音楽
冬アニメ『愚かな天使は悪魔と踊る』EDテーマ「Gift」石原夏織インタビュー

冬アニメ『愚かな天使は悪魔と踊る』EDテーマ「Gift」石原夏織さんインタビュー|落ちサビはバックコーラスにも注目して聴いてもらいたいです

落ちサビはバックコーラスにも注目して聴いてもらいたいです

――そんな今回のシングル「Gift」は、とても心にグッとくる1曲だと感じました。まずは、どのような楽曲になったのか教えてください。

石原:タイアップ曲ですので、この作品の「面白いけど、切なさやちょっと胸が痛くなるところも、暖かさもある」といった要素と、5周年を超えて初めてリリースする曲として自分らしさものせたいなと思いました。

こういう感じの曲がいいですと伝えて、いただいた曲のワンコーラスを聴いたら、壮大できらびやかで明るいけど、どこか胸がチクチクするというか、締め付けられるというか。とてもすごい曲になりそうだというのが第一印象でした。1回聴いただけで絶対いい曲になると感じたので、そのときはまだワンコーラスしかなかったですが、移動中も自宅でもひたすらこの曲を聴きたい! となりました。沼ってしまう曲だなって思いましたね。

――本当に、聴けば聴くほど、何度も聴きたくなります。

石原:不思議な曲ですよね。いい意味で抜け出せなくなるというか、いつ聴いても飽きないです。

――歌詞を読むと、作品の楽曲ではありつつ、2人の関係性などいろいろな解釈ができる内容だと思ったのですが、石原さんはどのように感じましたか?

石原:もちろん、〈放課後の長い道で何故か寂しくなるのは〉といったフレーズは作中の2人の関係性ならであり、高校生の描写がイメージだと受け取りました。でも、サビの後半になってくると〈生きて歩く意味をもらったよ〉とか〈君の好きな私だから 私も好きになれたよ〉といったフレーズがあって。私もそうですが、自己肯定感の低い人はたくさんいると思うんですね。そういうときに、側にいる大切な人の些細な行動、言葉じゃなくても行動の端々から「私のことを好きだと思ってくれる瞬間」が見えたら、自分は愛される存在だと思える気がするんです。

そうやって、少しずつ自分のことが好きになれて前を向けるようになったとか、作品だけに収まらず、世の中的にも胸に響く歌詞だと思います。私も落ち込むときがあったときに、周りから温かい思いを向けてもらうことがありました。だから、大人にも聴いてもらいたいですけど、高校生とかの若い方、SNSで周りと比較してしまい、自分なんて……と思っちゃう人にもたくさん聴いてもらいたいです。

――SNSは、いい部分とか楽しかった場面だけを載せることが多いですからね。美味しいものを食べたときは載せるけど、普段の納豆ご飯は載せないとか。

石原:凄くいいところだけ切り取っていますからね。

――でも、比べても意味がないとわかっていても、思わず比べてしまって。

石原:載せているのはその人の一部分でしかないのに、相手の1と自分の100(全部)を比べて、自分なんて……となっちゃいますよね。そういう世の中ともすごくリンクしているなと思いました。そういう間口の広いところもお気に入りのポイントです。

ただ、私はこう捉えました、と話しましたが、聴く人によっては全然違う感じに捉えるかもしれないです。捉え方が十人十色になりそうな歌詞だから、皆さんはどういう印象を持ったのか、すごく聞いてみたいですね。

――ぜひ番組などに送ってもらいたいですね。そして、歌詞を活かしているメロディも素敵です。作詞・作曲の栁舘周平さんは7thシングルの表題曲「Starcast」でも作曲、編曲を担当していますね。

石原:「Starcast」でご一緒してから、私は栁舘さんの曲がすごく好きで、いつかまた一緒にやりたいと思っていたんです。それで今回お願いしたら、想像の遥か上をいく素敵な曲を書いてくださいました。歌詞がなかったとしても、メロディだけでも心が動かされる曲を書かれる素晴らしい人ですよね。作っていただけて本当にありがたいです。

――サビもグッときますけど、2番の2B以降のメロディの変化とかもすごくて。フルで聞いた時はいかがでしたか?

石原:もう涙が出ましたね。私は、特に落ちサビのところが好きで。〈いつも君のこと歌ったよ〉から、そのままサビを繰り返すのかなと思ったら変化していくんですよ。しかも、これまで歌ってきたサビのフレーズをバックコーラスとして、具体的には〈ただそばにいれば〉の裏で〈生きて歩く意味をもらったよ〉と歌っているんです。

そういうギミックもあって、ここは何回聴いても心が震えちゃいます。表のフレーズは変わっているのに、後ろで元のサビを歌うとか想像もしていなかったですし。コーラスはコーラスとして、固まったイメージがあったので、そうじゃないのが出てきたのが本当にすごいですよね。本当に感動ポイントが何回もくるし、それが綿密に組み込まれている曲だと思います。

――ここはとても厚みがあって胸に来ると思ったら、そういう仕掛けがあったのですね。

石原:裏で歌っているところは歌詞カードには載っていないと思うので、ぜひ耳をすませて聴いてもらいたいです。

レコーディングはキーの高さや言葉の立て方が難しかったです

――そんな「Gift」をどのように歌ったのか、レコーディングで意識したことやディレクションのことなどをお聞かせください。

石原:サビが自分のキーよりも高いところをずっといくので、最初はちょっと難しいかもと思っていました。特に、ラスサビの〈ただ そばにいれば〉はこの曲の中でもかなり高くて、どうやって歌うかすごく悩みましたね。感情が溢れた方が伝わると思いつつも、そこから〈歩幅変えても ついていこう〉でさらに上がって盛り上がっていくので、ボリュームの上げ方を高いキーでやるのがすごく難しくて。

レコーディングをしたのは5thアニバーサリーライブの3〜4日後だったのですが、ライブ前は「歌えるだろうな」と思う強い自分と、「歌えるかわからない」と思う弱い自分があったんです。でも、ライブ後には「いや、あのライブができたのなら、歌えるでしょ」と心を強くして挑むことができました。それもあって、自分が表現したいものは表現できたかなと思います。

――キーのこと以外では、なにかディレクションはありましたか?

