音楽
『魔法つかいプリキュア!!~MIRAI DAYS~』オープニング主題歌 北川理恵ロングインタビュー

「いろいろな場所で積んできた経験や力をすべて注ごうって」――『魔法つかいプリキュア!!~MIRAI DAYS~』オープニング主題歌をキセキ色に輝かせる、プリキュアシンガー・北川理恵さんインタビュー

ABCテレビ・テレビ朝日系で2025年1月より放送中の冬アニメ『魔法つかいプリキュア!!~MIRAI DAYS~』。伝説の魔法つかい「プリキュア」として奇跡と魔法の冒険を繰り広げたみらいとリコ。数年後、それぞれの道を歩むふたりが新たな災いに立ち向かいながら過去と未来に向き合う物語です。

幕開けを飾るのは、『魔法つかいプリキュア!』の放送当時からオープニングを歌い続けてきた北川理恵さん。Part1、Part2を経て「Dokkin◇魔法つかいプリキュア!!Part3~MIRAI DAYS~」をしなやかな歌声で届けています。その北川さんに「Dokkin◇魔法つかいプリキュア!!Part3~MIRAI DAYS~」の劇的に大興奮な制作の裏側を教えてもらいました。

なお、「Dokkin◇魔法つかいプリキュア!!Part3~MIRAI DAYS~」、エンディング主題歌「キセキラリンク」(キュアミラクル(CV:高橋李依)・キュアマジカル(CV:堀江由衣)・キュアフェリーチェ(CV:早見沙織))をパッケージした主題歌シングルは好評発売中!そして、『魔法つかいプリキュア!!~MIRAI DAYS~』オリジナル・サウンドトラックは3月5日(水)発売予定です。こちらもお楽しみに!

 

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好奇心が旺盛で不思議なことが大好きな朝日奈みらいは、中学2年生になる春休み、魔法つかいの少女・リコと出会う。奇跡と魔法に導かれて、リコと共に伝説の魔法つかい「プリキュア」に変身!みらいが大切にしているクマのぬいぐるみのモフルンや、「リンクルスマホン」から生まれた妖精のはーちゃんとも手を取り合って、「魔法界」と「ナシマホウ界(人間界)」というふたつの世界に迫った混沌を退ける。しかしそれはみんなの別離を伴うものだった。数年後に奇跡的な再会を果たしたみらいたちは、それぞれの世界で、それぞれの未来へ向かって歩み始める。みらいはナシマホウ界で大学生に。魔法界に戻ったリコは、魔法学校の先生に。モフルンは変わらずみらいの隣に。そして、はーちゃんは遠いところから世界を見守る存在に――。だが、そんななか、魔法界とナシマホウ界に新たな災いが現れて......?新たな災いの兆しをきっかけに、数か月ぶりの再会を果たしたみらいとリコ。謎の敵を退ける一方で、ふたりは自分たちの過去、そして未来と向き合うことになるのだった――。「キュアップ・ラパパ!」の魔法の言葉で、ワクワクもんの物語がいま再び動き出す!作品名魔法つかいプリキュア!!~MIRAIDAYS~放送形...

 

「わんだふるぷりきゅあ!LIVE2024 FUN☆FUN☆えぼりゅーしょん!」の初披露を振り返って

──『魔法つかいプリキュア!!~MIRAI DAYS~』(『MIRAI DAYS』)の発表時の盛り上がりたるや、『魔法つかいプリキュア!』(『まほプリ』)がいかに愛されているかを改めて実感するような勢いでした。

北川理恵さん(以下、北川):本当にすごかったですよね! 愛され具合がすごくて! 

