音楽
『前橋ウィッチーズ』声優陣が語る主題歌の魅力。第9話までの振り返りも【インタビュー】

『前橋ウィッチーズ』という魔法にかけられた5人が明かす成長譚。前橋から世界にミラクルを起こすため思い描く、理想の自分は? 「スゴすぎ前橋ウィッチーズ!」「それぞれのドア」リリース記念 春日さくらさん、咲川ひなのさん、本村玲奈さん、三波春香さん、百瀬帆南さんロングインタビュー

理想は、まだ遠くにあるけれど──仲間と歩む、前橋からミラクル起こすためのステップ

――改めて『前橋ウィッチーズ』の活動でご自身が成長したと思う点と、今後作品を通してなりたい自分、理想像をお聞かせいただけますか。

百瀬:成長したのは……協調性?(笑) 私、今までは合理主義的な考えが悪い方に働く時もあって、ちょっと独りよがりな部分があると言いますか。気持ちに重きを置くより、「絶対にこっちの方がよくない?」と結果を優先してしまうところが高校生くらいのときにあったんです。

でも、こうしてユニットとして活動していく中で、みんなひとりひとりに尊敬できるところを見つけられましたし、メンバーそれぞれが相手のことを大切にしてくれていることを実感できるようになって。それまでは、少し無理してでも誰かに合わせるところもありましたが、今は本当に素でみんなのことを大切にしながら一緒にやっていけるようになったと私自身の心が成長した実感があります。それは本当にみんなが良い子だったおかげですね。もう告白ですね(笑)。

一同:(笑)

百瀬:作中でも徐々にみんなの絆が深まっているように、私たちもそんな関係性になれていると思うんですけど、それだけじゃ良くないのかなって。それぞれが技術やパフォーマンスを磨いて、お客さんから「ここのパフォーマンスすごく良かったね」と思ってもらえるユニットになりたいです。

そしてこれからは、何かをゴールに設定にして進んでいくのではなく、5人が結束して頑張っていった先で、気がついたら大きなステージに立っている、みたいな状況が個人的な理想ですね。自然にあとから『前橋ウィッチーズ』、ひいては前橋という名前が全国に知れ渡るように頑張っていきたいと思います!

三波:アニメとリンクする部分でもあるんですけれども、誰かに自分の思いを伝えることができるようになったなと思います。決して言いたくないとかじゃなくて、それまでは自分の思いや考えを表にあまり出さないのが私にとっての普通だったので。

だからこそ、こうしてみんなと出会って、私自身も、キャラクターもそうだし、「伝えたらなにか生まれるものってやっぱあるんだな」とか、「伝えないと分からないこともあるし、より仲が深まるし、ユニットの活動にとってもいいものが生まれるな」って知ってからは、ちょっとしたことでも少しずつ言えるようになりました。ダンスやパフォーマンスに関してもそうだし、アニメや私生活のこともそう。ちょっとずつ人に自分のことを伝えられるようになってきたのは、人間的に成長したところだと思います。

パフォーマンスにおいては、表現力をもっと意識するようになりました。ボイトレの先生がとても私たちに向き合ってくれる方で、パフォーマンスだけじゃなく性格から向き合ってくれる方なんです。「伝えたいことが伝わってこないよ。何か自分の中で留まっている部分があるよ」と指摘してもらうこともあり、ここまで私の内面的な部分を理解してアドバイスくれる方は初めてで。

そこで初めて私自身、「考えているつもりだけど、考えられてないのかもしれない。もっと自分が思っている以上に表現しないと相手に伝わらないんだろうな」と気がつくことができてからは少しずつ、丁寧にこだわりを持って取り組めるようになったかなと思います。でもまだまだ成長途中というか、本当の序章のステップにいるので、アニメが進むにつれて、ユニットが成長していくにつれて、少しずつ私自身も成長していけたらいいなと思います。

そして、この作品に救われたって言ってくれる人が少しでもいてくれたら嬉しいですね。すでにこの作品は私たちにとっても特別な存在なので、それが誰かにとっての特別な存在になることが、目指したい理想像です。「前橋ウィッチーズに出会えてよかった」「チョコちゃんに出会えてよかった、変われたよ」って言ってくれる人が増えたらいいなって思います。

ユニットとしてもずっと掲げていますが、「前橋から世界へ」が私たちの理想でもあるので、帆南も言ってたようにパフォーマンス力をどんどんどんどん上げながら、日本トーター グリーンドーム前橋に立って、「アリーナ!」って呼びかけるような日々を想像して、実現できるように頑張ります!

