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斉藤朱夏インタビューPart2〜本当のヒーローになるために〜

くもり空の向こう側から見えた景色 斉藤朱夏ロングインタビュー「私ではなく、キミのおかげ。キミが階段を一段登らせてくれた」【特集企画Part2】

ヒーロー見習いだった私が、本当のヒーローになるために

──『くもり空の向こう側』では、その場の空気を感じながら、抱きしめるように自由に踊っていた朱夏さんも印象的でした。

斉藤:それは完全にツアーで得たものだと思います。なんか、2022年っていろいろな武器を手に入れすぎてしまって(笑)。

──素晴らしい。その武器をいかに磨いていくかっていうのが2023年になるんですかね?

斉藤:それもありますし、2022年にMCで言っていた言葉って、2023年には言えないなって感覚があります。

──同じ温度感で言えないってことですか?

斉藤:そうなんですよ。あと言えない言葉も多いなって。

──例えばどんな言葉なんでしょうか?

斉藤:それに関しては「よく笑う理由」の存在がすごく大きいんです。それまでは「ずっと孤独だった」って思っていたんです。でも大切な仲間が出来たことで変わって。

『つぎはぎのステージ』で一皮向けて、弱い自分も見せて良いんだって気づいて。で、『はじまりのサイン』では斉藤朱夏になってちゃんとライブができて。そこからの、『キミとはだしの青春』で……本当にいろいろなことがあって。正直「今日ボロボロだな」って日もありましたし。でも完璧ではない姿でも、優しく包んでくれるキミがいることを感じました。

MCでは、キミに対して話していますけど、自分自身に向けた言葉が多かったんです。自分が今、一番欲しい言葉を言っているといいますか。でもそれは無くなってしまった。これからは「キミに対して私はこうあります」って言っていくんだろうなって。

ヒーロー見習いだった私が、本当のヒーローになる準備をこれからしていくんだろうなって感覚です。

──素敵です。でももう十分ヒーローですけどね(笑)。

斉藤:(笑)。

──こんなこと言ったら身も蓋もないかもしれませんけど。

斉藤:みんなはそう言ってくれるんですよ。僕・私にとって、朱夏さんはひまわりや太陽のような存在だし、ヒーローだって。でも「まだまだ、こんなんじゃヒーローって言えないよ!」という感じでした(笑)。

「大丈夫」をちゃんとキミに言えるようになった

──ちょっと話がそれちゃうんですけど『くもり空の向こう側』のライブ後に、ファンの方から「朱夏、年々涙もろくなってない?」って声が聞こえてきて。

斉藤:あはははは。というか、もともと涙もろいんですよ(笑)。でもそれを見せても大丈夫っていう信頼感もあるし、泣ける場所が出来た。自分の居場所がちゃんと見つかったんですよね。

──改めて、ステージが自分の居場所であると。

斉藤:すごく感じました。初めてステージに立ったとき「ここが自分の居場所なんだな」って思ったんです。十数年越しにそれを感じる瞬間が訪れました。私、ここで生きていくんだなって。言葉に責任や覚悟を持って喋っている自分だからこそ、ツアー中にいろいろな言葉を皆さんにかけていく中で……「キミの夢が私の夢です」って言葉をたくさん言ってきたんです。

となると、たくさんの夢がありまして(笑)。ステージに立ち続けなきゃいけないなって。

──多種多様の夢がありますから。

斉藤:実際いろいろな夢があって。そのなかに「ライブハウスでの朱夏も良いけど、大きなステージでやってる朱夏も見たい」という内容もあったんです。それは叶えるしかないね!じゃあ頑張るしかないか〜!って。

私にとってステージは、一番嫌いな場所であり、一番好きな場所でもあるので。

──そこは変わらないんですね。

斉藤:自分の首を常に絞めていくんだろうなって。でも自分のことを犠牲にしてまでそれをやるのか、って思うと……守らなければいけない仲間がたくさん増えてしまったからなんですよね。今までは「こんな弱い自分だけど、愛してくれたらいいな」って思っていたんですけど、そうではなくなって、この人たちを守らなければいけない、って気持ちが今、すごく芽生えていて。

会いに来てくれているキミに、何かがあったら私が守るから、だから大丈夫だから、って。

この「大丈夫」って言葉がちゃんと言えるようになったんですよね。

──より強い実感を伴って言えるというか。そうしたことがあったら<居場所ばかりを探していた>と歌う「よく笑う理由」にも、また違った実感が伴うでしょうね。

斉藤:ツアー中にあの楽曲が成長してしまいまして(笑)。ガラッと変わったんですよね。今までは過去の自分、弱い自分、孤独な自分を淡々と歌っていたんです。それが今では前向きで、未来に向かって生きていることを実感する曲に変わったので、これからも色んな形に変わっていくんだろうなって予感があります。

曲を変えさせてくれたのは、キミという存在が大きいんですよ。私ではなく、キミのおかげ。キミが階段を一段登らせてくれたんです。

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2022年の振り返りと2023年の幕開けについて、全4回にわたりお届けしている斉藤朱夏さんの超ロングインタビュー。4月には朱演2022LIVEHOUSETOUR『はじまりのサイン』を。8月には3rdシングル「イッパイアッテナ」をリリース後、全国11ヶ所を巡った朱演2022LIVEHOUSETOUR『キミとはだしの青春』を開催。そして12月3日(土)には朱演2022『くもり空の向こう側』(日本青年館ホール)で2022年最後となるライブを迎えた。Part1・2では、昨年のライブについて振り返ってきた。そして、この1年で掴んだものは大きかった、それはキミのおかげであると、「自分」の存在を差し置いてでもきっぱりと言い切る。ところで、彼女はいつも、ファンのことを「みんな」でも「あなた」でもなく、絶対に「キミ」と呼ぶ。その理由とはなんなのだろう? Part3のインタビューはその理由をまずは聞くところからはじまった。たったひとりのキミに伝えたいから──ところで、朱夏さんはいつもファンのことを「キミ」って言うじゃないですか。すごく良いなって思っているんですけど、なんで「キミ」なんだろうって気になっていて。斉藤朱夏さん(以下、斉藤):う〜ん、なんだろう? たくさんの方にライブに来ていただいているので...

インタビュー・逆井マリ

楽曲情報

「僕らはジーニアス」
作詞作曲:ハヤシケイ(LIVE LAB.)
編曲:黒須克彦

商品情報

斉藤朱夏「僕らはジーニアス」
(TVアニメ「齢5000年の草食ドラゴン、いわれなき邪竜認定」オープニングテーマ)
発売日:2023年2月22日(水)

■初回生産限定盤<CD+BD>¥2,273(税抜)/¥2,500(税込)
品番:VVCL-2210~2211
特製スリーブケース仕様

 

■初回仕様通常盤<CD>¥1,500(税抜) /¥1,650(税込)
品番:VVCL-2212

 

■期間生産限定盤<CD+DVD>¥1,818(税抜) /¥¥2,000(税込)
品番:VVCL-2213~2214
アニメ絵柄描き下ろしジャケット

 

斉藤朱夏公式Twitterアカウント:@Saito_Shuka
斉藤朱夏スタッフ公式アカウント:@Shuka_staff
斉藤朱夏オフィシャルサイト:http://www.saitoshuka.jp
斉藤朱夏 Official YouTube Channel:https://www.youtube.com/channel/UCNZixANYOD3NyepS2lsAArg

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