アニメ
『メガトン級ムサシX』永井豪&日野晃博ロングインタビュー

『メガトン級ムサシX』に『マジンガーZ』と『ゲッターロボ』が参戦! 原点と最新作から見るロボット作品の魅力とは?|永井豪さん&日野晃博さんロングインタビュー

2021年にゲームが発売、同年からTVアニメの放送もスタートした『メガトン級ムサシ』。2022年12月1日(木)にはゲームが『メガトン級ムサシX(クロス)』として基本プレイ無料で配信予定、アニメのシーズン2も放送予定と、期待の展開が盛りだくさんとなっています。

しかし、それだけに留まらないのが『メガトン級ムサシ』。なんと、永井豪先生の不朽の名作である『マジンガーZ』&『ゲッターロボ』とのコラボも決定! さらにアニメのシーズン2では永井先生がデザインしたローグ「ヨシツネ」が登場するなど、往年のロボットファンにはたまらない情報も発表されています。

アニメイトタイムズでは、今回のコラボを記念して、永井先生とレベルファイブ代表取締役社長・日野晃博さんにインタビューを実施。コラボの裏話だけでなく、『マジンガーZ』や『ゲッターロボ』の裏話、思い出話などなど、貴重なお話をたっぷりと伺いました。

ロボット作品の原点である永井先生と、ロボット作品の最新作を手掛ける日野さん。両者の視点から語られるロボット作品の魅力についてのお話は永久保存版となっています。

ロボット作品はどのようにして生まれ、どのような進化をしたのか。貴重なインタビューの模様を最後までお楽しみください!

おすすめ記事

関連記事
『メガトン級ムサシ』レベルファイブ代表取締役社長・日野晃博さんインタビュー|往年のロボットアニメをリスペクトしながら現代に! 語り継がれる衝撃的な展開でお茶の間も唖然!?
『妖怪ウォッチ』や『イナズマイレブン』『ダンボール戦機』を生み出したレベルファイブが新たに手掛けるロボット作品『メガトン級ムサシ』。TVアニメは絶賛放送中で、その壮絶なストーリー展開で話題を呼んでいます。2021年11月11日は待望のゲームも発売されるなど、今後の展開から目が離せません。レベルファイブの作品といえば、先にも挙げた『妖怪ウォッチ』などの子供向け作品の印象が強い方も多いことでしょう。もちろんそちらの作品群も魅力的なのですが、今回の『メガトン級ムサシ』はこれまでとは一味違った展開をしていく模様。そう語るのはレベルファイブの代表取締役社長であり、『メガトン級ムサシ』で総監督/企画・原案、シリーズ構成/脚本を担当している日野晃博さんです。アニメの放送が進み、物語の片鱗が見えてきた今、このインタビューを読めば、日野さんが仕掛けた壮大な計画の一端が見えてくるはず。常に挑戦をし続けてきた“ロボットもの”ファンの情熱に迫ります。▼PlayStation®4版アニメイト通販での購入はこちら ▼NintendoSwitch版アニメイト通販での購入はこちら 第1話は前代未聞のCMなし!?ーー『メガトン級ムサシ』の構想はどこから生まれたのですか?日野晃博(以下、...
関連記事
『メガトン級ムサシ』レベルファイブ代表取締役社長/CEO・日野晃博さんインタビュー【第2弾】|シーズン1は2への序章にすぎない……! あの衝撃のシーンが生まれた裏話まで飛び出す!?
『イナズマイレブン』や『妖怪ウォッチ』を生み出したレベルファイブが手掛ける新作ロボット作品『メガトン級ムサシ』。アニメはシーズン1の放送が終了し、2022年10月からシーズン2の放送決定が発表されています。シーズン1のラストシーンを見て、続きが気になっている読者も多いことでしょう。アニメイトタイムズでは『メガトン級ムサシ』放送前に、レベルファイブ代表取締役社長/CEOであり、本作の総監督/企画・原案、シリーズ構成/脚本も務める日野晃博さんにインタビューを行いました。こちらのインタビューで日野さんが熱く語っていたのは「往年のロボットものの熱さを取り入れた作品」だということ。その言葉のとおり、アニメが放送されるやいなや、怒涛の展開に手に汗握り、衝撃の展開に絶句してしまった視聴者も多く見受けられました。しかし、この物語は序章にしかすぎなかったのです。今回は、そんな期待が高まるシーズン2について日野さんに再びインタビューを行うことに。また、シーズン1の反響や、視聴者が度肝を抜かれたあのシーンなどについても言及していただきました!熱さを極めた作品がさらに熱くなると一体どうなってしまうのか。その答えの片鱗を覗きに行きましょう。▼PlayS...

当時は下火だったロボット作品に一石を投じた

ーー今回は貴重な対談ですね。お二人で自由に話していただいて構いません。

日野:僕も聞きたいことがたくさんあるので、隙きあらば質問させてもらいます。『マジンガーZ』や『ゲッターロボ』なんかは僕らの世代にとって特別な作品ですから。

ロボットが合体して戦うというアイデアは『ゲッターロボ』が最初だそうですね。

永井:はい。『ゲッターロボ』は勝手に弟がセールスしていたんですよ(笑)。当時は『マジンガーZ』にしても敵キャラクターのおもちゃを作ってもらえなくて、良い敵キャラクターを考えてもだめだったんです。だから主人公のキャラクターを工夫しないとおもちゃ屋さんが喜ばない。

営業マンの弟がそれを考えて、東映動画の企画部長の方に「主人公キャラクターを3体出します! 合体します!」って僕の知らないところで言っちゃって(笑)。おいおいって(笑)。

日野:(笑)。ロボットが合体すること自体も『ゲッターロボ』が初ですよね。

永井:そうですね。無理だろうと思ったんですが、意外となんとかなりました。

日野:合体する順番によってロボットの性能が変わるという設定もすごい発明です。

永井:アニメを初めて見た時に意外と誤魔化しが効くなと思いました。リアルに考えると絶対に合体できないんですけどね。当時、デザインを手伝ってくれた方と、「あれは本当にくっついているように見えるの?」なんて話しながら作っていましたよ。

日野:お話など考えるときはアニメ化想定なのですか?