本村:歌やダンスなど、ボイトレやダンスの先生、スタッフの方に教えてもらいながらですが、初めてこうやってしっかり取り組ませていただき、ずっと自分の内側にあった憧れを今こうして叶えられている。この仲間に出会って、そこで新しい自分に気付き成長する瞬間に出会うことが今までの活動を通して実感できました。

もちろん、まだまだ未熟なところはあって理想に追いつけてはいませんが、時折「これが私の思い描く理想の自分だ」という瞬間が垣間見える場面があって、そこで成長を実感できるのはとても幸せです。声優として、キャストとしてステージに立つ姿は新しくもあり未知だからこそ、オリジナル作品の『前橋ウィッチーズ』がどうなっていくのか、どういうユニットになるのかをみんなで探りながら、スタッフさんたちと相談しつつ作っている段階で。今ならではの挑戦や遊び心もたくさんあると思います。

それこそ、はーちゃんも言ってましたが、『前橋ウィッチーズ』には、前橋から世界に行ける可能性がある、って本当に思えるんです。

ただ、そこに行くには本当に大変だし、近道なんてできないから、たくさんの努力が必要不可欠ですが、この作品のために頑張りたいって一生思える、素敵な作品であることは自信があります。これから出会うファンの人たちや、今いるこのメンバー、スタッフさんたちと、最強の“前橋ウィッチーズファミリー”として、一緒に世界を目指して、頑張っていきたいと思います。

あと、今は自分のことでいっぱいいっぱいになっていますが、この作品で私自身がもっと成長して、より多くのファンの方やメンバー、みんなのことを支えられる大きい人間になることが、この『前橋ウィッチーズ』における私の目標です。たくさん助けてもらってるから、いつか恩返しができるようになりたいですね。

三波:あ、今の話を聞いて私、もう一つ成長したことがあります! 人にお菓子を分け与えられるようになりました!

本村:大きいね! 大きい成長だ!(笑)

三波:中学校の頃はポテトチップス1枚すら渋っていて、1枚を半分に割って渡したんです。本当にお菓子を分け与える心が1ミリもなくて(笑)。でもここのみんなは分け与えるから、そのジェネレーションギャップ……いや、ヒューマンギャップに驚いて!

春日:7個入りのチョコを買ってもひとり2個しか渡らないけど、このみんなだったらあげられるもんね。

三波:最初、お菓子を分けるところを見て、個人的には「マジか!?」って思っていて(笑)。でもみんなそれがスタンダードだから、私も同じく分け与える心が生まれたのは今の話を聞いて思い出しました! 

本村:ここにはお菓子を分けようとしてくれる女の子がいっぱいいるから!

三波:そう、きっとみんな分けてくれるから、その心が私にも移りました!(笑)

――公私ともに成長されているんですね(笑)。咲川さんはいかがでしょう。

咲川:歌やダンスのスキルアップは少しずつできていると思っています。最初の頃は、全然経験がないところからのスタートでしたし、そもそも作品のレッスンやイベントに参加するまでは、人前で歌ったり発言したりと何かを表現することに苦手意識を持っていた人間だったんです。

でも『前橋ウィッチーズ』の活動を通して人前に出ることに少しずつ慣れてきましたし、イベントでも、以前の私だったら発言しないような場面も、今は「ちょっと言ってみようかな」と行動に移すことができたりと、自分を出していくこと自体が楽しく感じられるんです。ただ、あくまで過去の自分と比較しただけなので、まだまだ発展途上ではありますが、昔と比べたら挑戦しようと思う気持ちがとても大きくなっていて、成長を実感できました。

理想像は……前の3人がすごく良いことを言ってくれて以下同文と言いたいところではあるんですけども……(笑)。個人的には、帆南と考えていることが似ていると思っていて。パフォーマンスをどんどんスキルアップしていかないと、この先は生き残れないと思っています。いつまでも新人じゃいられないんだぞと言い聞かせながら、自分に厳しく他人を思いやれる人間を目指していきたいです。

それを目指す中で、「前橋ウィッチーズのパフォーマンスを見ていると自然と笑顔になっちゃうんだよね」と思われるような存在になれたらいいのかなって。今は見守っていただく中で心配をおかけしてしまう場面もあると思いますが、そのステージを一歩乗り越えて成長していけたらいいなって思います。

春日:もちろん、歌とかダンスなどの技術面で成長を実感するところはたくさんあるんですけど、私はどちらかというと心持ちの成長が大きいと思っていて。それまでは、苦手なことから逃げてしまうタイプの性格だったんです。

