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『キングダム』の時代、日本は何をやっていた? 世界ではどんな事があった?

『キングダム』信や王騎たちが熱い戦いを繰り広げている時、日本は何をやっていた? 世界は? 今さら人に聞けない、『キングダム』の世界史、調べてみました!

『キングダム』は、中国の戦国時代末期を舞台にした、週刊ヤングジャンプ連載中の原泰久先生の漫画作品です。主人公は、信(しん)と、中華統一をめざす若き秦王・嬴政(えいせい)。壮大な歴史を背景に、彼らと数多くのキャラクターたち一人ひとりが、魅力たっぷりに描かれています。
 
この夏は、実写映画『キングダム 大将軍の帰還』が大ヒット上映中! 映画から『キングダム』に入られた方も多いでしょうし、これから原作を読もうと思っている方も少なくないはず。
 
ここでは、『キングダム』の時代、日本と世界が何をしていたか? を調べていきますので、映画から入られた方も、原作、アニメとも履修済みの方も、歴史雑学として楽しんでいただけましたら幸いです。
 
 

目次

『キングダム』の出来事は西暦何年なのか?


 
まずは、『キングダム』作品中の時系列を、現実の西暦に組み込んでみます。
 
とはいえ、そもそも中国の戦国時代って、いつの何? というのも曖昧な方も案外多いのでは?(筆者だけ?)
 
基本からおさらいしていきますので、ゆっくりと振り返っていきましょう。
 
※『キングダム』の作品中の時系列は、『ヤングジャンプコミックス キングダム公式ガイドブック第3弾 戦国七雄人物録』(原泰久/集英社/2021)を参考にさせて頂きました。
 

中国の戦国時代とは?

戦国時代は、“前403年から、秦が中華を統一する前221年”とのこと。
 
「斉(せい)・楚(そ)・秦・燕(えん)・韓(かん)・魏(ぎ)・趙(ちょう)」の7国が争っている、約200年間です。
 
ちなみに、戦国時代の前となる春秋時代は、前770年からで、戦国時代とは空気というか常識が違っていたようです。
 
王たちはまだ健在だった周王朝の権威を利用して、自分に正統性をもたせて戦争をしていました。王様が、自分が王様をやっていていい理由と、他国と戦争をすることに、“正義の理由をつけられた時代”という感じでしょうか。
 
時代の空気が変わるきっかけは、前403年。晋(しん、周の副都 洛邑(らくゆう)を擁していた強国)が「韓・魏・趙」に分かれたことでした。この出来事は、周王朝を無視されて行われたようで、結果として「周王朝の価値はゼロ」と全国に知らしめることになってしまいました。
 
ここからは、王様の正統性を保障する権威がない時代。つまり“勝った者が王で正義”です。まさに、下剋上。これが戦国時代なのですね。
 
『キングダム』世界の常識・空気の背景に、なるほどと納得です。
 

『キングダム』は西暦何年から何年の話なのか?

さて、『キングダム』に焦点をしぼりましょう。『キングダム』は、西暦何年から何年の物語なのでしょうか?
 
物語の幕開けは、信14歳。政と出会うところからですよね。これは、前245年の出来事となります。
 
ということは、『キングダム』は“戦国時代最後の20〜30年の物語“となるのではないでしょうか。もちろん、作品の最後どうなるのかは、原先生しか知り得ません。
 
仮に、物語のラストを秦の中華統一だとした場合です。この場合、『キングダム』は西暦で「前245から前221年」の物語ということになりますので、これを前提に日本と世界を調べていこうと思います。
 
 

日本では何をやっていたのか?

 
 
では、この年代の日本はどのような状態だったのでしょうか? 現在使われている高校の教科書と、web情報を中心に、調べてみました。
 

日本の「前245から前221年」は?

信が王騎の矛を受け取っている時、政が政治の舵取りに苦労している時、日本は何をしていたのか? 具体的なエピソードはどうなっているのでしょうか?
 
結論を先にいってしまうと、わかりません。

文献が残っていないので、誰が何をしたというエピソードがまったくわかっていないのです。研究者の方々が、神話と考古学などから研究を進めていますが、それらが教科書に載るほどの定説になるのは、今のところ難しいようです。
  
とはいえ、これだけは確実です!「弥生時代 後期」です!

人々は、王(首長)が治める、環濠集落(かんごうしゅうらく、周囲を堀で囲んだ集落、「クニ」)で暮らし、水田でお米を作っていました。また、青銅や鉄が利用された武器を使いこなす軍事力をもっていました。クニどうしで、戦争があった証拠ですよね。
 

おまけ:「魏志倭人伝」と「金印」

『キングダム』に関係ないのですが、おまけとしての歴史を少し紹介させてください。
 
現在残っている文書の中で、中国の歴史書に日本(倭)が初めて登場するのは、後280-後297年の間に書かれた、『三国志』「魏書」第30巻「烏丸鮮卑東夷伝」内の「倭人条」だそうです。
 
いわゆる「魏志倭人伝」ですね。邪馬台国や卑弥呼が出てくるところなので、時代のイメージが湧きやすいですよね。
 
また、「魏志倭人伝」の内容より日本(倭)の古い記述があるのが、後398-後446年の間に南朝 宋の人が書いた『後漢書』です。ここに“後57年に漢の光武帝が倭の奴国に印を授けた”と書いてあり、福岡県で出土した「金印」がこの印に該当するとされます。
 
奴国がどんなクニだったのかについては“諸説あり”だそうです。
 

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