声優
Machicoインタビュー『10th Anniversary Album –Trajectory-』リリース!

アーティストデビュー10周年を迎え「今だからこそ頑張りたいって気持ちが強い」10周年記念楽曲「Shall we…?」含むベストアルバム『10th Anniversary Album –Trajectory-』リリース!Machicoインタビュー

「Shall we…?」制作秘話

ーーその後どのように制作が進んでいったんです?

Machico:どういう曲がいいのかっていうのをざっくり制作の方が明希さん側に伝えてくださっていたんですが、ちゃんと話し合ったほうが良いんじゃないかってことで、デモを作っていただく前に、明希さんと私と大人たちとでリモートで打ち合わせをさせてもらったんです。そこで私がいろいろお話させてもらって……。

ジャジーで、大人っぽく、ライブで盛り上がるような曲ということはリクエストさせていただいたんですが「私は声優なので、アニメファンの方に多く聴いていただくものではあるけど、そこは意識せず、明希さん節ゴリゴリの楽曲を作って欲しいです。好きに作ってください」とお伝えしました。

ーーあくまで明希さんならではの曲にしてほしいと。Machicoさん、そのお話をされたときは緊張されず?

Machico:いや、めちゃくちゃ緊張しました。曲の話になったとき「ではふたりで話してください」って突然大人たちがミュートになったんです(笑)。でも伝えたいことは事前にメモしていったので、なんとか話せました。私が音楽用語を使って説明できるタイプではないので、準備が必要で……。

ーーMachicoさん、インタビューでもよくそうおっしゃってますけど、そんなことないと思いますよ。

Machico:いや、激しい曲は全部ロックって言っちゃうんで(笑)。だからリモートの打ち合わせのときも「こういう曲がよくて、例えば……」って曲のタイトルを上げたときに、微妙にその曲のジャンルと違って(苦笑)。

そういったチグハグさも明希さんが理解してくださって、なんとか自分の思いを伝えられました。バババっと伝えたので、「じゃあ作ってみますね」と言ってくださって。リモート会議の時間を1時間取ってもらっていたのに、15分くらいで終わりました(笑)。その後「私さっきまで明希さんと話してたのか、意味がわからないなって……」って今度は私がミュート状態になりました(笑)。

ーーそもそもなんですけど、Machicoさんの中で、なぜジャズというワードが出てきたんです?

Machico:明希さんに頼むという話になったときに、私が好きな明希さんの曲がジャジーなもので。そういう曲をやったことがなかったので、新しい一面を出すという意味でも、ジャズっぽいものに挑戦してみたいなと。だから今回、ジャジーをキーワードに作ってもらいました。

ーーそのリモート打ち合わせのあとに、曲が届き……。はじまりからめちゃくちゃかっこいいですよね。

Machico:ね! はじまりが強い! こんな強いはじまりある!?って思うくらい。

ーー他にはどのような印象がありました?

Machico:私が想像していたジャジーな曲で、ゴリゴリのベース音が入っていて。「明希さんの曲だー!」って嬉しいと同時に、「私、この素敵な曲に歌詞を乗せなきゃいけないのか……!?」というプレシャーがありました。

ーーそうか、曲先行で作られていたから詞先じゃなかったんですね。

Machico:そうなんです。もう「プロの作詞家さんに頼んでくれ」と思ったんですが、でも10周年記念曲だし、憧れの人に曲を作ってもらえて。自分が作詞して、クレジットが並ぶってこの先こんなチャンスもないだろうからと思って頑張りました。

ただ、今まで作詞させてもらった楽曲は「星屑プリンス」「ピンクトルマリン」など可愛い楽曲が多かったので、大人っぽい曲に詞を乗せるのは初めてのこと。だから「言葉が出てくるかな?」と思ったんですが、不思議なもので、明希さんのデモを聴いていたら自然と言葉が出てきました。曲が持つ力なんだろうなと。

ーー引き出されたわけですね。

Machico:「私、こんな言葉を持ってたんや!」って思うこともあって。特に2番の<鍵をかける一生>ってところとか。

ーー私もそこは少し驚きました。Machicoさんから<鍵>という言葉が出てくるのが、なんだか新鮮で。

Machico:いつも<弾ける>か<変わる>かだったので(笑)。どこか私がシドが好きってことを彷彿させる詞になったから、それも嬉しくて。でも反面、明希さんの場合はマオさんの作詞の元で曲を作っていらっしゃるから、提出するのが恥ずかしかったんです。でも「詞もすごく良かったね」って言ってもらえて「本当に優しい方だなぁ」って思いました。

ーーそれはレコーディングの時に言われたんです?