特にこの作品だとダンスをはじめ、どうしても向き合わなきゃいけないことがいっぱいあって。自分一人だと上手く向き合えなかったことも、周りのスタッフの方やボイトレの先生がとても真摯に向き合ってくださったから、私も真剣に向き合わなきゃなって思って乗り越えることができました。

それも、「お仕事だから向き合わなきゃ」ではなく、こんなにも真剣に支えてくださる方がいて、こんなにも周りに頑張ってるメンバーがいるからこそ、義務感ではなく私の意志として、「私がやりたいから、やる」という気持ちにシフトできたのは、ここの作品に関わる人たちと出会えたからだと思います。みんなも言っていましたが、こんなにもたくさん支えていただいたからには、たくさん返さなきゃなって思うようになりましたし、ただ頑張るのではなくポジティブな原動力を得られたのは個人的な成長ですね。

また、今回のオープニングテーマやエンディングテーマもそうですが、ひとつの楽曲が手元に届くまでに、本当にいろんな人が関わっていて、皆さんそれぞれ私じゃ想像もできないような想いを込めて作ってくださっていることが、作品を通して実感することができました。楽曲のトラックダウンや楽器のレコーディング作業を見学させていただける機会がありましたが、ドラムの収録ひとつをとってもかなりの話し合いが行われ、試行錯誤しながら作り上げていて……ということは、他のパートの方や音響を調整する方、楽曲のクリエイターの方は、想像できないほどの考えをたくさん重ねて作っているんだと、身をもって実感したんです。

そういった工程を見てから、楽曲に込めていただいた想いや考えを表現できるようになることが私の目標になりました。今は私が汲み取れるものしか表現できませんが、込められた想いを表せるようになったら、きっと聴いていただいた方の心にも残るでしょうし、救われる人もきっと増えるんじゃないかなと思い、それが今の私が目指す理想像です。

――それぞれで素敵なお話、ありがとうございます。作品やユニット活動に真摯に向き合っていることが伝わってきます。

春日:あ、あと成長とはまたちょっと違いますけど、本当にメンバーのみんながいい子なんです! これだけ長い間一緒にいたら、短所が見えてきちゃうこともあるじゃないですか。でも、2年くらい一緒にいるのに、どんどん新しい尊敬するポイントが出てきて、新しく真似したいなと思える発見が何度も何度もあるんです! 5人も集まってこう思えることって、そうないと思うんです! だからみんなと会えてよかったなって思うし、それを身につけて自分も成長したいなって強く思いますね。

――みなさんがお互いのいいところを尊敬して取り入れようとしているなら、欠点だと思う点も活動を重ねるにつれて減っているのかもしれませんね。

三波:そうかも!

――お菓子を分け与えたり……?

三波:たしかに、それは間違いないです(笑)。まだちょっとですけどね?

――じゃあ6個入りのお菓子があるとしたら、どれくらいあげられます?

三波:一旦あげますよ、ひとりひとつ渡るくらいには……! ちょい渋くらいで……!

一同:(笑)

――でもそれだけこのメンバーと仲良くなって、成長したということですから(笑)。

三波:そうです、昔だったら考えられませんから! お菓子の存在すら隠して黙って後ろで食べてます!

本村:私ははーちゃんのお菓子をもらえる人間なんだ! なんか自信つくね……!

一同:(笑)

――本編の放送も残すところ約1ヶ月。最後にクライマックスへ向けてファンの皆さんへメッセージをお願いします。

百瀬:まずは、この作品と出会ってくださり、ここまで、5人が抱えるリアルな問題、そして成長を見届けてくださってありがとうございます。少しでも共感出来たり、心に刺さるエピソードはありましたでしょうか。でもまだまだ終わりません!前橋ウィッチーズはこれからどこに、どのように向かうのか、最後まで見届けていただき、物語が終わってからも愛してくださったら嬉しいです。

三波:ここから作品がどう展開するのか……気になってる方も本当に多いと思います。1つ言えることは、絶対にあなたにとって忘れられない、記憶に残る作品になると思うので、最後まで前橋ウィッチーズを信じて愛してくれると嬉しいです。一緒にクライマックスまでの時間を大切に過ごしていきましょう!

本村:第1話からここまでの魔女修行で、お店に訪れるお客さんの悩みに寄り添いながら、笑って、泣いて、助け合い、補い合って、沢山の成長を見せてくれました。性格も個性もバラバラな5人の魔女見習いが奮闘する姿は勇ましかったり、頼りなかったり、でもどんな瞬間も宝物で、キラキラしています。

最後までにぎやかに貴方の望みのために全力で頑張るユイナたちを応援してください。見守ってください。心のお花を満開に咲かせます。宜しくお願いいたします。

咲川:魔女修行を通していろんな悩みを乗り越え、願いを叶えて、徐々に絆が深まってきた彼女たち。そんな仲のいい5人でエモエモな思い出をたくさん作ってきたからこその結末になっていると思っています! 彼女たちの物語を、最後まで見守ってくださると嬉しいです!