石原:1番のAメロやBメロは「もうちょっと優しく歌ったほうがいい」とディレクションいただきました。バックのサウンドが割と静かだったので、私はちょっと強めに言葉を立てて歌いたかったんです。それで、伝えたい言葉を前に出す感じで最初歌ったら、あまり抑揚をつけすぎずに歌って欲しいと言われて。この曲が好きだからこそ、自分がこう歌いたいという気持ちと、第三者が聴いて感じたディレクションを合わせるのが難しかったですね。

でも、最終的にはやりたかっところに自分の歌声をもっていくことができて、ひと安心しました。レコーディングが終わって、もう気分ルンルン、やりきったぜ! みたいな気持ちで帰ったんですよ(笑)。その時点で、9割方いい曲が絶対できるなって確信しました。

あとになって考えると、もしかしたら私の技術が足りずに強すぎていたのかもしれないです。完成したのを聴いて、やっぱり今の形が正解だったなと思います。もし(よりサウンドの強い)生バンドで披露する機会があれば、最初に歌いたかった方でやる可能性があるかもしれないですね。

――そうだったのですね。レコーディングがライブの直後だったと聞くと、ファンとの関係を直接的に描いた曲ではないとはいえ、サビの〈力を受け取った〉といったフレーズもさらに来るものがあります。

石原:本当にそうですね。そういう曲ではなかったとしても、すごくいいタイミングでのレコーディングだったなと私も思いました。作品の曲ではありますが、ライブで歌っている様子も想像しやすかったです。(ステージから)こういう光景が見えて、こうやって歌って、ラスサビはこうやって歌うんだろうなって。自分の経験談と、作品のいいところがちゃんと収まった感じがします。ライブで誕生のお祝いをしてもらって、人の優しさをめちゃくちゃ感じていたタイミングでしたので。

――ファンの皆さんは好きだと言ってくれているわけですからね。そう思うと、この曲をライブで歌ったらみんなの感情がヤバいことになりそうです。

石原:私も、自分自身をコントロールして歌わないと大変なことになりそうです。感情を爆発しちゃったら、歌声が置いていかれそうだなって。

次のリリースまでに◯◯ができるように頑張ります!

――『愚かな天使は悪魔と踊る』がどんなアニメなのかも教えてください。

石原:悪魔と天使の関係値とか、2人のバックボーンの切ないところとかもありますけど、なによりギャグアニメとして笑いが耐えない作品です。その原作がアニメになって、よりリズムよく進んでいきますので、原作ファンの期待を裏切らないアニメになっていると思います。物語としては前半がすごくコミカルで、後半になると切ないシーンも出てきて、この「Gift」とよりマッチしてくんです。最後まで見ていただけたら、「Gift」がどうして生まれたのかも感じていただけると思います。

――「Gift」って簡単な言葉ではありますけど、素敵ですよね。意識しないと受け取っていたことに気づかないこともありますし。

石原:本当にすごく素敵でいい言葉だなって思います。振り返ってみて、あれがそうだったのかな? となることありますよね。もしかして、自分にとって実はすごく大きなプレゼントだったのかなって。

――年明けからはアニメがスタートして「Gift」も配信されますが、インタビュー時点ではこれからですので、どんな年末年始になりそうかもお聞かせください。

石原:お仕事的には、やっぱり「Gift」を早くみんなに聴いてもらいたいですね。

プライベートとしては、9月末に2匹目のワンちゃんを飼ったんですよ。12月の頭にようやくすべてのワクチンを終えて、お外にいっぱい行けるようになったので、とにかく散歩に行きまくる年末年始になりそうです。外は寒いですけど、愛犬を連れて歩いていると、彼女たち(犬たち)の視点で私には見えていなかったものを教えてくれるので、身近な発見がたくさんあるんですよ。家が賑やかになりますし、ワンちゃんをたくさん浴びることができるのも楽しみです。

――冒頭で話したInstagramを見てもらうと愛犬のことはわかりますね。

石原:はい。ちょこちょこ載せています。

――スイーツとかちょっとしたプライベートのことも載せていますし。

石原:そうですね。写真がバンバンバンと並んでいるので、こういうのが好きなんだ、ってわかりやすいかもしれないです。

――では最後に、2024年の目標はいろいろなところで答えると思いますので、アニメイトタイムズ用に「次のリリースまでにこれを実現させます!」といった“小さな目標”を教えてください。

石原:そうですね……じゃあ、次のリリースまでに「開脚して、ペタって前に倒れることができる」ようにします!

――できなかったんですね。あれだけ踊れるから、てっきりできるのかと思っていました。

石原:いや、すっごい固いんですよ。昔はできていたんですけど、全然できなくなっちゃって……。いま毎日ストレッチをしているので、達成できるように頑張ります!

[文・千葉研一 / 写真・MoA]

Gift 配信情報

2024年1月9日発売

【収録内容】 
M1.Gift  ※TVアニメ「愚かな天使は悪魔と踊る」EDテーマ
作詞:栁舘周平・稲葉エミ 作曲:栁舘周平 編曲:奈良悠樹

【配信一覧】
配信先一覧を開く
※2024年1月9日(火)配信開始

■各音楽配信サイト
https://lnk.to/12th_Gift

■「Gift」Animation Lyric Video
https://youtu.be/gPPjNRtP_pE

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