永井:ゲッターロボはアニメ化想定でした。それが先程の弟の話で、東映動画の企画部長の方に、僕の知らない所で売り込んでいたんですよ。それで「3体出ますって言っちゃったんだけど、できる?」って僕のところに来て(笑)。僕ひとりではデザインが大変だったので、いろいろと話し合いをしながら決めました。

日野:なるほど(笑)。今のロボット作品では当たり前になった、ロボットに乗り込んで戦うという設定。あれは『マジンガーZ』が最初だったそうですね。

永井:あれは自動車の渋滞を目の前にした時に思いついたんです。当時、僕が漫画のネームを描きに喫茶店に行こうとしていたら、道路がものすごい渋滞で横断歩道も渡れないくらいだったんです。

それ見て、渋滞の後ろの車に乗っている人たちはイライラするだろうなと思ったんです。後続車に自分が乗っているつもりでいたら、車から長い足が生えて、前の車を跨いで行けたら良いなと思ったんです。

そういうイメージが浮かんで、これだと思いましたね。ロボットはこういうふうに作れば良いのかと。それが最初ですね。

日野:そういうことだったんですね。パイルダーオンは頭に合体しますが、あれは?

永井:あれはオートバイから考えました。ロボットの背中にカタパルト的な滑走路みたいなものがあって、そこからバイクでバーンっと飛び乗った途端にロボットが動くのが良いなと思ったんです。

そうするとロボットものではあるけど、変身する要素も入るなと思ったんです。

日野:人のアクションのイメージもあると。

永井:そうです。敵に追いかけ回されて、バイクで逃げながらロボットに乗り込んで、逆襲してやっつけるというイメージです。それをまとめて弟に見せたら、「出版社はロボットものは古いって言ってるよ、受け取らないよ」って言うんです。

日野:『マジンガーZ』でそう言われたんですね。逆に新しすぎるくらいですけど……。

永井:『鉄人28号』が終わって大分経っていて、ロボットというもの自体が下火だったんです。でも良いアイデアだと思いました。当時『デビルマン』のアニメ化でいろいろ動いてくれていた方から攻めてみようと考えました。

東映動画の人に見せたら、ジーッとスケッチブックを眺めていて「預からせてください!」とだけ言って帰っちゃったんです。気に入ったのかな? なんて思っていたら電話があって、「すぐに番組になると思うので、設定を作ってください」と言われて。

「主人公はどんな子ですか?」とかいろいろ聞かれましたよ。ロボットの製造者や敵の設定なんかいろいろ質問が来て(笑)。

日野:最初はスケッチで、徐々にそういうやり取りを経て作っていったんですね。

永井:はい。じゃあすぐに作らなきゃって事で兄と弟と3人で設定を作ったんです。キャラクターをどんどん作って、敵は獣みたいなロボットにしようとか、そういう風に作っていって。

バイクに乗る形だったり、主人公の名前やロボットの名前など作って。最初はエネルギッシュなロボットということで「エネルガーZ」ってつけたんです。

日野:エネルガーZ!

永井:それが却下されちゃうんですけど(笑)。ある程度まで企画が行った時に東映の本社からクレームがついたんです。

『仮面ライダー』のプロデューサーだった方から、「ライダーがバイクを使ってるから許さん!」って言われて(笑)。巨大ロボットはかまわないけど、主人公にバイクは使わせないってことになりました。

じゃあ違うのに乗せましょうってことですぐに思いついたのが、ホバークラフトです。

あれを思いっきり飛ばして、バイク型にしてそのまま乗ったほうが楽でいいやってことで、言われたその横ですぐに描いて見せたんです。こんなのどうですかって。ヘリコプターみたいに浮くんです、ってね。

「それ名前なんですか?」って言われたので、ホバークラフトみたいな感じと、脳みそっぽいデザインで、「ホバーパイルダー」ってつけたんです。

日野:発想自体がすごく面白いですね。頭部にハマるっていう。あと、プールが割れてマジンガーZが登場するのも好きでした。

永井:あれはね、東映の美術担当の人と話していて、「どこに格納庫を作ろうか」と言われて出てきたアイデアだったと思います。

日野:あらゆるものが初でした。ロボットに乗り込む、プールから出撃する、敵が巨大な怪獣……。

おすすめタグ
あわせて読みたい

おすすめ特集

今期アニメ曜日別一覧
2024年春アニメ一覧 4月放送開始
2024年冬アニメ一覧 1月放送開始
2024年夏アニメ一覧 7月放送開始
2024年秋アニメ一覧 10月放送開始
2024春アニメ何観る
2024年春アニメ最速放送日
2024春アニメも声優で観る!
アニメ化決定一覧
声優さんお誕生日記念みんなの考える代表作を紹介!
平成アニメランキング