──そして「わんだふるぷりきゅあ!LIVE2024 FUN☆FUN☆えぼりゅーしょん!」(わんぷりライブ)では、『魔法つかいプリキュア!』コーナーもあり、しかも「Dokkin◇魔法つかいプリキュア!!Part3~MIRAI DAYS~」(「Part3」)を初披露かつフルサイズで、会場もものすごい盛り上がりでした。

北川:リハーサルのときからドキドキしていました。何の前振りもなく、いきなり始まるっていう(笑)。しかも、まさかのフルサイズ! 事前に演出を聞いたときも、「本当に何も言わずに全部やるんですか?」って驚きました。曲振りもなく、いきなりスタート。「次は?とか言わないんですか?」とスタッフの方に聞いたら、「そのほうが面白い」と言われて(笑)。でも、そういう意外性も含めて、『まほプリ』らしいなって思いました。すべてにおいて、皆さんにワクワクを届ける演出でしたし、私自身もすごく緊張しました。

 

 

──「みんな見て! 私今飛んでるの!」と、ほうきに乗っている風のパフォーマンスもありましたね!

北川:リハーサルのとき、歌手チームも、声優さんたちも、スタッフの方々もみんな見ていたんですが、私がホウキに乗るフリをした瞬間に爆笑が起きて。私はそんなに笑わせるつもりはなかったんですけど(笑)。さらに「良かった!」とすっごく喜んでいただけて、それが励みになりました。だったら、「私今飛んでるの!」は絶対に生かそう!と思って。皆さんの温かさを胸に本番でもやってみたところ、ファンの皆さんのどよめきが伝わってきて……すごく嬉しかったです。

「Part3」が始まったときの「えっ?」というざわざわした感じも、「TVサイズじゃない!」っていう、もう一段階驚きがあったのも、すごく嬉しかったですね。

──120パーセントだった盛り上がりが150パーセントになったような……。

北川:まさにそんな感じでしたね。でも私自身が一番楽しんでいた説すらあります(笑)。すごく楽しかった〜! 当時の衣装も久しぶりに着ることができましたし「実家で取っておいて良かったー!」って(笑)。まさか、また着られる機会があるとは思っていませんでした。その話も、たまたま事前にしていたんですよ。

レコーディングのときだったかな。スタッフの皆さんと「衣装どうするんだろう?」って話になったんです。「私、家にまだありますよ」って言ったら、スタッフの皆さんが「え、あるんですか?」とざわざわして(笑)。それで再び着られることになったんです。私としては『MIRAI DAYS』の予告を観たときに「あれっ、また着てる?」と思っていたので、そこにつなげられたらと思っていました。

『ヒーリングっど♥プリキュア』以降、プリキュア歌手の衣装はオリジナルのデザインが多いですが、当時は学校の制服風の衣装が主流だったんですよね。私にとって中でも魔法学校の制服は特別なものだったんですよね。というのも、当時あの衣装を着て、本当にたくさんの経験をさせてもらっていて。かつ、オープニングが歌手で、エンディングがプリキュアの皆さんだったということもあって、あの衣装でいろいろなところを回らせてもらっていました。

また、私にとって初のオープニングということもあって、ものすごく思い入れがあるんです。あのとんがり帽子をかぶることなんて、人生でなかなかない経験ですよね(笑)。だからこそ、今回またお披露目できたことも嬉しかったです。

 

 
そもそも無印(「Dokkin◇魔法つかいプリキュア!」)を歌わせてもらえるとは思っていなくて。キュアミラクルとキュアマジカルの物語として歌詞が完結しているので、『まほプリ』が終わった今では、3人で歌う曲を披露することが多かったんです。はーちゃんもいますし。だから、「Part2」を歌う機会のほうが圧倒的に多かったんですけど、今回無印を歌えたのがすごく嬉しかったですね。「これが元祖やぞ!」って思いながら歌いました(笑)。

そしてこのシリーズの歌は、1番と2番の間に間奏がないんです。ずっと歌い続けるんですよ。だから休めない(笑)。「これは体力が持つのか? 」って不安でしたけれど、意外と大丈夫でした! よかった!(笑)

