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『天幕のジャードゥーガル』モンゴルを「知る」シタラが視聴者に重なる【第3話振り返り】

『天幕のジャードゥーガル』第3話「消しえぬ炎」を振り返り|復讐心と知的欲求の間で――憎むべきモンゴルを「知る」シタラが視聴者に重なる

2026年7月4日(土)より放送がスタートしたTVアニメ『天幕のジャードゥーガル』。トマトスープ先生による人気漫画を原作に、総監督・山田尚子さん、監督・Abel Gongoraさん、アニメーション制作・サイエンスSARUという豪華スタッフで描かれる歴史ドラマです。

主人公は“魔女”と呼ばれる存在になる奴隷の少女・シタラ。しかし、彼女の物語は魔法ではなく、「知」との出会いから始まります。奴隷として売られ、自由を求めていた少女が、「学び」によって未来を切り拓く力を得ていく。

第3話「消しえぬ炎」では、シタラが奪われた「原論」を取り戻すため、自らを「ファーティマ」と名乗り、モンゴル帝国の懐へと飛び込んでいきます。すべてを奪ったモンゴルへの復讐を胸に秘めながら、彼らの言葉や文化を学び、少しずつその暮らしに興味を持っていくシタラ。今回は、そんな彼女の視点を通して描かれるモンゴルの人々に注目し、第3話を振り返ります。

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天幕のジャードゥーガル
少女と妃。復讐の絆で結ばれた二人が、地上最強の帝国に嵐を起こす――。母を亡くし、故郷からも遠く引き離された幼い少女・シタラは、学者一家の心優しい奥方・ファーティマに拾われる。「勉強して賢くなれば、どんなに困ったことが起きたって何をすれば一番いいのかわかるんだ」――ファーティマの息子・ムハンマドの言葉に心を揺さぶられたシタラは、"知"の可能性と大切さを知り、教養を深めていく。いつの日にか、ムハンマドに追いつくことを夢見て……。その頃、皇帝チンギス・カンによる地上最強の「モンゴル帝国」が日に日に勢力を拡大していた。その歴史のうねりは、ついにシタラの住む街をも巻き込んでいく。帝国の第四皇子トルイによってすべてを奪われ捕虜となったシタラは、ただ一つ残った“知恵”を駆使して王族に取り入り、帝国を内側から崩壊させようと決意する。奥方から受け継いだ"ファーティマ"を名乗って。心に復讐の炎を宿しつつ、表向きは帝国に仕える身となったシタラはある日、第三皇子オゴタイの第六妃ドレゲネと運命的な出逢いを果たす。彼女もまた壮絶な過去を抱え、心の内に帝国への深い恨みを秘めていた。シタラとドレゲネ。出逢うはずのなかった二人が手...

憎むべきモンゴルを「知る」シタラ

第3話から、いよいよ物語はモンゴル編へ。前回、モンゴル軍で通訳を務める少年・シラと出会ったシタラは、「原論」を取り戻すため、トルイやその正妃・ソルコクタニへ近づいていきます。

シラの目的は、自らの出世。トルイたちは「原論」を手に入れたものの、その内容を読み解き、解説できる人物がいません。そこでシラは、教養を身につけたシタラを学者として紹介し、自分も取り立ててもらおうと考えたのです。

一方、シタラにとって「原論」は、ファーティマが命を落とすきっかけとなった本でもあります。不安と憎しみが入り混じる中、シタラの脳裏に浮かんだのは、かつてムハンマドから教わった言葉でした。勉強をして賢くなれば、困ったことが起きたとき、その次に何をすればいいのか分かる――。

自分からすべてを奪ったモンゴル帝国の懐へ、自ら飛び込むことを決めたシタラ。トルイの前では明るく振る舞い、亡き育ての親の名である「ファーティマ」を名乗ります。憎しみを胸の内に隠しながら、目の前の状況を利用しようとするシタラの強かさが印象的でした。

そんな彼女がモンゴルの人々と暮らす中で、少しずつ彼らの別の一面を知っていく流れも興味深いところです。シタラは「原論」を取り戻すため、モンゴルの言葉や文化について情報を集めていきます。さらに、不老不死とも噂される賢者との会話を通じて、モンゴルの人々にも彼らなりの教養や生き方があることを知りました。

第1話、第2話で描かれたのは、街を侵略し、シタラの日常を奪ったモンゴル軍の姿です。しかし今回は、同じモンゴルの人々と暮らし、その文化に触れるシタラの姿が描かれました。

復讐を誓った相手のことを、皮肉にも少しずつ「知って」いくシタラ。そして面白いのは、そんな彼女の視点が、私たち視聴者の目線とも重なっていることです。これまで「侵略者」として見ていたモンゴルの人々について、シタラと一緒に私たちも知っていく。野蛮さを強く印象づけた後に、異なる文化や価値観を見せる構成は、自然とこちらの知的な関心を刺激してきます。

「原論」を取り戻すために敵を知ろうとするシタラは、この先、モンゴル帝国で何を見ることになるのでしょうか。第3話のラストでは、ついに「原論」を求めていたソルコクタニと対面。シタラは彼女に何を語るのか、次回の展開が気になります。

また、第3話では後にシタラと深く関わることになるオゴタイの第六妃・ドレゲネも登場しました。出番はわずかでしたが、夫・オゴタイに対して「あなたの敵」と呟く姿が印象的。彼女もまた、シタラと同じようにモンゴルへの複雑な思いを抱えているようです……。

[文/タイラ]

作品概要

天幕のジャードゥーガル

あらすじ

少女と妃。
復讐の絆で結ばれた二人が、地上最強の帝国に嵐を起こす――。
母を亡くし、故郷からも遠く引き離された幼い少女・シタラは、
学者一家の心優しい奥方・ファーティマに拾われる。
「勉強して賢くなれば、どんなに困ったことが起きたって何をすれば一番いいのかわかるんだ」――
ファーティマの息子・ムハンマドの言葉に心を揺さぶられたシタラは、
"知"の可能性と大切さを知り、教養を深めていく。
いつの日にか、ムハンマドに追いつくことを夢見て……。
その頃、皇帝チンギス・カンによる地上最強の「モンゴル帝国」が日に日に勢力を拡大していた。
その歴史のうねりは、ついにシタラの住む街をも巻き込んでいく。
帝国の第四皇子トルイによってすべてを奪われ捕虜となったシタラは、
ただ一つ残った“知恵”を駆使して王族に取り入り、帝国を内側から崩壊させようと決意する。
奥方から受け継いだ"ファーティマ"を名乗って。
心に復讐の炎を宿しつつ、表向きは帝国に仕える身となったシタラはある日、第三皇子オゴタイの第六妃ドレゲネと運命的な出逢いを果たす。彼女もまた壮絶な過去を抱え、心の内に帝国への深い恨みを秘めていた。
シタラとドレゲネ。
出逢うはずのなかった二人が手を取り合うとき、運命が大きく動き始める

キャスト

シタラ:関根明良
ドレゲネ:小清水亜美
ファーティマ:桑島法子
ムハンマド:齋藤 潤
オゴタイ:下野 紘
トルイ:鈴木崚汰
シラ:入野自由
チャガタイ:浪川大輔
ジュチ:野島健児
ソルコクタニ:久野美咲
モゲ:朝井彩加
キルギスタニ:新谷真弓
ボラクチン:????
チンギス・カン:玉鷲関
モンゴル兵士:玉正鳳関

(C)トマトスープ(秋田書店)/天幕のジャードゥーガル製作委員会
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