好きだったアニメの主題歌を妄想で作っていたら新シリーズのOPテーマに!? アニメ『虚構推理Season２』OPテーマ「ヨトギバナシ」の配信を控えるカノエラナさんにインタビュー

少女マンガ『千紘くんは、あたし中毒。』の公式イメージソング「ハニーホリック」では新しい一面を披露！

──昨年10月に人気少女マンガ『千紘くんは、あたし中毒。』の公式イメージソング「ハニーホリック」を手掛けられ、コラボMV（https://www.youtube.com/watch?v=YojutrkCcwA）も公開されました。

カノエ：マンガや小説のイメージソングを担当するのは2度目ですが、今回は少女マンガです。少女マンガも好きですが、王道よりもコミカルな4コマ系を好んで読んでいました。

ですが、今の私なら王道の少女マンガ作品のイメージをさわやかに作れる自信がありましたし、この作品も千紘くんがヒロインの未知ちゃんに押せ押せでアプローチしているのでハマりました。

サウンドもサビになると「リンゴ、リンゴ」していたり（笑）、私を知っている人は「カノエラナはそういう部分にも行けるようになったんだね」とか「こんな声も出せるのか!?」などの声をいただいて。

私の新しい一面を見ていただける曲になったかなと思うし、この曲が分岐点になったかもしれません。

──作品ファンの方からの反応は？

カノエ：『なかよし』（講談社刊）連載ということで、たぶん小中学生の読者の方が多いと思うので、ここまで反応が届いていなくて。だからどう思っているのか知りたいもどかしさがあります（笑）。コラボMVで、かわいい絵と一緒に楽しんでほしいです。

──2022年はアニメ特番の『永遠の831』の主題歌から始まって、いろいろな楽曲を作って、歌っていますね。

カノエ：それまでは自分が好きなものを突き詰めていく期間が2年くらいあって、そこからようやく表舞台に立てて、自分の楽曲をどう広めていくのかというところに来て。

自分が好きなものを混ぜつつ、今まで挑戦してこなかった新しいものを自分の中に溶け込ませていくようになって。でも決して苦ではなく、毎回楽しみながら作れている実感があるし、曲作りもすごく楽しいです。

──アニメやマンガが好きな人にとって、関わることは夢や憧れですよね。

カノエ：一番の夢でしたから。しかも自分が好きな作品で今回自分が歌えるなんて。でもここからですね。

──アニメのチェックもはかどりそうですね。

カノエ：ハードディスクの心配もしなくちゃいけないですね（笑）。楽曲を作る合間に見て、吸収して、それを形にできれば。

2023年はアニメ好きな部分も更に見せていけたら

──そして4月15日から全国10カ所の会場をまわるツアーが決まりました！

カノエ：全国弾き語りツアーは4年ぶりになります。これまでもちょこちょこいろいろな県に行っていましたが、全体を通しての長いツアーは久しぶりで、「もう4年も経ったのか」という気持ちと、4年の中でいいことも悪いこともあったということで、「四年想歌（しねんそか）」というタイトルにしました。

バンドライブよりもお客さんとの距離も近いですし、北海道や盛岡、石川、広島など久しぶりに行く県も多くて。

だから「初めまして」の方が多いと思うので、ご新規の方も安心して来てください（笑）。もちろん「ヨトギバナシ」も歌いますけど、今までの楽曲もやりながら世界観を作り上げていきたいなと思っています。

──中盤には故郷の佐賀でのライブもありますね。

カノエ：佐賀では結構やってますね。「ただいま！」と言ったらみんなから「お帰り！」と返ってくるくらい。地元でのライブは「自分の夢が叶ったよ」と伝えに行く機会でもあるので、いつもできる限り行きたいなと思っています。

──「ヨトギバナシ」のMVでもギターを弾いているシーンがありましたが、生でアコースティックギターを弾いているカノエさんが見られる機会でもあります。

カノエ：むしろ私がギター一本で歌うライブがほとんどで、たまにバンドでやるくらいで、その時も私はアコギを持って歌っているので。最近のMVでは私がアコギを弾いているシーンがないということで、「ヨトギバナシ」のMVで家にある白いアコギを持参して撮影しました。

だからアコギも弾くし、自分で曲も作るシンガーソングライターであることもわかっていただけると思うし、生で弾いて歌う私を見に来てほしいです。

──さて2023年になりました。今年の抱負をお聞かせください。

カノエ：毎年大きな目標を立てないようにしています。目の前のことを1つひとつ、しっかりやらないと始まらないと思っているし、今回の「ヨトギバナシ」を通して、アニメファンの皆さんに「カノエです。よろしくお願いします」と名刺を配りに行きたいです。

そして好きなアニメの話もどんどんしていきたいですし、それにのってくださる優しい方々に私のことを知っていただいて、ライブにも気軽に遊びに来ていただけたらいいなと。

2023年は今まで続けてきたカノエラナ＋アニメ好きな部分も更に見せていけたらいいなと思っています。

──では皆さんへメッセージをお願いします。

カノエ：まずスタートしたばかりの『虚構推理 Season2』を皆さんと一緒に楽しみたいです。OPが始まり、私の曲が流れるまではドキドキしっぱなしだと思いますが（笑）、毎週リアルタイムで追いかけていきたいです。

OPが作品の世界観と混ざり合ってほしいなというのが願いですし、「ヨトギバナシ」も好きになってくれたらいいなと思っています。そこから曲をフルで聴いていただいて、興味を持っていただいて、そして他の曲も聴いていただけたら、もうライブに来るのも難しくはないと思うので（笑）。

ツアーは10カ所回りますので、お近くに行った時には気軽に遊びに来てください。今後も好きなアニメの話をしつつ、のんびり活動していくつもりです。引き続きの方も初めましての方もよろしくお願いします。

OPテーマ「ヨトギバナシ」

アーティスト：カノエラナ
作詞・作曲：カノエラナ
編曲：エンドウ.

アーティストプロフィール

1995年12月4日生まれ、佐賀県出身。
無類のアニメ好きで多くのアニメ作品から影響を受け、独特な着眼点から生まれる歌詞や世界観にあわせて色とりどりに変化する歌声と歌唱力で同世代を中心としたZ世代から圧倒的な支持を集めるシンガーソングライター。

2017年12月、NHK Eテレの人気子供番組「みいつけた！」のエンディングテーマ「カゲのオバケ」を書き下ろし&コッシ―と歌唱を担当する。巷で「だれが歌っているの？」「この曲が耳から離れない」と話題になり、iTunesランキング16位にランクイン。「みいつけた！」番組史上最年少アーティストとしても話題を集める。

2020年5月、TikTokで投稿した動画「おーい兄ちゃん」が大反響を呼び、投稿後わずか1か月でフォロワー数が2万人から13万人へ急増。また、全国で放映されているファンケルの「カロリミット」CMのボーカルを担当する。

2021年3月、約3年ぶりに「みいつけた！」新EDテーマ曲「ぱっぷんぷぅ」を書下ろし再び話題に。2022年1月、念願の書き下ろし楽曲でWOWOW開局30周年記念新作長編アニメ『永遠の８３１』のオープニングテーマを担当する。

2022年10月、大人気少女漫画『千紘くんは、あたし中毒。』（伊藤里・著）の作品公式イメージソング「ハニーホリック」を書下ろした。

また、声優アーティスト「上坂すみれ」、アニソンシンガー「たぴみる」、「藍井エイル」、「ニノミヤユイ」に楽曲提供するなど活動の幅を広げている。