たったひとりのステージ。“歌のみ”で伝える自分の色　ミュージックレイン3期生の相川奏多さん、橘美來さん、夏目ここなさん、日向もかさん、宮沢小春さんによる『⽇々荘3号館〜#にちにちさんPlaylist〜』夜の部レポート

ノンストップで繰り広げられるサプライズ満載のソロステージ

今回のイベントはトークパートなし！　“歌唱のみ”の本格的なライブ構成となっていることを強調した5人はソロパートの始まりを告げると、トップバッターの橘さんがステージに。

「楽しむこと」を第一にライブに挑むと語った橘さん。「一緒に盛り上がりましょう」と呼びかけると、1曲目の「初恋サイダー」（Buono!）。客席に問いかけるような歌い出しでスイッチを入れると、前回のリサイタル同様、マイクスタンドを使用したパフォーマンスを見せつけます。

とびっきりの笑顔を欠かさず、激しい曲調に負けない堂々とした歌いっぷりはまさにアイドル！　トップバッターの重責を全く感じさせない、頼もしさすら感じさせてくれるステージとなりました。

続いて、自身がハマっているVTuber・星街すいせいさんの「Stellar Stellar」を2曲目として紹介。なお、ここで橘さんはすいせいさんの配信・曲の魅力を熱弁し、そのオタクぶりを爆発させる一幕も。

いざオケが流れると、先ほどまでのギラつきは何処へやら、大人びた顔つきでマイクを強く握りしめ、語りかけるよう高らかに熱唱。＜その手を伸ばして＞と始まるBメロでは、力強いハイトーンと振り付けで幻想的な雰囲気を演出。大好きな一曲を自分なりのアプローチで歌い上げました。

ステージが暗転すると次のメンバーにバトンタッチ。会場に『アナと雪の女王』の主題歌「Let It Go」のイントロが流れ、ステージに明かりが灯されると、そこには相川さん。意外な選曲に「おぉ！」と歓声が上がると、英語歌詞の原曲で歌唱！　しかも本家を連想させるネイティブな発音。驚きの連続に、ペンライトを振ることを忘れ、ただただステージを凝視する住人さんも見受けられました。

そんなとびきりのサプライズを叩きつけた相川さんは、演奏後、「どうだった？」と客席に質問。絶賛する声が飛び交うと、「よしよし！　自己肯定感爆上がり！（笑）」と狙い通りの反応に大満足の表情を見せました。

いつもの愛嬌抜群なトークを披露したところで、こちらも前回のリサイタルで住人さんを驚かせた「踊」（Ado）。ボーカルのハモりや合いの手に自身の声を使用したというこだわりはそのまま、激しいサウンドと歓声に負けない力強い歌声を響かせました。

続いて、相川さんの熱いステージに刺激を受けたという宮沢さんが登場。「私は、私のパフォーマンスをみなさんにお届けしたいと思います！」と宣言し、序盤の挨拶で話した通り「かっこいい曲」を用意してきたという前振りから「ANIMA」（ReoNa）。

＜魂の色は 何色ですか＞と真に迫る感情の乗った歌い出しを決め込むと、観客の激しいクラップを受け止めながら、拳を強く握りしめてロックなソロパフォーマンスをお見舞い！　歌う前こそ不安もあったと吐露していましたが、そんな感情を感じさせないかっこよさ全振りの叫びを轟かせました。

住人さんからの「かっこいい！」が響く中、続けて「花に亡霊」（ヨルシカ）。夏の終りを想像させる心地良い歌声は、温まった会場に清涼感をもたらします。純白の衣装が曲の雰囲気と相まって、宮沢さんらしさ溢れる儚げなステージを演出しました。

暗転後、今度はサンセットカラーに染まったステージ。「からくりピエロ」（40mP）のイントロを心地良さそうに受け止め、一歩一歩、優雅な足取りでステージに赴いたのは夏目さん。今回の「からくりピエロ」は、動きを最小限に抑え、ただひたすら歌声で魅せるパフォーマンス。そこには、20歳を迎えたばかりとは思えない彼女が作り上げた、洗礼された空間が広がっていました。

MCでは、緑色のペンライトの数々に「ネギがいっぱい！」とあどけない表情。ステージ前の裏話として、緊張しっぱなしの宮沢さんに「大丈夫だよ。小春が一番！」とエールを贈っていたそうですが、かっこよさ満点の「ANIMA」を見て「裏切られた！」と住人さんたちの笑いを誘う場面も。

そんなフレッシュな笑顔を覗かせたところで、お次は幼少期の思い出の曲である「バラライカ」（月島きらり starring 久住小春）。先ほどまでの静かに魅せる演奏から一転、客席を指差すアイドルらしさ全開のダンス、全身で表現するハイテンションなパフォーマンスで会場の熱量を底上げしました。

最後のソロブロックとなる日向さんは、みんなで盛り上がれる一曲として『ポケットモンスター』から「OK!」（松本梨香）をチョイス！　「みなさん、最後まで楽しむ準備はOKですか？　声を出す準備はOKですか？　力余すことなく楽しむ準備はOK？」とボルテージを高めて演奏へ。

「OK!」といえば『ポケットモンスター』の主人公・サトシのまっすぐさが凝縮した激しい一曲。日向さんはどんなアプローチでぶつかるのか気になるところですが、なんと原曲をリスペクトしてがなり声を効かせたシャウト、腕を天に突き上げる力強い動きを交えた真正面からのパフォーマンス！　サトシが憑依したのかと思わせる熱いステージで、住人さんたちと一緒に「OK！」を会場中に響かせました。

続く「ファンサ」（mona（CV：夏川椎菜））では、熱い少年から朗らかで直向きなアイドルにスイッチ。早速、やわらかい表情と客席をしっかり見つめるアイドルらしさ全開のパフォーマンスで住人さんたちを虜に。後半に連れてどんどん加速するコールを全身で受け止めながら、お決まりのmokaビームを会場中に振り撒きました。