今度の『ヒプマイ』はフェスだ！『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』最新EP「The Block Party -HOMIEs-」「The Block Party -HOODs-」を全曲お祭りレビュー！

今回は嘘だと言わないで……！「夢の彼方」夢野 幻太郎

フェスのしっとり枠は夢野 幻太郎が担当します。今回の曲も意味深な内容で、歌詞の隅々をくまなくチェックしたくなる不思議な魔力があります。

誰かに向かって歌っているようでもあるし、自分の内にあるものに歌っているようにも見えるし、はたまた今回もまるっきし嘘なのかもしれません。その答えはいつも「夢の彼方」の中にあるのでしょう。

歌詞を細かく見ていくと、「裏切られるのは御免だから 信じられるのは君だけだわ」「この街を見ている 君の背中は今日も強く」「夜天光が今日も君を照らすだろう」といった“君”についての歌であることはわかります。君とは一体……。

曲もすごく寂しげで、孤独感が感じられます。終盤に向けて少しづつ明るくなっていきますが、やはりフェスでこんな曲を持ってくるなんて、なんてチャレンジャーなんでしょう……！

夢野 幻太郎の曲はすごくいいものが多いのですが、込められたメッセージが嘘かもしれないと思うと、毎回思考の迷路にハマってしまうのでレビューが難しいところ。しかし、この「夢の彼方」はふわっと気持ちを運んでくれる得も言われぬ魅力があるのです。

ここで登場！ 新進気鋭のあのアーティストが！

ついについにEveさんまでもが『ヒプマイ』に参戦です！『ヒプマイ』は本当にオールジャンルで守備範囲が広すぎます。拍手！

EveさんはTVアニメ『呪術廻戦』OPテーマ「廻廻奇譚」、TVアニメ「僕のヒーローアカデミア」第6期OPテーマ「ぼくらの」など人気楽曲を量産しています。

独特な儚さを作り上げるのが特徴で、さらに作品理解の上で作られる楽曲たちは作品のファンたちからも好評です。それは今回の「夢の彼方」をお聞きになればおわかりでしょう。

しかもEveさんと夢野 幻太郎のマッチングなんて……相性が良すぎるに決まっています！　きっとこの曲にも何かが隠されているはず！　もう我慢できないので思考の迷路に再びダイブしてきます！

フェスに来たと思ったら肉体強化合宿だった「Move Your Body Till You Die!」毒島 メイソン 理鶯 with HOMIEs

ここはフェス会場ではない！　RIO’s Boot Campだ！　心も体も胃袋も鍛えて、Perfect Bodyを作るのだ！

……はっ！　すみません。衝撃的な曲が来てしまって取り乱してしまいました。それだけ「Move Your Body Till You Die!」のパワー、いや筋肉がすごいんです。

序盤から中盤部分ではひたすらに筋肉をいじめていきます。光の速さよりも速く大胸筋を鍛えたり、天まで届くほどジャンプしたり、地平線の果てまで匍匐したり、水平線の彼方まで泳いだり、理鶯隊長のトレーニングが徐々にエスカレート。これにはHOMIEsも音を上げてしまいます。

しかも要所要所で入ってくるメロディラインもいい味を出していて、「森羅万象 神々よ」「宇宙創造 星たちよ」と筋肉もデカいけど話もデカい。これは鍛え甲斐がある！

そして終盤ではついに胃袋のトレーニング。カミキリムシ、タランチュラ、ネズミ、ヘビ、カラス、フルーツコウモリ、野兎、バロット、オオグソクムシ、豚の脳味噌……様々な食材を筋トレ後のゴールデンタイムに叩き込みます。

これだけのフルセットをやってようやく毒島 メイソン 理鶯のような肉体が手に入るのでしょう。まさに「掴め ヴィクトリー 伝説となれ!」ですね！

数々のヒットメーカーが颯爽登場！

「ヒャダイン」という名義でも有名な前山田健一さんが「Move Your Body Till You Die!」の作詞・作曲・編曲を担当。前山田さんはTVなどでも活躍されているので、お見かけする機会が増えましたよね！

前山田さんは自身の楽曲を手掛けるだけでなく、様々なアーティストに楽曲の提供を行っています。その特徴をひとつ挙げるとすれば、やはりとにかくポップであるということです。

曲全体だけでなく、歌詞に至るまでコミカルな要素を詰めまくり。聞いているだけで楽しい曲を作らせるなら前山田さんで決まりです！

ちなみに、『情熱大陸』に出演した際に公開された動画が好きでたまに見返しちゃうくらいなので、ぜひみなさんもお楽しみください。

再ブーム到来中のあのDJも参加！

これまたまさかのキャスティング！　DJ KOOさんの登場だ〜〜〜〜！！！　POW！　POW！　POW！

DJ KOOさんと言えば、平成を代表するハウス、テクノアーティストグループ・TRFのリーダー兼DJとしても活躍しています。今では奇抜な格好で急にDJをはじめるおじさんみたいな様相で取り上げられることもありますが、実はめちゃくちゃすごい人なんです。

1980年代から日本のダンスミュージックに携わっており、小室哲哉さんらに見出されてTRFの結成メンバーになります。そこからはミリオンセラーを連発。今の30代〜40代の人に曲を聞かせたら「TRFね！」とわかるほどの認知度を誇っています。現在でも『アイドルマスターシンデレラガールズ』に参加したりと、積極的に活動されています。

そんなにすごいのにお茶目な一面もあって（パンが好きすぎて自称パンDJを名乗っているとか）、なんだか親しみやすい人でもあるのがにくいところ！