
衝撃作『死亡遊戯で飯を食う。』を彩る「¬Ersterbend」「Breathe」「ReBreathe」──「末永く愛していただけますように」MADKID・LINさん×Machicoさん対談インタビュー
視聴者に大きな衝撃と感動を与えたアニメ『死亡遊戯で飯を食う。』(以下『死亡遊戯』)。
本作OPの「¬Ersterbend(ノット エルシュテルベント)」は、MADKID・LINさん作曲のインストナンバー。また4話挿入歌「Breathe」、7話挿入歌「ReBreathe」は、LINさんが作詞作曲を手掛け、声優・アーティストのMachicoさんとのコラボを果たしたことで大きな話題となりました。
アニメイトタイムズでは、LINさんとMachicoさんにインタビューを実施。アニメをご覧になった感想や印象的なエピソード、「¬Ersterbend」「Breathe」「ReBreathe」の制作秘話などについてたっぷりと語っていただきました。
アニメで印象的だったのはやっぱり7話!
──アニメ『死亡遊戯』の全話を通して、ご覧になった感想と印象的だったシーンやエピソードをお聞かせください。
MADKID・LINさん(以下、LIN):原作とは違ったゲームの順番になっていて、物語が進んでいったり、アニメならではの雰囲気が感じられて、毎回楽しみながら視聴させていただきました。印象的だったのはやっぱり7話で……。
Machicoさん(以下、Machico):一緒ですね(笑)。
LIN:(笑)。OPの曲も劇中で使っていただいたり、Machicoさんと歌った挿入歌「ReBreathe」も良いシーンで流れました。あと御城(CV:土屋李央)が登場するラストの回ということもあり印象に残っています。
Machico:最初に原作を読ませていただいたときから「絵がとてもきれいだな」と思っていましたので、アニメ化した時にどんな絵のタッチや映像になるのか楽しみでした。いざアニメの放送が始まると良い意味で原作と違う繊細さがあって、透明度の高いアニメになっていて驚きました。
そんなビジュアルと、ストーリーの中で起きる命の奪い合いの描写など、ギャップの大きさが魅力的な作品だなと改めて感じました。絵が美しい分、キャラクターたちの心の中の黒くて淀んだ部分がすごく浮き出て見えるのも『死亡遊戯』ならではです。
印象的だったのはLINさんと同じく7話です。それまでの幽鬼(CV:三浦千幸)は状況を俯瞰しているというか、誰ともなれ合わず、自分の気持ちを吐露することがほとんどなかったんですよね。でも御城と対峙したとき「死にたくない」を連呼する……そうして逃げるシーンでの三浦さんのお芝居にグッときました。ここで御城が退場してしまう寂しさやせつなさも強く感じました。
──LINさんとMachicoさんがコラボした楽曲「Breathe」が4話に、「ReBreathe」は7話で流れましたが、放送後の反響はいかがでしたか?
LIN:2曲のOfficial Audioには、日本だけではなく海外の方からもたくさんのコメントをいただいて、とても嬉しかったです。
個人的には、OP曲の「¬Ersterbend」をはじめ、僕が今回提示したインディーエレクトニカ(インディー・ロックと電子音楽を融合したジャンル)を採用していただけたことも感慨深いものがありました。
Machico:挿入歌で私の声が聴こえてきたのが唐突で、驚かれた方が多かったようです(笑)。MADKIDさんとはレーベルが同じなので、フェスやイベントなどでご一緒する機会は今までありましたが、まさか『死亡遊戯』でタッグを組むなんて誰も想像していなかったと思います。
私もこの作品にキャストで参加していたわけではなかったので、歌い手として『死亡遊戯』に参加できて嬉しかったです。また曲を聴いた声優の友人から「これMachico? めちゃくちゃいいんだが」のコメントと一緒にYouTubeのURLが送られてきて(笑)。友だちにもほめてもらえたのが嬉しかったです。
──ある意味、真逆な音楽性の二人のコラボ、それが異色作で実現したのは2026年のアニソン界のトピックだったと思います。
LIN:視聴者の方や原作ファンの皆さんに違和感を持たれたらと思ってドキドキしてました(笑)。
──お二人の歌声が曲の中でシームレスに融合していて、むしろ以前からユニットで活動されていたと言われても納得してしまうくらいでした。
Machico:嬉しい! 私自身、これまで挑戦したことがないタイプの楽曲だったんです。MADKIDさんはアグレッシブな姿勢のグループなので、このような静かでおしゃれな曲でオファーをいただいた時は驚きましたし「私に務まるのかな?」と戸惑いと不安も感じていました。
──そんな今回のコラボが実現した経緯というと?
