マンガ・ラノベ
BL漫画の表紙の色は作風を表しているのか……?調査してみました!

「〇〇色の表紙ってもしかして…」――BL漫画における表紙カラーとストーリー内容には関係性があるのか?BL好きライターが調査してみた!【ネタバレあり】

【淡く儚いホワイト】

最後はホワイト作品になります。

白には、「白い鳩」が愛のシンボルと言われていることから、「幸せの象徴(派生して結婚)」という印象がありました。ウエディング衣装も白ですし。

他にも、白は絵の具で混ぜる時にどの色にも負けてしまう1番淡い色だとも思っていました。

そういった白のイメージを持っているため、白い表紙のBLコミックスをみると「結婚・家族になる話(オメガバースのお話なら番になる)」「淡く儚い」といった作品なのかな?と感じていました。

それでは実際はどのような作品があるのでしょうか?

ROMEO

 

考察レビュー

白と言えば「家族になる」「淡く儚い」イメージがあり、本作『ROMEO』は、まさにそのイメージにぴったりの作品になっています。

ファンタジー要素が強く、光陽(受け)やジェイド(攻め)、他メンバーの戦闘シーンやオリジナルの設定が盛り込まれている壮大な世界観のあるお話。また設定上、光陽は子供を産めます。

光陽とジェイドが前世で恋人だったという事実が巻数を追うごとに明らかになっていくので、じわじわと2人の関係の深さを思い知らされます。前世部分の回想シーンも話のところどころに散りばめられていて、そんな前世の2人の悲しい別れ際には、“儚さと切なさ”が含まれていました。

番外編ではもうすでにジェイドとの間にお子さんが誕生しているので、本編ではこれから結婚などするのでしょうか…?もちろん結婚しなくても2人が「家族」ということには変わりないと思うのですが、本編がどのように進んでいくのかも見どころです。

この手を離さないで

 

考察レビュー

先ほどと同じく、白と言えば「結婚・家族になる」イメージがあり、本作『この手を離さないで』も、まさにそのイメージにぴったりの作品でした。

そんな本作。最初は自身の性別(Ω)に強烈な劣等感を抱いている雅(受け)は家庭環境も複雑で不憫だと感じましたが、晴斗(攻め)と出会い少しずつ心を開いていく様子が伺えます。

初期の方の雅は十分に食事が取れておらずかなり痩せ型なので、晴斗も心配して指に絆創膏をたくさん巻き付けながらも料理を雅に振る舞うのですが、そんな2人の関係の始まり方に「もうすでに家族みたい」という感覚を覚えました。

そして終盤の晴斗が雅に指輪を贈るシーンでは、晴人の海のように広〜い人柄に包まれて、涙を浮かべながら晴斗の手を取る雅の姿が印象的でした。またオメガバース設定ということで、その後2人は番となります。

本作は優しくも儚さを含んだラブストーリー。ホワイトの表紙は清らかな2人のイメージにあっているなぁと感じました。

あの世でお前に好きだと言える

 

考察レビュー

白と言えば「淡く儚い」イメージがあり、本作『あの世でお前に好きだと言える』も、まさにそんなイメージが色濃く出ている作品になっています。

そんな本作では、人生に絶望し駅のホームに飛び込んだ国巳(受け)が目を覚ますと、高校時代に戻っていたという少し不思議な始まり方をしています。

高校時代に戻ってから当時の記憶がだんだん蘇っていき、国巳は高校で陸上部の部長を務めていて、そんな自分に懐いている後輩・岳(攻め)の存在をそこで思い出します。

岳は陸上をしている国巳に憧れ、国巳のいる高校まで追いかけてきていました。しかし岳の方が成績が良く、走者としての嫉妬、岳への劣情、岳に対しての恋心などさまざまな想いが国巳の中に溢れ出てきます。結局高校で想いは伝えられずでしたが、今までなぜ忘れていたのか不思議なくらい国巳にとっては大きい存在でした。

そして次に目が覚めた瞬間、国巳は病室にいました。今までの出来事が夢であることに気づき、今度こそは「お前が好きだ」と岳に伝えると心に決め、長年会っていなかった岳に会いに行くのですが、そんな再会にはなんとも言えぬ“儚さと切なさ”がありました。

両片思いだったので、やっと恋が実ったという感動がありました。

そのほか該当作品

有休オメガ 三三九度

 
【一言コメント】
オメガバースのお話。会社の同僚と番になります。

この度幼なじみと仮婚します

 
【一言コメント】
タイトル通り幼馴染と仮婚する…というところから2人に関係がスタート!

ケダモノアラシ-kiss me baby!

 
【一言コメント】
ケモ耳が可愛い2人のお話。子供も誕生し幸せいっぱいの家族の様子を読むことができます。

お伽噺は泡と消え

 
【一言コメント】
幼馴染の恋物語。じゃのめ先生の儚くも美しい絵が魅力的です。

冬知らずの恋

 
【一言コメント】
切なくも淡い雰囲気が印象的な作品。受けは攻めに5年間片思いしています。その心情描写が巧みでキャラたちに儚い雰囲気を感じました。

総合考察結果

今回ご紹介した作品は、ほぼ結婚または番(オメガバース設定)がテーマとなっている作品たちでした。

結婚または番といったお互いの気持ちを確かめ合う儀式を通っているので、最後は家族となり幸せになるお話が多いですね。

また白のイメージ通り、「淡い」「儚い」印象の作品もいくつかありました。心情描写が丁寧に描かれているという作風が儚く感じるポイントなのかもしれないと思ったりもしました。

おわりに

表紙のカラー別から見るBLコミックスはいかがでしたでしょうか?

今まで漠然と感じていたこの問題ですが、調査してみると各々のカラーのイメージに影響を受けている作品が「多い」という結果になりました(もちろん全てのBLコミックスがカラーのイメージ通りということはありません)。

また、今回の調査によって自分の作風の好みも分かった気がします。本棚を開けて手持ちのBLコミックスを並べてみると、私は「レッド」「ブラック」が表紙の作品が多いことに気付きました。

つまり「情熱的」「大人な雰囲気」な印象の作品を無意識に購入しているということですね……!

もしよかったらみなさんも、ご自身の本棚を開けてみてどのカラーが多いのか確認してみてください。意外にも「〇〇のカラーが多い!」といった発見があるかもしれませんね!

逆に全く持っていないカラーがあったとしたら、そのカラーのジャンルはまだ未開拓な可能性大です! これを機に手を出してみるというのも大いにアリですね。

また、好きな作風が明確にある方は、その作風のイメージのカラーで作品を選んでみるというのもいいですね。

以上、「BLコミックス表紙カラー別の作風調査」でした。読んでくださった方が、少しでも「確かに〜!」と感じていただけたら嬉しいです!

[文/星いおり]

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