
“楽曲”という名の武器を手にし、来るべき日のために準備を――。DayRe:(デイリー)の橘美來さん、相川奏多さん、宮沢小春さん、夏目ここなさん、日向もかさんが1st EP「ReFraction」に込めた想い【インタビュー】
橘美來さん、相川奏多さん、宮沢小春さん、夏目ここなさん、日向もかさんからなる5人組グループ「DayRe:(デイリー)」。
ミュージックレイン3期生として活動をしてきた彼女たちですが、2025年5月5日には「DayRe:」としてアーティストデビューを発表。3曲のデジタルリリースを経て、11月19日(水)には、待望の1st EP「ReFraction」をリリースしました。
アニメイトタイムズでは、「日々荘3号館」という彼女たちのトーク&バラエティイベントに際し、約3年半にわたって定期的な取材を行ってきましたが、「ミュージックレイン3期生」ではなく、「DayRe:」としてアーティストインタビューを行うのは今回が初。
取材部屋に入ると変わらない笑顔で迎え入れてくれた5人。しかし、アーティストデビューを経て、今までとはどこか面持ちが異なる印象も感じます。そんな彼女たちに、初のEPリリースに際する心境やレコーディングの様子、楽曲への想いを伺いました。
1st EP「ReFraction」発売決定時の周囲の反応は?
――初のEPのリリース、おめでとうございます! 周囲の人やお客さんの反応はいかがでしたか?
日向もかさん(以下、日向):ありがとうございます! 両親、友達、ファンの方からも「新しいDayRe:かっこいいね!」って言ってもらえました! 私としても、それぞれの印象が大きく変わったなと感じています。友達がみんな「奏多のショートがかっこいい!」って。
相川奏多さん(以下、相川):ありがとう(笑)。
日向:言っとくね! あと「ここなちゃんが髪染めたのめっちゃ可愛いね!」って。
夏目ここなさん(以下、夏目):それな!
日向:今回、このためにイメチェンしたところがあったので、新しい私達がみなさんに刺さっていたら嬉しいです!
――橘さんはいかがですか?
橘美來さん(以下、橘):親に「EPって何?」って言われました(笑)。 EPってなんなのか、私もよく分からなかったんですけど、「なんか新曲が入ってて、5、6曲が入ったミニアルバムみたいなやつらしいよ」って伝えました。
あんまり私の周りには感想を聞いていないんですが、出来上がったものに対する私自身の感想を言うと、かっこよさもあってビシッと決めているんですけれど、背伸びはしていない私達になっています。ファンの方からは「新しい美來ちゃんかっこいいね」っていう声をたくさんいただいてニコニコです(笑)。
やっぱり黒、いいですね。全員黒で統一、差し色もなかったのは今までになかった気がします。最近あんまり真っ黒の服では出ないようにしてるって、奏多も言っていたような?
日向:最近はまた黒いよね。
橘:あ、黒いか。
相川:最近は受け入れた(笑)。
橘:衣装としての黒奏多も初めてですし、お揃いではない、黒統一ではあるけれどそれぞれに合わせた衣装になっているので、そういったところもじっくり眺めて楽しんでいただけたらなと思います。
夏目:親に「11月19日に1st EP出るらしいよ」って言ったら、「(スケジュール感に対して)え、寝れる? スタッフさん大丈夫?」って。「11月19日に出すって言っちゃっていいの?」と、急ピッチで制作するスタッフさんを何より心配していました(笑)。
一同:(笑)。
夏目:ジャケットを公開した時に、友達から「周りは華やかでゴージャスなのに、服は黒いんだね。なんで?」って連絡が来たんです。なので、「まあまあまあ、見た目は華やかだけど何かを秘めてるんでしょうね」と言っておきました。
でも、この「ReFraction」という題名に相応しいジャケットになったなって個人的には思ってます。6曲を通して聴いても、この黒の衣装に統一した理由が分かるなぁという気がします。
宮沢小春さん(以下、宮沢):私は特に感想を聞けるような人はいなくて(笑)。前作からガラッと変わるビジュアルなので、お客さん達がどういう反応をしてくださるのかなという不安がありましたが、それでも楽しみでした。
でもジャケットが発表されたら「なんかいいじゃん」「大人っぽくてええやん」と高評価でひとまず安心しました。自信がないわけではないんですけれど、「いいね」っていう声を受けて、よりEPを楽しみにしていてねという気持ちが強くなった気がしています。
相川:ジャケットが公開された直後に、私達が毎月やらさせてもらっているインスタライブ「でりすて」で、発表公開生配信をしたんです。ちょうどみなさんの生の反応をコメント欄で見ることができたんですけど、「かっこいい」とか「誰?」とか反応がありました(笑)。
やっぱり今までとガラッと変わった姿をお見せすることにちょっと緊張していたんです。「こういうのが好きじゃなかったらどうしよう」「望まれていなかったらどうしよう」とか、一方で好きだと言ってくれる人もいると思うけど、急な変化で置いてけぼりにならないかな?と心配で。
でも、みんないい反応をコメントで寄せてくれて嬉しかったですし、この取材時点ではEPを作り上げている準備段階でもあるので、よりみなさんのお声が私たちの力になっています。
タイトル「ReFraction」はどうやって決まった?