LIN:元々、Machicoさんの歌声が好きだったんです。同じレーベルメイトということもあって「可能であれば……」とスタッフさんに話してみたら快諾していただけて。
Machico:声をかけていただいてありがたかったです。私はハッピーでアップテンポ、爽快感のある楽曲を歌わせていただくことが多いので、MADKIDさんやLINさんがやられている音楽は、まだ挑戦できていなかったジャンルだったんですよね。
LIN:Machicoさんがこれまで歌っていらっしゃる楽曲のイメージとはまったく違うからこそ、おもしろい形になるんじゃないかなというイメージは持っていました。
Machico:ありがたいです。私自身も自分が歌っているイメージの想像がつかない分「どうなるのかな?」と思いつつ、届いた歌詞を読んでみたら私のパートはほとんど英語で(笑)。レコーディングではLIN“先生”に色々なアドバイスをいただきました。
──ちなみに、どのようなアドバイスがあったのでしょうか。
Machico:「ここにこういうアクセントを付けたらネイティブっぽく聴こえますよ」などです。収録はプリプロ(=プリプロダクション。仮歌収録)と本レコーディングの2回だったのですが、英語の部分でずっと苦戦していました。
──「Breathe」も「ReBreathe」も、静かな曲調の中に世界観や想いが込められている難しい曲という印象だったので、絶対的な歌唱力を持つMachicoさんが歌われているのは納得でした。
LIN:今回ご一緒させていただいて、僕も勉強になることが多かったです。MADKIDは踊りながら歌うこともあり、ライブでのピッチが不安定になってしまうこともあるんです。でもレコーディングでMachicoさんの歌声を聴いたら、ピッチも安定して素晴らしくて。僕も、もっと勉強しなくちゃと思いました。
Machico:いやいや、そんなことないですよ!(笑)
LIN:僕が今後メロディを歌っていくことについて、大きなターニングポイントになったレコーディングになりました。Machico“先生”に感謝しています。
Machico:“先生”返しされた(笑)。
──(笑)。LINさんはこれまでも楽曲提供をされていますが、提供した曲をご自身もレコーディングされてお二人で歌った経験は?
LIN:たぶん初めてだと思います。
Machico:そうだったんですね!? そんな貴重な機会に指名していただき、ありがとうございます。
収録は二回ともLINさんがディレクションを担当してくださいました。現役で活動されているアーティストさんにディレクションしていただく機会は中々ないことですし、アーティスト同士で話し合いながらレコーディングを進められたのも楽しかったです。私自身がまだ気付いていない面を引き出していただけたので、今後のアーティスト活動で活かしていきたいと思います。
LIN:MADKIDのレコーディングの時と比べて、Machicoさんには特に言うこともなくて(笑)。僕はこれまでMachicoさんの曲をリスナーとして聴く側だったので、今回ご一緒させていただいたことで、声優としてはもちろん、シンガーとしてもすごくスケールがある方だなと改めて感じました。
──Machicoさんはデモや歌詞を受け取った時点で、LINさんの求める意図を汲み取られていたのかなと。
LIN:ご本人は英語に苦戦したとおっしゃっていますが、元々問題なかったほどでした。そこからさらに、しっかり練習してレコーディングに臨んでくださったので、本当に僕が改めて言うことはなかったです。
──英語に精通しているLINさんがそう言うほどのレベルだったのですね。
Machico:いえいえ! 自分の曲の短い英単語も発音が危うかったりするんですよ(笑)。なので「発音どうでしたか?」とか「ちゃんと聴こえていましたか?」と逐一、確認させていただきました。
MADKIDさんの楽曲は英語が多いので、メンバーの皆さん全員、英語が得意なんだろうなと思っていたのですが、そうでもないとお聞きして。驚きましたね。「それなら何であんなにカッコよく歌えるんですか!?」と尋ねたら「うまく聴こえるコツを持っているんです」と教えていただきました(笑)。そのほかにも海外公演の際のお話など、たくさんのお話ができて、良いコミュニケーションを取りながらの和やかなレコーディングでした。




