Machico:そうです! 全部録り終わったあとに「ピッチもだけど、リズムがすごく良いよね。あと詞もすごく良かったし」ってさらっと言われて「いやいやいや……!」と。その言葉を胸に、いつもの仲良し3人組(スタッフ)でラーメンを食べに行きました(笑)。

ーー(笑)。歌詞のテーマについてもおうかがいしていいですか?

Machico:全体的には男女の恋愛という感じがしています。その中でも、女の子が主導権を握っている恋愛をイメージしながら書いたんです。それと同じくらい、ライブのこともイメージしていました。私が主導権を握って、みんなを引っ張っていくっていう、ライブの情景も意識しながらリンクさせて書いたので、両方で捉えられるような内容になっています。

ーー<一粒の飴を転がして>って言葉も、なんだかすごく色っぽいなって。

Machico:なんていうんですかね、お酒を飲みながら音楽を楽しめる場所の雰囲気というか。そういう時って「いやらしい口元」みたいな感じのイメージがあって。でもそれをエロくしすぎてしまうと、ちょっと違うなと。それで「飴くらいに済ませてやろう……」と思いました(笑)。

ーーライブではじめて聴いたときにも思いましたけど<何もかも曝け出して聞かせてよ 瞬間的な共鳴 心に身を任せて踊りましょうよ>ってところは、まさに客席にいる方々に向けてのメッセージだなって。

Machico:そう言っていただけて嬉しいです。「今ここに集まったからには、何も考えずにこの時間を楽しもうよ!」っていう気持ちを込めています。

ーー実際、お客さんもすごく盛り上がってましたよね。

Machico:「初披露しますよ」っていうのは生配信などで言ってたから、セトリ的に「アンコール終わったけど「Shall we…?」まだやってないな」ってみんな薄々思っていたと思うんですが(笑)。今回のライブではじめてダブルアンコールをしたので。いつもだったらアンコールを入れてマックス18曲だったんですけど、10周年だったからお祭りのような感じにしました。

ーー良い意味ですごくあっという間でした。ライブの話に戻ってしまうんですが、個人的には振り付け動画を出されていた「ピンクトルマリン」がどこに入るんだろうって楽しみにしていました。

Machico:ここはマストでしたね(笑)。『プリキュア』(『ヒーリングっど♥プリキュア』前期エンディング「ミラクルっと♥Link Ring」)からの「ピンクトルマリン」。でも久々に歌ったら、高かったぁ(笑)。

ーー(笑)。アンコールでは「『ライフル・イズ・ビューティフル』の小倉ひかりちゃんの誕生日なんです」とひかりちゃんのキャラクターソング「Everything’s OK」も歌唱されていましたよね。

Machico:一週間前くらいに気づいたんです。「あれ、ワンマンの日じゃん!」って。ワンマンのタイトルである『~Trajectory~』には「自分の軌跡を辿るような」という意味合いを込めていて、当日が自分がはじめて主役として任せて頂いたキャラクターの誕生日で、しかもキャラソンがあって……って歌わない理由がなくない?って思ってしまったんです。

それで「今更なんですけど、歌うことって可能ですか?」とお願いしました。だから自分的にもサプライズという感じで。歌えてよかったなと思いました。作品でもライブはあったんですけど、コロナ禍の影響でラストライブができなかったんです。そこで本当は披露する予定だったんですけど、できないまま終わってしまったから。初めて作詞をした「ミライロケット」に続き、ひかりちゃんの曲を10周年ライブで歌えたことが本当に嬉しかったです。

ーーあの日のライブでは披露されていなかった曲も、今回のベストアルバムには収録されていて。

Machico:そうなんです。アルバムだからこそ入れられた曲もあって。選曲的には、デビュー曲、アニメのタイアップをマストで入れて。今までのアルバムから1曲は絶対に入れたいなと思ったので、その中から優先的に自分の作詞曲を入れさせてもらいました。それ以外に「青春オーバードライブ」《アルバム『COLORSII -RML-』収録》、「紅花火」《アルバム『SOL』収録》とかなんですけど、ライブを支えてくれている曲を入れました。特に「紅花火」はファンの人がすごく好きで。

ーー人気高いですよね!

