異色のお笑い芸人3人がアニメ監督に挑戦! TV番組『芸人アニメ監督』がフジテレビにて6月11日に放送|番組レポート&インタビュー
3人が「監督」と呼ばれた心境は?
――今回、「監督」と呼ばれた感想は?
サーヤ:めっちゃ嫌でした(笑)。ラランドは個人事務所で、私が社長なので、よく冗談で「社長」と呼ばれるのも嫌で。学生時代もリーダーシップを取ることを極力避けてきました。嫌われ役にまわったり、自分の意志を強く出さなければいけないので避けてきたのに、今はその道にぶち当たっている気がして。そのタイミングでこのお仕事をいただいて、自分が一番遠ざけてきたことだけど、今やることに意味があるなと。自分で事務所を立ち上げたこととアニメの監督は似ている部分があると感じていて、統率しなくてはいけないし、自分の譲れない部分があるけど、口に出したらたくさんの人を動かすことになるという葛藤があったりして。世に監督という肩書がつく人たちはみんな、そういうものと戦ってきたんだろうなと。原監督とか。
上田:えっ! 映画監督じゃないの?
サーヤ:あとスピルバーグ監督とか。監督はみんな、そういう苦しみがあったんだろうなと思いました。
上田:僕は、父親が野球部の監督だったので、上田監督と呼ばれていましたが、まさか自分がアニメで上田監督と呼ばれるようになるとは思ってもみませんでした。そう呼ばれている僕の姿をTVで見たら、父親も気持ち悪がるんじゃないかと。「お前も監督かよ!」って(笑)。何か不思議な運命ですね。
サーヤ:監督家系だったりして。監督ファミリー?(笑)
上田:そうかも。子供が生まれたら映画監督にしたいですね(笑)。
――「今、監督しているな」と実感した瞬間はありましたか?
上田:そういうのはなくて。ずっと「申し訳ない!」という感じで。レコーディング(アフレコ収録)の時もスタジオのど真ん中に座らせてもらっていいのかなと思ったし。もちろん制作や収録の時は考えて、いろいろ言わせていただきましたが、「監督だぞ!」と思ったことは一度もありません。
いおり:店長とか工場長とか館長とか総理大臣などリーダーに憧れていたので、監督って呼ばれて嬉しかったです。でも経験がない私のために皆さんが動いてくださって、申し訳なさもありました。だから「こいつを監督にしなきゃいけないのかよ」と思われないようにしようと心がけていました。
――監督をしている実感はありましたか?
いおり:上田さんと同じく、レコーディングで真ん中に座らせてもらった時は「ここに座ってもいいのかな」という感じで。機械もあったから「絶対に触っちゃいけないやつなんだろうな」と思いながら座ってました(笑)。
いおりワールド炸裂のアニメにサーヤさんと上田さんもビックリ!?
――皆さんが作られた作品は三者三様で、それぞれこだわりが感じられました。その中で、サーヤさんと上田さんはいおりさんの作品についてどう感じられましたか?
上田:いおりさんの作品に興味津々じゃないですか!
サーヤ:よかったと思います。個人的にも好きな作風で、私もカートゥーン(海外マンガやアニメ)をよく見ていたので。ボーッとしながらでも見られるものは価値が高いなと思いました。例えば自然も意味がある動きはしていないけど、心を動かされて。それと近い
ものを感じました。
いおり:嬉しい。
上田:いおりさんは今日、初めてお会いしましたが、ガワでやっていないなと。芸人でもこういうシュールなものをやろうとする人はたくさんいますけど、ネタを見ると「シュールなものをやりたい普通の人なんだな」と思う人もいて。でもいおりさんの作品は全力でやりたいものを作ったら結果的にシュールと受け取られているタイプじゃないかなと。計算はないけど、少しだけ強い理性を感じるんですよね。だからしっかりしているし、芯も通っていて。ぶっきらぼうなめちゃくちゃなおもしろさじゃなく、一貫性がちゃんとあるので、自分の中では筋が通っているけど、それを一切見せないという。いおりファンとしてはこの作品を世に広めていくことが僕らの使命かなと思っています。
いおり:ありがとうございます。
ご自身が監督したアニメの見どころをご紹介!
