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ディズニー&ピクサー映画『バズ・ライトイヤー』監督&プロデューサー インタビュー

ディズニー&ピクサー映画『バズ・ライトイヤー』アンガス・マクレーン監督&ギャリン・サスマンプロデューサーインタビュー|「バズの成長物語にしたかった」今だからこそ言える制作秘話も

ディズニー&ピクサーの傑作『トイ・ストーリー』シリーズの最新作となる映画『バズ・ライトイヤー』が、2022年7月1日(金)より公開となります。

本作の舞台は『トイ・ストーリー』の中でアンディが夢中になっていたTVアニメ『バズ・ライトイヤー』の世界。みんなから愛される[スペース・レンジャーの“バズ・ライトイヤー”]の原点が描かれる壮大な物語となっています。

今回、アニメイトタイムズでは、本作の監督を務めたアンガス・マクレーン氏とプロデューサーのギャリン・サスマン氏にインタビューを実施しました。

『バズ・ライトイヤー』を成長物語にしたいと話したアンガス監督。プロデューサーから『トイ・ストーリー2』のあの制作秘話についても語られます。ぜひ最後までご覧ください。

(左)ギャリン・サスマン氏 (右)アンガス・マクレーン氏

(左)ギャリン・サスマン氏 (右)アンガス・マクレーン氏

バズがいろいろな人と繋がる“成長物語”

——最初に、映画『バズ・ライトイヤー』で大切にしたテーマや軸になったものを教えてください。

アンガス・マクレーン氏(以下、アンガス):今回の映画で描かれるバズ・ライトイヤーは、典型的なアクションヒーロー像が最初にありました。

でも、そのヒロイズム(英雄的行為)によって、彼は社会や自分のコミュニティーとうまく繋がれていない。そういう部分を描きながら、彼が自分の“ファミリー”を見つけ、いろいろな人と“繋がる”ことを選択していく「成長物語」にしたい気持ちがありました。

——現在、ディズニープラスで配信されているドキュメンタリー番組「無限の彼方へ:バズと『バズ・ライトイヤー』への旅」を拝見しまして、キャラクターデザインから表情・指先の動かし方などすごく細かいところまでこだわって作られているのだと感動しました。本作を描くにあたって、1番苦労したこと、大変だったことはありますか?

ギャリン・サスマン氏(以下、ギャリン):ドキュメンタリー番組内にもありますが、バズたちが着ている宇宙服がすごく大変でした。とにかくスケール感が大きいので、やることが本当にたくさんあったんです。また、コロナでみんな自宅から作業しなければいけない状態になり、最初はすごくやりづらくて戸惑いましたが、それも大きな挑戦になりました。

アンガス:僕にとってもいろんな挑戦がありました。中でも特に大変だったのは、世界観の統一性と一貫性です。デザイン上はもちろんのこと、スタッフとコミュニケーションを取りながらそれが失われないように作業していました。

——『トイ・ストーリー』のバズとは違う“スペース・レンジャー”としてのバズが描かれる点が本作の見どころでもあります。個人的には、バズの髪型がとても凛々しくて新鮮でした。

アンガス:この世界の中におけるバズがどんなルックスなのかは、もちろん考えなければなりません。髪型についても同じで、おもちゃのバズの状況からいろいろと実験しては、徐々に形にしていきました。

そこから今度は、“スペース・レンジャー”の姿になったときに果たしてそれが成立するのかを考える必要があったので、CGのモデルやキャラデザインに落としていきました。

髪型は割と早く決まったよね?

ギャリン:そうね、彼はスタッフが描いた髪型に「いいんじゃない?」と簡単に言ったのよ(笑)私たちはバズの髪にワクワクしながら取り組んでいたのに、彼にとっては“萌えポイント”ではなかったようね。

アンガス:あはははは。

——そんな監督にお伺いしたいのですが、本作を描くにあたって参考にした作品などがあれば教えてください。ドキュメンタリー番組でもさまざまな作品のシーンを挙げてはスタッフに説明されていましたよね。

アンガス:そうですね。『エイリアン』『エイリアン2』『スターウォーズ』『2010年宇宙の旅』は、この映画のフィーリングとして参考にしました。

ただ構造の話をするとスリラーに近いので、ヒッチコック作品(※1)であったり、『ミッション:インポッシブル』だったりと幅広いいろんな作品を参考にしています。

視覚的には『ゴッドファーザー』や『パララックス・ビュー』などの撮影を担当したゴードン・ウィリスや、ヌーヴェル・ヴァーグ(※2)のメルヴィル作品(※3)をたくさん撮ったアンリ・ドカエの画からインスピレーションを受けています。


※1 ヒッチコック作品
サスペンス映画の神様・帝王とも呼ばれているアルフレッド・ヒッチコックの作品。斬新な映画表現や独自の作家性が特徴的で、「GANTZ」の人気漫画家・奥浩哉氏など日本の著名人も影響を受けている。主な作品は『サイコ』『鳥』など。

※2 ヌーヴェル・ヴァーグ
フランスで1950年代後半から始まった映画運動。「新しい波」という意味が込められており、作品よりも、“監督”とその“個性”を重要視するのが特徴。世界各国の映画界に大きな影響を与えた。

※3 メルヴィル作品
ヌーヴェル・ヴァーグの先駆者と言われているジャン=ピエール・メルヴィルの作品。独自の審美眼とスタイリッシュかつダークな映像美が特徴。『ギャング』『サムライ』『仁義』など裏社会で生きる男たちなどを主人公にした「暗黒映画」は、タランティーノや北野武など数々の監督に影響を与えている


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