マンガ・ラノベ
宮田俊哉が『境界のメロディ』に託した憧れと夢【インタビュー】

アイドルとオタク。様々な道のりを経て生まれた“作家”という第三の自分――『境界のメロディ』著者・宮田俊哉さん(Kis-My-Ft2)インタビュー

Kis‒My‒Ft2の宮田俊哉さんが執筆したライトノベル『境界のメロディ』が、2024年5月24日(金)より、メディアワークス文庫から発売されます。

メジャーデビューを目前に控える中、相方の天野カイを事故で亡くした弦巻キョウスケ。しかし、それから3年後、死んだはずのカイがキョウスケの前に現れ……。アイドル界屈指のアニメ好きとして知られる宮田さんが放つ渾身の処女作に、様々な方面から注目が集まっています。

アニメイトタイムズでは、今作の刊行を記念したインタビューをお届け。執筆に至るまでの経緯から、それぞれのキャラクターに込めた想い、執筆時のエピソードなど、様々なお話を伺いました。

プロフィール

宮田俊哉(みやた としや)
1988年生まれ、神奈川県出身。「Kis-My-Ft2」のメンバーとして2011年8月にCDデビュー。ドラマ、映画、バラエティ番組、情報番組、舞台、ラジオなど多方面で活躍中。通算10作目となるオリジナルアルバム『Synopsis』が5/8発売、初夏より3大ドームツアーを開催予定。

主人公のふたりは憧れであり、自分自身でもある

――そもそも、宮田さんが作り手側に回ろうと考えたきっかけは何だったのでしょうか?

宮田俊哉さん(以下、宮田):実はアニメを作るという夢をずっと持っていたんです。これまでの僕は歌や踊り、お芝居など、表に出る表現の仕事をしてきました。ただ、裏でもの作りをしている人の方が作品に向き合っている時間自体は長いと思ったんです。

そういった人たちの姿を見て、格好良いと感じる瞬間もあって。Kis-My-Ft2が結成されてから19年経ちますが、「俺って何か残せたかな?」と考えたときに、「やっぱりアニメを作らなきゃダメだ」と強く思いました。そこから、創作の経験がある人に話を聞きにいったという流れです。

――生きていた証をアニメとして残したかったと。

宮田:そうなんです。もちろん、グループでは色々なことをやらせてもらって、誰かの心に残っている楽曲も沢山あると思います。もちろん、グループが一番大切ではあるものの、「アイドルの宮田俊哉ではなく、宮田俊哉個人としては何か残せたのかな」って。

加えて、“日本のアニメ”という教科書があるなら、そこに「宮田俊哉が……」という一文を載せたいんですよ。国民的な歌は、音楽の教科書にも載っているじゃないですか。それが、本当の意味で自分の生きていた証にもなるのかなと。

――では、その第一歩である『境界のメロディ』が制作されるまでの経緯をお伺いできればと思います。

宮田:いろいろな人に話を聞くのが大事だと感じていた時期がありました。ただ、物書きをしている作家さんの知り合いがいなかったので、スタッフさんに「この作品はどうやってアニメ化したの?」と聞いてみたりとか。

そんな中で、「書いてみれば良いじゃん」と言ってくれた方がいて、その後押しを受けて「よし、やってみよう!」と思ったんです。事務所にプロットを5つ持っていって、「これは面白そうだ」と言ってもらえたストーリーが『境界のメロディ』でした。

――5つのプロットはそれぞれ違うテーマだったのですか?

宮田:そうですね。ただ、自分の経験を入れないと説得力が出ないと思ったんです。5つの中で自分自身が一番しっくりきていた作品は、やはり『境界のメロディ』でした。自分の「やりたい」という思いを素敵な人たちが繋いでくれたというか。例えるなら、「わらしべ長者」のような感覚です。

――これまでの点と点が線になったんですね。

宮田:自分自身もアイドルをやりながら、好きなものを好きと言い続けていたんです。そうしているうちに気がついたら、自分が好きなものに囲まれた人生になっていました。心から良い人生だと思えるし、自分が好きだと思えるすべてに囲まれているからこそ、このタイミングで繋がったんだなと。

改めて宮田俊哉という人間のことが好きだと思えました。「アニメが好きだ」と発信することに対して、マイナスだと捉える人たちがいた時代もあったと思います。アニメ業界のみなさんが頑張ってくださるおかげで、我々オタクの地位も少しずつ上がっていきました。色々な巡り合わせですね。

――そういった感覚は作品作りにも反映できそうです。

宮田:でも、書いている中で、「自分って汚い人間だな」と思う瞬間もあるんですよ。「こういう展開は良くないけど、ドラマチックだよな」とか。表裏一体じゃないですけど、悪い部分も含めての人間なんだと思います。『境界のメロディ』を読んでくださる方には、それぞれの良いところと悪いところを受け入れて、「それがキョウスケとカイなんだ」と感じてほしいですね。

――今作の主人公であるキョウスケとカイの人物像は、どのように作り上げていきましたか?

宮田:登場するキャラクター全員に、宮田俊哉の成分を少しずつ分けようと思いました。そして、実は僕自身が根は陽キャじゃないというか……“人工的な陽キャ”なんです(笑)。キョウスケには、「“人工的な陽キャ”にならなかった俺ってこんな感じなのかも」という要素を入れています。一方のカイは、「こんなやつがいたら良いな」と思う“天然の陽キャ”です。

――キョウスケの方が宮田さん自身に近いんですね。

宮田:きっと自分の大切な人がいなくなったら、僕もキョウスケのようになるだろうなと。実を言うと、最初の設定からは少しだけ変わっているんです。僕自身がここまで活動する中で、色々と考えていたこともあって、そういう実体験を踏まえて落とし込みました。

――そして、カイは“天然の陽キャ”という言葉がぴったりな性格です。

宮田:年上に対して、ナチュラルにタメ口を使える人っているじゃないですか。そういう人が好きなんですよね。カイは自分の憧れの男の子にしたいと思っていました。

――宮田さんの今の気持ちがキャラクターに投影されていると。

宮田:ライバルポジションのキャラクターもいるのですが、「自分ならファンになっちゃうな」という少しワイルドな男の子たちなんです。カラーレンズのサングラスをかけて歌っていて、「格好良い……。俺もライブでかけちゃおうかな……あぁ〜ダメだ!」みたいな(笑)。憧ればかり書いていて、マジで陰キャですね!

――いやいや(笑)。宮田さんは自分自身の経験を作品に取り入れるタイプですね。

宮田:もちろん想像の部分もありますが、自分の経験を基に膨らませることは多いと思います。それこそ、「こんな先輩と後輩がいたら良いな」と思っていた子たちが主人公のふたりなんです。「自分が後輩ならこういう先輩が欲しい」というキョウスケと「こんな後輩がいたら最高だな」というカイ。ある意味で、主人公のふたりはファンタジーなのかもしれません。

(C) Toshiya Miyata 2024/KADOKAWA
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