虎は初めて気付きます。これまで悩んだり苦しんだ中で、ひとつずつ八虎が出してきた答えなど、積み重ねてきた全てが八虎の自信へとなった瞬間に、思わず感極まってしまいます。

 

「素敵ですね この絵」(二十五筆目)

アニメでもラストシーンとなった森先輩の一言。美術室で、受験の再現絵を描いていた八虎が席を外したときに、森先輩が訪れます。置かれていた八虎の絵を見た森先輩のひとこと。

一筆目で、森先輩の絵を見て始まった八虎の物語。そして対となるように、八虎の絵を見た森先輩の言葉で終わるという綺麗な演出。これまでのことが蘇り、胸がいっぱいになります。

 

藝大生となった八虎

こうして、受験編は終わりを迎えました。とはいえ、八虎の美術の道はまだまだ始まったばかり。7巻以降では、大学生になった八虎たちが描かれています。藝大生になった八虎を待っているのは、これまた個性的な教授陣や助手、同級生たち。

これまで、藝大受験の為に絵を描いてきた八虎にとって「受験絵画は作品ではない」という教授の言葉は、大きな衝撃でした。

他にも、藝大生として出される課題や教授たちからの言葉は難しく、意図が掴めず落ち込む事に。それでも、自分なりに新しい素材に挑戦したりと、八虎は試行錯誤を重ねていきます。

 
そして、文化祭や長い夏休みなど、様々なイベントを通して友人との関係も描かれていきます。予備校や美術部で出会った人たちとはまた違う、年齢も作品への取り組み方なども全く異なる面々。

個性的な同級生との交流は、八虎にとっては何を生み出すのでしょうか?

また、この大学生編では、受験編からおなじみの世田介も同級生として度々登場します。これまで、あまり描かれていなかった天才といわれる彼のエピソードも多く、心情を伺うことができます。

まだまだ悩みは尽きない八虎ですが、藝大生として迎える2度目の春がやってきます。11巻の最後には、藝大1年生となった予備校の同級生・桑名マキも登場。2年生となった八虎、そしてマキの登場と、12巻も新たな幕開けに期待が高まります!

 

おわりに

「ブルーピリオド展~アートって才能か?~」に向けて、受験編の印象的なシーンや台詞をメインにお届けしましたが、本記事には収まりきらないほど印象的なシーンや台詞が数多くある『ブルーピリオド』。展示では、どのような追体験が待っているのか、今から楽しみです!

ほかにも、作中に登場した八虎たちが描いた作品の現物や再現絵画の展示も行われるそうです。既に展示予定として、八虎や森先輩のあの作品が、公式ホームページにて掲載中。

また、“名画の見かた”など、アートを身近に感じることが出来る展示や青の渋谷シアター、山口つばさ先生の部屋など、気になる展示がいくつも予定されています。

「ブルーピリオド展~アートって才能か?~」は、6/18(土)~9/27(火)東京天王洲にて開催。『ブルーピリオド』最新刊は5/23発売。余すことなくブルーピリオドの世界を、ぜひお楽しみください!

[文/桜井結未]

 

学生時代に『HUNTER×HUNTER』で、声優さんのラジオやキャラソン、2.5次元舞台を知って以降、アニメ・漫画・ゲームを満喫しています。作品のジャンルは様々だけど、強くて可愛い女の子が出てくると嬉しい! 『ブルーピリオド』で心乱されつつ、ゲームに勤しんでる日々。やりたい事が多すぎて、多重影分身したい……。

この記事をかいた人

桜井結未
直感とオススメでアニメ・漫画・ゲームを楽しむ日々。強くて可愛い女の子がいる作品が好きです。

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