歴史を知ってくださっている皆さんが聴いてくれているというのもあって、曲の変化や進化を感じてもらいたいなって。そのために、「Part3」のレコーディングをきっちり再現したいという思いがありました。だからこそ、みんなが知っている無印や「Part2」は、当時のままお届けしたかったし、新しい「Part3」はレコーディングのときの雰囲気をそのまま伝えたかったんです。そこはすごく意識していましたね。

──実際、吉武千颯さんも「大人っぽい歌声になった!」ということをMCでおっしゃってましたね。

北川:そうなんですよ、そう言ってくれて。それが伝わったことも嬉しいし、私自身もひとつ前に進めた気がして……。私の中での成長としても、みんなの前で表現できたことがすごく嬉しかったです。

 

 

──ところで「わんだふるぷりきゅあ!LIVE2024 FUN☆FUN☆えぼりゅーしょん!」で披露された、プリキュアシンガーたちによる「やくそく」(Machico/『映画ヒーリングっど♥プリキュア ゆめのまちでキュン!っとGoGo!大変身!!』ED主題歌)のパフォーマンスも心にくるものがありました。

北川:あれは演出がずるかったですよね!(笑)  マイクスタンドを使って、5人で歌うなんて、私も想像していなかったです。演出を聞いたときからぐっときていました。しかも、あの5人で絆の曲を歌うっていうのが……。半円になった状態で、みんながしっとりと目を合わせながら、Machicoちゃんを筆頭にお互いに歌をつないでいくのもすごく素敵で。

私としては、千颯ちゃんとMachicoちゃんがふたりで歌っているパートにグッときていました。私はグループの中では一番年上でしたが、先輩後輩が一緒に歌っているっていうのが、また感慨深かったですね。みんながあの歌が大好きで、一人ひとりが大切に練習していたことも伝わってきました。

プリキュアシンガーそれぞれの歴史を感じるような、大切に歌える時間をいただけたことも嬉しかったです。私たちの間では「なんて難しい歌なんだ! なんでこんなに難しい歌をひとりで歌い上げられるんだ!」、「Machicoちゃん、本当にすごいね!」という状態でした!

──わんだふるな瞬間がたくさんありましたね。

北川:多かったですよね。『わんだふるぷりきゅあ!』ならではの温かさや、犬組・猫組の絆もそれぞれ感じられたし、こむぎちゃんたち4人による「Hello・Bow・Mew 〜We are わんだふる!!!!〜」では4人らしさのわちゃわちゃ感もあって。その一方で、歌手は歌手で歌いつないでいく。縦の絆もあったし、横の絆も感じられた。いろんな結びつきが個々にも見られる、特別感のあるライブだったなと思いました。

 

 

──しかもライブハウスという近い距離の中で。

北川:そうなんですよね! 初めての感じでしたね。顔が見える距離感、音圧も感じられる環境で。『プリキュア』のライブがライブハウスで開催されるっていうこと自体、すごく新鮮でしたし、いろんな方がドキドキしていたと思うんです。私たちだけでなく、私たちとお客さんの絆も感じられるライブになったんじゃないかなと。

──奇しくも、『魔法つかいプリキュア!』で初めてオープニングを務めた北川さんと、吉武さんが初のオープニングを担当した『わんだふるぷりきゅあ!』。今こうして交差するというのはプリキュアシンガーの歴史としてもドラマティックです。

北川:そうですね。千颯ちゃんもエンディングをずっと歌い続けて、今回オープニングへとつながっていったわけですが、オープニングを務めることのプレッシャーが私はすごくあったんですね。でも千颯ちゃんも、なんというか、もう「プリキュアそのもの」みたいな存在ですよね。プリキュアシンガーとしての経験も多いですし、彼女にとってプレッシャーなんてあるのかしら? っていうくらい堂々としていて、今回のライブでも座長感がすごかったです。「かっこいいな」って思ってました。

これだけたくさんの曲を歌っても、「まだいる!? まだ歌うの!?」って思うくらい、ずっとステージに立ってましたよね(笑)。舞台裏ではMachicoちゃんとずっと「あなたはすごい……」ってお互いに言い合ってました(笑)。

 

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