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『にんころ』喜多村英梨がシャフトの絵を信頼して一緒にボケる役作り|インタビュー

シャフトの“絵”を信頼して、一緒にボケる役作り! 『忍者と殺し屋のふたりぐらし』黒役・喜多村英梨さんインタビュー

原作の魅力にプラスアルファで味付けしているシーンに期待してほしい

――また、第6話までをご覧になって印象に残ったシーンもお教えください。

喜多村:自分のキャラクター以外になるのですが、第2話のあすかとみどりのシーンですね。第1話でふみこが退場していることは視聴者のみなさんしかわかっていない状態で、あのふたりが「先輩のこと、好きだもんね!」「やめてよぉ」みたいにキャッキャしているシーンを冒頭から見せてきて、本当にダークだなと思いました。

その後にあすかが「来月みんなで女子会しましょうよ!」みたいに超ポジティブな希望を見せてきて、「もっと仲良くなれるといいね」「やめてよぉ」みたいに青春して笑い声が響いてからの……さとこ、みたいな。本当にシュールだし、ショッキングです。演出的にここで切るんだ!とも感じましたね。監督やアニメ制作チームのセンスになるので、だからこそ最初から凄く尖った作品だと思ったんです。

第1話はまだ自分もモブの抜け忍リーダーみたいな感じでしたし、やっぱり視聴者のみなさんへの初めましての流れが多いので、作品として”ウチはこうですから”と第2話の冒頭で叩きつけているような印象もあります。

そこがこの作品の尖った部分かなって思いますし、私としても良い衝撃だったなと思います。そういうところも含めて怖い作品だとも感じますし、視聴者のみなさんはどういう気持ちで見てくれるのかなって思いましたし。

――どういう気持ちで見ればいいのか、確かに最初は戸惑うかもしれないです。

喜多村:原作を読んでいる人も、アニメから入ってくれる人の感想が気になったと思います。だからこそ、アニメから入ってくれた人たちがどんな衝撃を受けてくれたのか気になります。

豪華声優陣が演じる女の子たちがどんどん葉っぱになっていくので、第2話までで調教されている視聴者の方は、黒がよく喋るようになった時に「喜多村さんも退場しちゃうのかな……?」という気持ちで見てもらえていたら、楽しい裏切りになるのかなって。きっとリアタイ勢の方の感想は毎週楽しみになっていくだろうなとも思いましたね。

――ちなみに、どんどん葉っぱになる里の追手の忍者たちで印象に残っている子はいますか?

喜多村:社会に順応しようと頑張ってカフェ店員に挑戦したありさですね。新生活が始まって溶け込むべくアルバイトを始めるのですが、都会のカフェなので物凄い名称のトッピングをオーダーするお客さんに当たって固まってしまうんですよね。

そのお客さんもこの作品ならではのぶっ飛んだニュアンスのモブで、私は頑張れって応援したくなりました。そうやって応援したくなる忍者の子たちが結構多い印象です。

もちろんさとこを狙っている刺客なので、みんな勢いづいた状態で出てくるのですが、あまり憎めない……というより可哀想っていう。何か「いい子だったのに……」みたいな気持ちにさせてくれる子たちばかりなので、そこがハンバーガー先生の描く世界観の優しさや可愛さが表れている部分なんだろうなって思っています。

――アヤカはどうでしょうか?

喜多村:黒の元カノ説がある子ですよね。大久保さんも「黒ちゃん? 元カノなの?」という、怖い笑顔を浮かべていそうなコメントをポストしていましたね(笑)。先生がどこかで三角関係みたいなイラストを描かれていた気がしますが、ドラマCDとかだったら色々なエピソードがある3人なのかなって思いました。

アニメではアヤカのキャラクターデザインというか、主に大きさが強く印象に残っています。黒が思い出す回想シーンのト書きとかも割とそうなっていて、アヤカのキャラクター性よりアヤカって女の子が一番大きかったから覚えていたみたいな。

まあ、そこが黒のダメなところだったりするのですが、心まではアヤカじゃない気がします。いつか黒とアヤカの関係は先生に伺ってみたいですね。

――最後に今後の見どころや注目してほしいポイントをお教えください。

喜多村:原作をチェックしている方は流れがわかっているかもしれませんが、アニメをご覧になっている方はどこまで黒がさとこたちに巻き込まれ、葉っぱになるのか、ならないのかを見届けていただければと思います。

後はダークなシュールさの中にも、ほっとするようなシーンがあると思います。収録時に亀山さんがこだわっていたのですが、何気なくさとことこのはが布団に入って喋るシーンの中にも、話数を重ねてちょっとずつ積もった信頼度や縮まっていった心の距離が垣間見えるといいですねってディレクションしていたんです。

やっぱり、そういうところはアニメに関わる我々役者やアニメの制作陣が表現できる良さだと思います。原作の魅力にプラスアルファで味付けしているシーンが今後も出てきますので、そういったところも期待していただければ嬉しいです!

[取材・文/胃の上心臓]

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アニメ『忍者と殺し屋のふたりぐらし』作品情報

イントロダクション

忍びの里から抜け出したくノ一さとこは、街で行き倒れていたところを通りすがりの女子高生このはに救われる。

だがそれも束の間、さとこは里からの追手に見つかってしまう。

しかしそんな追手をあっさりと返り討ちにするこのは。

…なんと彼女の正体は殺し屋だったのだ!

世間知らずのくノ一と殺し屋女子高生の危ない共同生活がスタート!

スタッフ

原作:ハンバーガー(「コミック電撃だいおうじ」連載/KADOKAWA刊)
監督:宮本幸裕
シリーズ構成:東冨邪子
アニメーションキャラクターデザイン・総作画監督:潮月一也
美術監督:飯島寿治
色彩設計:渡辺康子
撮影監督:藤田和意
編集:松原理恵
音響監督:亀山俊樹
音響制作:ビットグルーヴプロモーション
音楽:葛西竜之介
音楽プロデューサー:斎藤滋、タノウエマモル
音楽制作:ハートカンパニー
アニメーション制作:シャフト

キャスト

草隠さとこ:三川華月
古賀このは:花澤香菜
イヅツミマリン:芹澤優
黒:喜多村英梨
百合子:大久保瑠美
ロボ子:三川華月

公式サイト
公式X(@ninkoro_anime)

(C)ハンバーガー/KADOKAWA/にんころ製作委員会
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