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『ぼっち・ざ・ろっく!』青山吉能&長谷川育美が「結束バンド」初のワンマンライブを振り返る

『ぼっち・ざ・ろっく!』「結束バンドLIVE-恒星-」BD/DVDリリース&劇場上映記念!後藤ひとり役・青山吉能さん&喜多郁代役・長谷川育美さんインタビュー|「“ギターヒーロー”になれた」とは言えないけれど、近づくことはできた

 

各メンバーのパフォーマンスの印象は?

――そういう部分も含めて、お互いのパフォーマンスの印象はいかがでしたか?

青山:育美は、いい意味で“化け物”だと思いました。歌が上手い人はたくさんいますが、“歌心”があるというか。1曲1曲のパフォーマンスすべてに「上手い」だけでは収まらないなにかが詰まっていて。かつ、やっぱり喜多ちゃんなんです。喜多ちゃんであり育美でもある、いいハイブリッドのステージでしたし、「ここで手を伸ばしてくれたらいいな」と思うところとかを全部やってくれました。

長谷川:そうだったかな?(笑)

青山:アニメで喜多ちゃんがやっていたところも拾ってくれていて、解釈が広がるのはすごく嬉しかったです。それに、同業者として見ても、あの体力は私に求められてもできないです。本当にすごいです!

長谷川:ずっと褒めてくれるんですよ。

青山:これが例えば、20年ぐらいアーティストをやっている人、とかならわかるんです。でも育美は、1人でこれだけガッツリやるのは初めてです、って……おいおいやめてくれよと。せめて「アーティスト経験があって声優になりました」であってくれと思うぐらいすごかったです。

喉の耐久力やパフォーマンスもそうですし、向上心もすごくて。4月のイベント(ぼっち・ざ・ろっく!です。)で「悔しい」と言っていて、「なにが悔しいんだろう? 私は100点満点だと思っていたんだが?」と思っていたら、5月のライブでは150点満点を叩き出すから、この人はどこまでもストイックなんだなと感じました。しかも、頑張っているところを(表に)出さないのも尊敬できるし、本当にすごい!

長谷川:とか言っていますけど、この人も“化け物”じゃないですか。

青山:いやいやいやいや。

長谷川:アンコールで出てくるって、相当心に来ますよ。しかも、「転がる岩、君に朝が降る」をやると誰も知らない中で、ギターを抱えて出てくる。その姿を見たらそりゃお客さんは「うわ〜!!」ってなるじゃないですか。その声援を受けてやるわけで……私だったら(緊張して)絶対に弦を押さえられないです。「すいませんすいません、ちょっと1回トークを挟ませてもらっていいですか?」とか言いそう(笑)。

会場の雰囲気を一度見ているかどうかってすごく大事で。リハでステージに立ってはいても、リハは人がいない状態で全然景色が違うので、目の前でなにが待っているのか全然わからない。そんな中で、始めたばかりのギターを持って、ソロで弾くところもある。それをやれる度胸がおかしい。本当におかしいと思う。

青山:(笑)。

 

 
長谷川:しかも、みんなで演奏をやっていたとしたら、わかち合える感情がありますが、私たちはやっていない。みんなでご飯に行くときも、いつもよっぴ(青山さん)だけギターを背負って来るから、頑張っているなと思っていました。でも、自分からは「大変だ」と言わずに黙って練習して、本番であのパフォーマンスを見せるのは、やっぱりおかしいから(笑)。「人間ってこんな短期間のうちにZeppでギターを持って歌えるようになるの? そんな人いるの?」って。たぶん、自分では悔しいところもあったと思うけれど、それも含めて全部良かったです。

青山:嬉しい。

長谷川:顔もちゃんとそのときの感情が表れていて。

青山:隠せないからね。普段は「顔」と「歌」で済むところに「ギターの音を間違えない」が加わったから、もう顔のことなんて考える余裕がなく必死で。配信を見たら「顔、ヤバっ!」って(笑)。

長谷川:そんなことない。いい表情がにじみ出ていて、ほんと勝てないなって思いました。

――MCでめちゃくちゃテンションが高かった水野さんや、鈴代さんの印象はどうでしたか?