――では、ご自身が手掛けたアニメのセールスポイント、見どころのご紹介をお願いします。
サーヤ:まったく媚びていない作品です。だから嫌な人は嫌でしょうし。私たちには出待ちしてくれる人はいなくて、他の芸人がたくさんの人に対応している中で、そういう人たちから聞いた話を元に作りました。「出待ちの人同士、ケンカしているっぽいんだよね」とか。出待ちの人たちは争っているけど、こちらは応援してくれるだけで幸せだよと思っていた気持ちを今回、表現できたかなと思います。
上田:とにかく子供に見てほしいです。ゾフィーでコントをしている時は一度も見てほしいと思ったことがなくて。大人になって腐った時に笑えるものを作ろうと思っていたし、何ひとつ、いい影響を与えることができないから(笑)。でも今回は初めて、子供に見てもらいたいと思ったし、見てもらうことで将来、キャパの広い大人になれる気がします。
いおり:作品の中に「はひふへほ」が隠れているんですよ。
上田:まだ、あんのかい!
いおり:「はひふへほ」を見つけることができたら、「ラッキー」と思ってください(笑)。
上田:いおりさんは将来、すごい数の大人にインタビューを受けている姿が想像できるね。
いおり:ありがとうございます。
『芸人アニメ監督』作品情報
【放送局】フジテレビ(関東ローカル)
【放送日】
2022年 6月11日(土) 16:30~17:30 (1時間)
別途 FOD/Tverにて各芸人さん毎に放送されなかったメイキング映像も追加し完全版として配信予定
・サーヤさんドキュメント完全版
・上田さんさんドキュメント完全版
・いおりさんドキュメント完全版
放送後、YouTube東映アニメチャンネル上にてアニメーション部分のみ公開予定。
■アニメ監督
①ラランド・サーヤさん : 企画・監督アニメ 『DeathMAtCH~リアルに恋してる~』
②ゾフィー・上田航平さん : 企画・監督アニメ 『うさぎ』
③いおりさん(若手芸人) : 企画・監督アニメ 『OVER THE RAINBOW』
■アニメ企画・製作 東映アニメーション
■アニメーション制作 有限会社オレンジ
■スタジオゲスト
Kis-My-Ft2 宮田俊哉 / 宇垣美里 / パンサー 向井慧 / 山田 玲司 / 小山内鈴奈 (フジテレビアナウンサー)
フジテレビ/東映アニメーション公式 SNSそれぞれのアカウントより番組告知予定
番組公式サイト
フジテレビ Twitter:@fujitv
東映アニメーション公式 Twitter:@toeianime_info
各監督アニメーションあらすじ/関係スタッフ
①ラランド・サーヤ:『DeathMAtCH~リアルに恋してる~』
とある芸人の単独ライブ終わり。劇場の裏で人知れず起きるファン同士による戦い…出待ちバトル!
芸人へプレゼントを渡すため、今日も出待ち少女マチコは戦いに赴く……
アニメーションディレクター:王國年(代表作:TVアニメ「プリンス・オブ・ストライド オルタナティブ」アニメーションキャラクターデザイン/総作画監督等)
絵コンテ:青木康浩(代表作:TVアニメ「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-」作画監督・原画/劇場アニメ「009 RE;CYBORG」絵コンテ等)
(協力:クラウドハーツ)
②ゾフィー・上田:『うさぎ』
誰しもよく知る童話『うさぎとかめ』。神様に呼び出されたうさぎは自身の世間からの評判を知る。
神様の力を借りて、世間からの評判を変えるため、うさぎはかめとの競争をやり直す…!
アニメーションディレクター:土海明日香(代表作:まふまふ『栞』Music Video 監督他)
(協力:Noovo)
③いおり:『OVER THE RAINBOW』
とある星では人間と『少し変わった』動物たちが共存し、のんびり日常を過ごしている。
ちょっとヘンテコな動物たちの日常を覗き見るショートアニメストーリー。
アニメーションディレクター:株式会社ハイパーボール
(代表作:YOASOBI 「怪物」ミュージックビデオ/TVアニメ「BEASTARS」第2期オープニング等)
(C)フジテレビ/東映アニメーション
(C)東映アニメーション