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『響け!ユーフォニアム3』戸松遥が演じる黒江真由は“異物”であり“スパイス”【連載03】

黒江真由は“異物”であり“スパイス”!? 『響け!ユーフォニアム3』戸松遥さんインタビュー|部活という小さな社会を経て、彼女たちがどんな大人になっていくのか、想像を膨らませてほしい【連載第3回】

4月7日(日)からNHK Eテレにて放送がスタートした『響け!ユーフォニアム3』。

14日(日)に放送された第2話では、吹奏楽の強豪校・清良女子高校から転校してきた黒江真由が北宇治高校吹奏楽部に入部。部長の黄前久美子と同じユーフォニアム奏者で、低音パートのメンバーにもなりました。

アニメイトタイムズではキャスト・スタッフへのインタビュー連載を実施中!

第3回は、注目の新キャラクター・黒江真由を演じる戸松遥さんにインタビュー。『響け!ユーフォニアム』という作品の印象や、監督にも「難しい役」と言われたという真由を演じる上でのポイントなどを語っていただきました。

 

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前回はこちら

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複雑な気持ちを抱えたまま1話のアフレコに

――真由役は、テープオーディションで決まったそうですが、オーディションに参加する以前、『響け!ユーフォニアム』という作品については、どのような印象を持っていましたか?

戸松遥さん(以下、戸松):うちの事務所(ミュージックレイン)だと、(寿)美菜子と(雨宮)天ちゃんが出演していて。特に美菜子からは『ユーフォ』の現場の話もよく聞いていたので、作品についてはもちろんですが、現場の雰囲気についても作品に参加する前から知ってました(笑)。

なので、以前から一方的な親近感はあったのですが、自分が関われるとは思ってもいなくて。今回参加できることになって、とても嬉しかったです。初めてご一緒するスタッフさんやキャストさんもいらっしゃったので、すごく新鮮な気持ちもありつつ、事前に現場の話はよく聞いていたので「これが『ユーフォ』の現場か。知っているぞ」みたいな感覚もあって、不思議な感じでした。

 

 

――「噂だけは聞いていた友達の友達に初めて会う」みたいな感覚ですか?

戸松:そうです、そうです! なので、初めての現場だけど、すごく良いバランスで飛び込めたのかなと感じています。

――テープオーディションでは、どのようなイメージで真由を演じたのですか?

戸松:ビジュアルの他にいただいた資料には、「転校生でユーフォニアムがすごく上手な子」といった簡単な説明が書かれているだけで、(人物像の)深いところまでは分かりませんでした。ただ、(シナリオの)いろいろなシーンから少しずつ抜粋されたオーディション用のセリフには、かなりキーになっていそうなシーンのセリフもあって。それを読んだだけでも、「可愛い転校生が入部してきたよ」というだけではすまなさそうな雰囲気がありました(笑)。

――ただ者ではない雰囲気があったのですね。

戸松:はい。もちろん日常的な会話もあったのですが、それらをどう噛み砕くのかがオーディションのポイントみたいなものだし、ある意味オーディションって一番自由に演技しても良い機会なんですよね。正解が無いというか……正解だったら(役が)決まるし、そうでなかったら決まらない。なので、そのときに私が感じた真由を自由に演じさせていただきました。アフレコのときは、そこからまた調整したところもあったのですが。

――真由役に決まったと知ったときの心境を教えてください。

戸松:どこを良いと思っていただけたのか私は知らないのですが、「難しい役どころで、選考もすごく難航しました」と(石原立也)監督が仰っていて。それだけ重要な役に自分を選んでいただけたのは本当にありがたいですし、役者冥利に尽きます。その分、1話のアフレコの時はかなり緊張してしまいました(笑)。

 

 

――1話のアフレコには、どのような気持ちで臨んだのですか?

戸松:実は真由に関しては、どういう人物像で、なぜこういう行動や発言をするのか私自身も知っていた方が演じやすいだろうということで、事前に最終話までのシナリオをいただいていたんです。それを1話のアフレコ前日に一気に読んだら、すごく複雑な気持ちになって……。その気持ちを抱えたまま現場に行きました。

――基本、台本は1話ずつ受け取るものなので、他のキャストさんとその気持ちを共有することもできないわけですね。

戸松:そうなんですよ。誰かと思いを共有したいのに、誰にも言えないんです(笑)。

――あえて1話のアフレコ前日に一気読みしたのは、なぜですか?