長谷川:朔とはカラオケに一緒に行くこともあるんですが、マジで超歌が上手いんです。最初は緊張しているんだろうなって思ったんですが、(曲の)後半にいくにつれてノってきているのがわかって、こっちもめちゃめちゃテンションが上がりました。

「カラカラ」ってめちゃめちゃ難しい曲じゃないですか。あれを生で歌うのは本当にすごい。それを完璧に歌い上げていたから、さすがです。そりゃあ(MCでの)あのテンションにもなるよなって。本当に素晴らしかったです。

青山:紗弓さんは、なんかもう「生きる虹夏」って感じで。

長谷川:ほんとに。紗弓のステージでのあの感じは、たぶんうちら3人(青山さん、長谷川さん、水野さん)では頑張っても出せないと思う。天性の「陽」の空気というか。

青山:照明とかじゃなくて、ステージの色が変わったよね。

長谷川:変わった。

青山:本人は絶対に緊張しているはずなんですが、それを全く感じさせないし、ひょうひょうとしているのとも違う唯一無二の魅力があって。

長谷川:そうそう。4人それぞれで全然ステージの印象が違ったなと思います。

青山:「結束バンド」はキャラもそうですが、キャストも4人それぞれで全然個性が違うんだなって。

 

 

本番のギター演奏で、まさかのハプニング!?

――今だから言えるハプニングはなにかありましたか?

青山:ラジオでは話したのですが、(育美が)朝、集合場所に来なくて。

長谷川:そうなんです。余裕を持って家を出たのに乗る電車を間違えて遅刻するという、それが私的に一番のハプニングでした。でも、「これで今日の失敗は終わった」「今日はもうなにも失敗しないじゃん」と頭を切り替えました。まぁ、「あのバンド」の歌詞をちょっと間違えたんですけど……(笑)。

青山:それってプロンプ(※)を見ずに、ちゃんとお客さんに歌を届けている証拠ですから!

※:プロンプター。ライブなどで台詞や歌詞を演者に見えるように表示する機械。

長谷川:ハプニングなにかあった?

青山:個人的には、「転がる岩、君に朝が降る」のAメロで弦を押さえる箇所が1フレットずつズレていたんですよね。

長谷川:えー、そうなの!?

青山:全部違う音を弾いていて、「あ、違う音を弾いてるな」って。ただ、(あたふたして)「ヤバい」ってなるのは超カッコ悪いじゃないですか。Aメロなんて特にしとしと歌うところだから、「いいや! どっかで直そう!」と思って(笑)。たぶん自信なさげにちっちゃ〜く弾いている気がします。でも、あそこはそれでいいんですよ。

長谷川:最初の位置からもう間違えていたの?

青山:そう。高い位置でソロを弾いたあとにノールックでいったら、「ズレてる!」って。大惨事でした。それがあったので、本当は前を見て歌いたかったのに、サビとかずっとギターをガン見しちゃって……。ちょっと悔しいですね。

――逆にそれによって、弾いている姿に“ぼっち感”が出ていた気もします。

青山:確かに、猫背感みたいなのがすごく出ていて、(結果的に)内向的な感じになったなと思います。それでいうと、リハの方が堂々とやれていましたね。本番は人の顔がいっぱい、手がいっぱいで正直圧倒されました。

長谷川:しかも(本編で)盛り上がりまくった人たちだからね。

青山:ギターを持って出ていくと、「うおおおお!!!」って。

長谷川:あそこが最高潮だったと思う。

青山:(震えで)ガタガタガタ……って。イントロも1フレットズレたら終わりなので、「合ってるかな? 合ってるよね?」ってガクブルでした。(登場が)暗転で良かったです。もし明るくて顔を抜かれていたら、本当に唇がガタガタ震えていたと思います。

 

 

――では、今回のライブで改めて感じた『ぼっち・ざ・ろっく!』の音楽の魅力は、どんなところでしょうか?

青山:生音で勝負できるのはすごく強みだなと思いました。あと、やっぱりボーカルが強い!

長谷川:(『ぼっち・ざ・ろっく!』の曲は)やっぱり喜多ちゃんが歌っているので、大枠で言えばキャラソンに該当するのですが、アニメでよくあるキャラソンの枠とは大きく異なるというか。「結束バンドLIVE-恒星-」でステージに立ってみて、『ぼっち・ざ・ろっく!』だけの楽曲の色があるなと改めて感じました。だからこそ、楽曲が作品の間口を広げたところもすごく大きくて。楽曲をきっかけにしてから作品に触れてくれた方もたくさんいるのは、こういう作り方をしてくださったからこその結果だと思います。

――ライブを通してぼっちちゃんや喜多ちゃんに対して感じたことはありましたか?

青山:それこそ、「(ぼっちちゃんは)なんであんなに猫背で首が前に出ちゃうんだろう?」って、ギターを弾くまでは不思議だったんです。でもやってみたら、「いや、なるわ!」と思って。やらないとわからないことに気づきましたね。

長谷川:喜多ちゃんはギターボーカルですが、私はギターをやっていないので100%理解できるわけではないと思います。でも、喜多ちゃんとしてステージに立たせていただき、レコーディングでの喜多ちゃんの歌とはまた違う、ライブならではのものを出したいと思ったし、Zeppのステージに立っている以上は喜多ちゃんとしても成長が見えていいのかなって。そんなことを思いつつ、喜多ちゃんに寄り添いながらやらせてもらいました。

 

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