――「ReFraction」というタイトルはどのように決まったのでしょうか?
橘:最初に「こういうタイトルにしようと思ってるんですよね」と、いくつかの英単語の候補がスタッフさんから届いて、「みなさんからも案をもらえないでしょうか?」と。それからみんなで集まって、入れ替わりでいろいろ案を出しました。でも、私は英語は苦手だぞ、と(笑)。そう思いながらもパソコン系の用語を使って、案を結構出しました。
……もう使われないから言ってもいいかな? 私は「Ctrl+Z」を提案しました。「Ctrl+Z」は「1つ戻る」、私の人生において一生使いたいコマンドです。取り消したい、やり直したい。そんな思いで「Ctrl+Z」が大好きなんです。
相川:じゃあ、私は「Escape(エスケープ)」かなぁ!
日向:まさかの逃亡!
橘:と、こんな感じで出したんですけど、私の戯言より、いいタイトルになったなと思います(笑)。
日向:「Ctrl+Z」、今後使えなくなっちゃうかも。
橘:……じゃあ、伏せておいてください!(笑)
――他にもどんな案を出しましたか?
日向:私、何を出したのか本当に覚えていないんです。確か、最初はEPに収録予定の5曲の大枠のテーマを日本語に起こしたものをマネージャーさんが並べてくれたんですよね。「こんな感じに曲を収録しようと思ったんだけど、いいタイトルない?」という問いかけがあって、テーマを見て「なるほど〜」と思ったくらいで、何を出したのかは全く覚えていないんです(笑)。
タイトル付け会議も何段階かに分かれていて、私は一番最後くらいに参加しました。前半の人達が出した案がいっぱい書いてあって、「どれもいいじゃん! あ、それもいいじゃん!」みたいな感じでしたね。
でも「ReFraction」は私には絶対出てこない英語のタイトルだし、「DayRe:(デイリー)」の「Re(リー)」も掛かってるし、本当にかっこいい。ジャケットでは文字がドット絵みたいになっていて、「Re」と「Fraction」が離れているのがまたかっこいいって思いました。……薄っすい感想になっちゃった(笑)。
――いえいえ、素敵な感想ありがとうございます。
相川:私もスタッフさんが出してくれた候補に倣う形で、それっぽい英単語をいっぱい投げてみました。もらったイメージが「理想と現実のギャップ」「葛藤」だったので、ちょっと暗めのものですが。……ただ、特筆してあげるほどのものは出なかったんですけど(笑)。
でも私が今見て、スタッフさんからいただいた案で、すごくいいなと思ったのは「Remake(リメイク)」。今、DayRe:は再構築期間でもあるので、パッと見ていいなって思ったんです。やっぱりこの「DayRe:」にある 「Re」を用いることが、今回の「ReFraction」というタイトルで素敵だと思いましたし、DayRe:要素が含まれた素敵なタイトルになっているなと改めて思いました。
宮沢:「『ReFraction』になりました」って連絡が来て、「そ、そうなんだ……」って思いました。
一同:(笑)。
日向:納得いってないの?(笑)
宮沢:まだ曲をいただく前の段階だったから、どういうEPになるのか、新しいDayRe:をどうしていくのかが掴みきれていなかったので。「「ReFraction」にしてどういう展開になるの?」みたいな……(笑)。
一同:(笑)。
宮沢:でもレコーディングやビジュアル撮影を終えた今思うと、DayRe:の「Re」だったり、「Fraction」の「断片」とか「分数」の意味だったり、込められたテーマとかも含めてこの楽曲たちを見た時に、このタイトルで良かったなってすごく思っています。ぴったりです!
――ちゃんと納得されたようで何よりです(笑)。
宮沢:実はタイトル決めの時、ビジュアルを研究するタイミングがあって、普段より強めのメイクについて研究をしたんです。いつものメイクさんではない方に来ていただいたりして、試行錯誤している中、段階を踏んでいって、最後はめちゃくちゃ強めな感じにメイクをしました。
なので、いろいろと新しすぎて。強めのメイクといいテーマといい、どうなるのか未知数でしたし、ぜひみなさんに気に入っていただけたら嬉しいです。
夏目:私はそもそも英語ができない人間なので、もうずっとAIに頼り切りでした(笑)。「葛藤」とかちょっと暗めなネガティブ系な題名を求められているんだろうなって思って、「暗め」「英語かっこいい」ですり合わせながら候補を出してもらいました。
そして、「ReFraction」に決まりましたが意味が分からなかったので、とりあえず検索して「あ、なるほど、なるほど。そっか〜なるほど」って(笑)。小春が言っていたようにその時はまだイメージが分からなかったので、どんな曲になるんだろうね〜と楽しみにしていましたが、今思うと、6曲に相応しい題名になったなと思っています。



