春日:お話の展開を皆さんと共に見守ることが出来たこの数ヶ月は本当に楽しくて、それがもう終わってしまうことに少し寂しさを覚えます。けれど、物語が終わっても、未熟な彼女達は成長し続ける。最終話を迎えても終わりではないのです。

なので安心して彼女たちの結末を目に焼き付けてくださいね! 全てを見終わった時、貴方の心のお花が咲いていますように!

[インタビュー/鳥谷部宏平]

リリース情報

「スゴすぎ前橋ウィッチーズ! / それぞれのドア」 オープニング盤

 
 
アーティスト:前橋ウィッチーズ
赤城ユイナ(CV:春日さくら) 新里アズ(CV:咲川ひなの) 北原キョウカ:(CV:本村玲奈) 三俣チョコ(CV:三波春香) 上泉マイ(CV:百瀬帆南) 

01:スゴすぎ前橋ウィッチーズ!
作詞:つんく 作曲:TORIENA 編曲:岸田勇気

02:それぞれのドア
作詞・作曲:雲居ハルカ 編曲:岸田勇気

03:絢爛SHOWTIME!!
作詞・作曲・編曲:ChawongChaw

※そのほか各インスト曲を収録

発売日 2025. 05.28
価格 ¥1,800
発売元 株式会社バンダイナムコミュージックライブ

「スゴすぎ前橋ウィッチーズ / それぞれのドア」 エンディング盤

 
 
アーティスト:前橋ウィッチーズ
赤城ユイナ(CV:春日さくら) 新里アズ(CV:咲川ひなの) 北原キョウカ:(CV:本村玲奈) 三俣チョコ(CV:三波春香) 上泉マイ(CV:百瀬帆南) 

01:それぞれのドア
作詞・作曲:雲居ハルカ 編曲:岸田勇気

02:スゴすぎ前橋ウィッチーズ!
作詞:つんく 作曲:TORIENA 編曲:岸田勇気

03:MAKASETENE
作詞:FUJI 作曲:FUJI・宮川麿 編曲:宮川麿

※そのほか各インスト曲を収録

発売日 2025. 05.28
価格 ¥1,800
発売元 株式会社バンダイナムコミュージックライブ

ライブ情報

『前橋ウィッチーズ』ライブ~貴方が望むならOPEN~ Chapter3
2025年6月28日(土)東京・harevutai
[昼の部]14:30開場/15:00開演
[夜の部]18:00開場/18:30開演

チケット一般販売受付中!
https://eplus.jp/maebashi_witches/

【出演者】
赤城ユイナ役:春日さくら
新里アズ役: 咲川ひなの
北原キョウカ役:本村玲奈
三俣チョコ役:三波春香
上泉マイ役:百瀬帆南

【チケット】
立見 6,000円(税込)
※整理番号順入場
※ドリンク代別途600円必要

作品情報

前橋ウィッチーズ

あらすじ

地元(まえばし)で魔女ってエモエモじゃない!?
群馬県前橋市。
高校1年生・赤城(あかぎ)ユイナの”普通にまぁ”な物足りない日常は……
「じゃあ君、魔女になってみてよ
謎のカエル、ケロッペの登場で一変!
部屋のクローゼットは不思議な空間に繋がっていて――
新里(にいさと)アズ 「アンタには魔女になる本気度が足りない!」
北原(きたはら)キョウカ 「……喧嘩はやめて、お客さんの願い叶えない?」
三俣(みつまた)チョコ 「夢が見れるって素敵だよ! ハピハピチョコちゃんだよ!」
上泉(かみいずみ)マイ 「私、長いものには巻かれろタイプなの♪」
うん、5人だとなんか楽しいことが起きる気がする!!
最高に刺激的な魔女、私たち前橋ウィッチーズが、あなたの願いを叶えます。
赤城ユイナ 「ここは、あなただけのお花屋さん。心の奥にある、あなたのお花、咲かせる場所」
歌って踊る、魔法の花屋(in商店街)、ミラクルOPEN!

キャスト

赤城ユイナ:春日さくら 
新里アズ:咲川ひなの 
北原キョウカ:本村玲奈
三俣チョコ:三波春香 
上泉マイ:百瀬帆南 
ケロッペ:杉田智和

(C)PROJECT MBW
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