戸松:シナリオ自体はけっこう前にいただいていたのですが、記憶が新しいままアフレコに臨んだ方が良いかなと思ったんです。それに私自身、少しずつ物を読むより、一気に読む方が好きなんですよね。それで前日に一気に読んで、新鮮な気持ちのまま1話に臨もうと思ったのですが、読んだら眠れなくなりました(笑)。

 

イベントでのキャスト発表は、2023年の中で一番緊張!?

――戸松さんが真由を演じることは、昨年11月に丸の内ピカデリーで開催された「『響け!ユーフォニアム3』新情報発表会」で発表されました。シークレットゲストとして、いわゆるサプライズでの登壇でしたが、当日はどのような心境でしたか?

戸松:本当にすごいプレッシャーで、2023年の中で一番緊張しました(笑)。きっと会場に来てくださったり、配信を観てくださったりしている皆さんは、思い思いの予想をされていただろうし、誰も私が出てくるとは予想していなかったと思うんですよ。

他の作品のイベントでもサプライズ出演の経験はあるのですが、その作品は元々ホームというか、「and more」の追加出演みたいな形だったんです。

――その作品に戸松さんが出演していることはお客さんも知っていて、「サプライズで戸松さんも来てくれた」という形だったのですね。

戸松:そうなんです。でも今回みたいに、私が出るなんて誰も想像していない中で登場する形は初めての経験だったので、どういう反応をいただけるのかすごくドキドキしました。

 

 

――実際には、どんな反応だったのですか?

戸松:配信では顔も抜かれる(アップになる)のですぐに反応があったんですが、会場の方は、遠目だからか誰か分かるまで時間がかかったみたいで。パッと私が出たとき、一瞬「誰だ?」みたいな空気になって、みんな目を細めていて(笑)。

――映画館は少し暗いし、誰なのかという手がかりもまったくない状態では、席が遠い人は分かりにくいかもしれないですね。

戸松:スクリーンに名前が出て、やっと「あ、戸松だ!」みたいな反応があるまで、すごくドキドキしました。実際にはもっと短い時間だったと思いますが、体感では2分くらいありましたね(笑)。でも発表の後は、やっと堂々と「『響け!ユーフォニアム』に出ます」と言えるようになって、すごく気が楽になりました。

――新情報発表会のイベント全体の感想も教えてください。

戸松:真由のキャスト以外にも、新情報が怒濤のように発表される日だったのですが、一つ発表されるごとに、歓喜の声が会場から聞こえて来るんです。ファンの皆さんの、本当に放送が待ち遠しいという気持ちや「ユーフォ愛」が伝わってきて、私も改めて身が引き締まる思いでした。

――新シリーズの新キャラクターですし、重要なポジションになりそうです。

戸松:どう理解され、どう解釈されるかは、たぶん観た人それぞれで違うだろうし、難しい役どころで、本当に賛否両論あるキャラクターなんですよね。監督にも最初に現場で「真由は異物」って言われました(笑)。そういう存在だし、良くも悪くも吹奏楽部のバランスを乱すポジションになる子なので、そこを全うして演じていきたいと思いました。

 

 

――真由役での出演が決まった後、田中あすか役の寿美菜子さんや、久石奏役の雨宮天さんと、『響け!ユーフォニアム』について話す機会はありましたか?

戸松:美菜子に話したときは、「すごい!良かったね!」って喜んでくれました。あと、どんな作品でも途中参加はやっぱり緊張しちゃうものなんです。しかも今回は3期なので、空気感も既にできあがっているだろうし、「私、受け入れてもらえるかな…」みたいな気持ちも少しあったのですが、美菜子に話したら「すごく楽しい現場だし、途中参加でも絶対大丈夫!」と言ってくれました。

天ちゃんも、「どんな役なんだろう。絡みありますかね?」みたいなことを言ってくれたんですけど……。

――奏とは絡みがあるどころか、なぜか最初から真由のことを警戒しているようで、2話では、まるで取り調べのようなシーンもありました。

戸松:そうなんですよね(笑)。でも、天ちゃんも(出演を)すごく喜んでくれて嬉しかったです。

 

 

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