
春アニメ『ヴァンパイア男子寮(ドミトリー)』連載:梅原裕一郎さん(二階堂蓮役)インタビュー|僕は他の方よりも人一倍「若さ」を意識しないと、音的にも年齢が上に聞こえてしまうのかなと
市ノ瀬さんのお芝居からは欲深さを感じない
――美人への印象を教えてください。
梅原:ルカと蓮に翻弄される美人という構図で始まってはいますが、物語を冷静に見ていると、美人のほうが2人を引っ張っているというか、かき乱しているというか。それだけのエネルギーや意思の強さ、純粋さを美人は持っていると思うんです。最初は自信がない面もありますが、間違ったことはちゃんと間違っていると面と向かって言えるんですよね。振り回される可憐な子というよりかは、たくましく生き抜いている女の子という印象があります。
――なるほど。
梅原:そんな美人を演じるのは大変だろうなとアフレコが始まる前は感じていました。で、いざアフレコ初日に市ノ瀬さんの声を聞いたら、本当にピッタリで。市ノ瀬さんがデビューしたくらいのとき、僕はレギュラーでご一緒させていただいたのですが、当時から不思議で魅力的なお芝居をされる方だなと感じていました。地に足が付いているというか。コテコテにお芝居してしまいがちなところを逆にあっさり演じるなど、塩梅が絶妙なんです。市ノ瀬さんのお芝居はすごく現実味があるんですよね。リアル志向と言いますか。市ノ瀬さんが演じる美人からは、いやらしさや欲深さを感じないんです。とても役と合っているなと思いました。
――ちょっと意外なアプローチをされることがあって、しかも、それが絶妙にキャラクターを表現している。
梅原:僕はそう感じていますね。
――貴重なお話、ありがとうございました。ときめく展開が多い作品ですが、梅原さんは最近、ときめいたことはありますか?
梅原:昔から料理が好きで、今もハマっていて。最近、中華鍋を買ったんです。その中華鍋に油を塗って絶対に洗剤で洗わないようにして、育てていまして。ときめき……とは違うかもしれませんが、その育っている中華鍋を見ると「よかったな」と思います。
――まるで、我が子を見ているような感じ。
梅原:そうですね(笑)。意味もなく油が染みてきている中華鍋を眺めたりしています。「おぉ、育っているな」って(笑)。中華鍋、オススメです。
――アフレコ現場でときめいた瞬間はありますか?
梅原:それはもう多々ありますね。マイクを通すことで生まれるものもあると思いますが、僕はマイクにのせていない生の声のほうがエネルギーはあると思っていて。エネルギー溢れるみんなの芝居を直接聞けるというのは、声優の醍醐味のひとつだなと感じています。それこそ、集団での収録が再開してから、生のお芝居の魅力を一層感じるようになりました。
――本日は色々なお話ありがとうございました。最後に、梅原さんが思う本作のキュンポイントを改めて教えてください!
梅原:本当にキュンとする展開ばかりではありますが、特に吸血シーンはポイントかなと思っています。アフレコ中はまだ絵コンテの段階でしたが、キャラクターの表情やお芝居の息遣いなどはきっとキュンとさせるものになっているはずなので、ぜひたくさんのキュンを感じていただきたいです。
[文&写真・M.TOKU]
作品概要
















































