
百合子は“一応”常識人? 黒ちゃんとのラブラブ生活の中、よぎる一抹の不安ーー『忍者と殺し屋のふたりぐらし』百合子役・大久保瑠美さんインタビュー
黒と百合子の凸凹カップルが緩和剤になっていると嬉しい
――今後の作品の見どころもお教えください。
大久保:やっぱりイヅツミマリンの活躍でしょうか。百合子と黒ちゃんもメインキャラクターではありますが、今後はさとことこのはを主軸としつつ、マリンがふたりにちょっかいを出す流れになっていきます。
マリンはああいう見た目なのですが、何かをやらかすのは間違いありません。だけど、何故かマリンのほうがどちらかというと被害者のイメージが強かったりして、なんだか可哀想だなぁってなる瞬間があるんです。やっぱりそういうところは可愛いので、ちょっとダークな側面とともに注目してもらえればと。
かなり先の話になるのですが、百合子についてはこの人もやっぱりちょっと変だなと感じる瞬間が2回はあります。アニメオリジナルシーンだと思うのですが、もしかして昔は中二病だったのかなと思わされました。そんな中二病が講じてお祓いみたいなことをするシーンがあったり。私的にはそのお祓いが面白いので見てほしいです!
そして、絶対に忘れちゃいけないのがロボ子。オープニングで登場しているシーンを見てもわかるのですが、華月ちゃんのお芝居も含めてもう全てが面白いキャラクターじゃないかなと。マリンが作った存在なのですが、さとこだけどさとこじゃないっていう面白さがあります。
オープニングにこのはがロボ子にコテンって寄りかかるシーンがあるのですが、このふたりはちょっと良い感じになっていくのかな?っていう瞬間があります。だけど角ばっていて、さとこではなく明らかにロボ子なんです。あのシーンが全てだと思って構わないと思います。あそこで面白味を感じた人は、きっとこの先も爆笑できるはずです!
――忍者の里の追手以外にも、小倉唯さん演じる吉田碧子は気になるところです。
大久保:吉田さんの話は結構重めかなと思います。殺し屋という存在の描き方がこの作品では少し柔らかめにはなっているのですが、第1話で彼女のお父さんを亡きものにしてしまったので、なんとなくわかってもらえるのではないかと思っています。やっぱりこのはは殺し屋なんだと思う瞬間があったりもします。
この作品はそういう緩急があるところも見どころだと思います。見る人によっては「それはしないでくれ」と思うかもしれません。私もそうなのですが、じゃあそこまでして殺し屋ランキングを上げたい理由って何なんだろうとか、このはに対しての興味が沸くエピソードでもあるので、そういった要素も楽しみにしてください。
――殺しという要素が関わっている以上、そういった展開もやはり見られるんですね。最後に放送を楽しみにしている視聴者のみなさんへのメッセージをお願いします。
大久保:ここまでお付き合いいただきありがとうございます。『にんころ』は可愛くもちょっとバイオレンスなところがあり、とても緩急のある作品だと思います。さとこがバイトしているシーンとかをはじめ、ちょっとシュールだったのではないかなと。
そんなところに黒ちゃんと百合子の凸凹カップルが、いい緩和剤になっていると嬉しいです。お話を進める上で、このふたりが登場するとちょっと安心してワチャワチャできる……そんな存在になっていると思います。
なので、そんなふたりのラブラブとたまにちょっと暴走するところなんかを見ていただきつつ、この後から登場するマリンは凄いですし、ロボ子はそれ以上に凄いです。見どころばかりになっているので、さとことこのはの関係性が最終話までにどう変わるのかを楽しんでもらいながら1クールを楽しんでもらえると嬉しいです! きっと最終話まで見終えたら、第1話に戻りたくなると思います。
――次回登場する喜多村さんへお伝えしたいことやお聞きしたいことなどもお教えください。
大久保:「百合子はちゃんと色っぽかったでしょうか?」ですね。私の中ではかなり色っぽさを重視していたので、喜多村さんにも色っぽいなと思ってもらえていたらいいなって思います。黒ちゃんは凄くカッコよくて、どんなにダメでも好きだと思わされました。喜多村さんのお芝居でより黒ちゃんを好きになれたので、百合子の色っぽさで少しでもいい女だなって感じてもらえていたら嬉しいです!
――ありがとうございました!
[取材・文/胃の上心臓]
アニメ『忍者と殺し屋のふたりぐらし』作品情報

イントロダクション
忍びの里から抜け出したくノ一さとこは、街で行き倒れていたところを通りすがりの女子高生このはに救われる。
だがそれも束の間、さとこは里からの追手に見つかってしまう。
しかしそんな追手をあっさりと返り討ちにするこのは。
…なんと彼女の正体は殺し屋だったのだ!
世間知らずのくノ一と殺し屋女子高生の危ない共同生活がスタート!
スタッフ
原作:ハンバーガー(「コミック電撃だいおうじ」連載/KADOKAWA刊)
監督:宮本幸裕
シリーズ構成:東冨邪子
アニメーションキャラクターデザイン・総作画監督:潮月一也
美術監督:飯島寿治
色彩設計:渡辺康子
撮影監督:藤田和意
編集:松原理恵
音響監督:亀山俊樹
音響制作:ビットグルーヴプロモーション
音楽:葛西竜之介
音楽プロデューサー:斎藤滋、タノウエマモル
音楽制作:ハートカンパニー
アニメーション制作:シャフト
キャスト
草隠さとこ:三川華月
古賀このは:花澤香菜
イヅツミマリン:芹澤優
黒:喜多村英梨
百合子:大久保瑠美
ロボ子:三川華月
