Machico:私自身なぜだかわからないくらい、みんな好きでいてくれていて(笑)。ファンの人たちの声も反映したかったので、敢えて「紅花火」を入れました。

ーーあと私が気になったのは「禁断の運命」《「ゲームRE:VICE[D]」より》です。これもファンの方がすごく好きな曲じゃないですか?

Machico:そうなんです。めちゃくちゃ好きでいてくれていて。オリジナル楽曲の2曲目だったようなんです。「青春オーバードライブ」がアルバム楽曲なので、その前にもらっていたようで。

ーーへえええ~!

Machico:私も「へえええ~!」って思いました(笑)。あの当時はカバー曲のほうが多かったので、自分のオリジナル曲を発表するまでのタイムラグもあって。さっき「禁断の運命」を調べていて、当時のインタビューを読んだら「2曲目」って書いてありました(笑)。「大人っぽい曲を歌えて嬉しかったです!」って言ってました(笑)。

ーーかわいい(笑)。

Machico:えへへ。アルバムを制作していく中で当時のことも思い出します。この曲たちのおかげで今の私があるんだなって思いましたし、前に所属していたレーベルの曲も収録できたことも嬉しくて。

ーーいや、これすごいことですよね。

Machico:そうなんです。ファンの方たちから見るとそんなにすごいことだとは思わないかもしれないんですけど、この業界にいると「すごい奇跡!」っていう。前のレーベルの曲を収録できることは、コロムビアさん、今までお世話になったレーベルの方たちが私の活動を前向きに受け取っていただけているおかげです。これは本当に奇跡なんだよって声を大にして伝えたい!

はじめての作詞「ミライロケット」はラスト前に

ーー曲順はライブのように時系列になっていますが、最後は少しイレギュラーな形に。「ミライロケット」が最後の「Shall we…?」の前にありますね。

Machico:やっぱりはじめて作詞した曲と、最新の作詞曲を並べたくて。ここでも成長を見てもらいたいなと思ったんです。「こういうことを書けるようになったよ」っていう。もともとライブもこのセットリストだったんです。ひかりちゃんの曲を間に急遽入れたので変わっているんですが。そこはライブとリンクしている部分です。

ーー「ミライロケット」では<君>ですけど、「Shall we…?」だと<あなた>で、そこも雰囲気が違うなって思っていました。

Machico:本当だ! 呼び名が違うんだ、成長したなぁ、へへ(笑)。あと「ミライロケット」はすごく弾けてる気がする。

ーー「ミライロケット」の当時の作詞のことって覚えてらっしゃいます?

Machico:覚えています! 今まで作詞をしたことがなかったので、どういう書き方が自分に合っているかが分からなくて。曲先だったのでとりあえず「ミライロケット」の音をいただいて、そこからイメージする女の子をイラストで書いて、その子にはどんなワードが合うだろう?って思いながら書いていったんです。「Shall we…?」では絵を書いてはなかったんですけど。初期のころ……「ココロメロディー」《アルバム「SOL」収録》、「星屑プリンス」もイラストを描きながら作詞していました。その後少しずつイラストを描かなくても書けるようになったんですけど……懐かしいなぁ。

ーーその頃のイラストはまだ手元に残っているんです?

Machico:さすがにないかも(笑)。それかワンチャン実家に送っているか……。特典会で缶バッチにしてプレゼントしたこともあったんですけど、最初のイラストを元に描きなおしているんです。どんな絵を描いてたんだろう?

ーー気になります。絵コンテみたいな感じなんですか?

Machico:いや、全然。その曲を女の子に擬人化させて、その横に言葉を書いて、その隣のページに歌詞を書くような感じでした。

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