
夏アニメ『転生宗主の覇道譚』増田俊樹さん×石見舞菜香さんインタビュー|ファンとリウが巻き込まれた“事件”の謎と、さまざまな表情を見せるグー・リンに注目!
中国にて配信開始わずか約2週間で1,000万回以上の再生数を記録した人気アニメが早くも日本でオンエア!
アニメ『転生宗主の覇道譚 〜すべてを呑み込むサカナと這い上がる〜』の日本語吹き替え版が、2025年7月2日(水)よりフジテレビ「B8station」にて放送開始となります。
自らの霊獣に呑み込まれ、非業の死を遂げた男「樊凌霄(ファン・リンシャオ)」は、転生し「流鋒芒(リウ・フォンマン)」として、再び天下一を目指すことに。多くの兵に追われたり、決闘を申し込まれたりと波乱万丈なリウの運命の行方や、彼の仲間となる個性的なキャラクターたち、霊獣と一緒に戦うバトルシーンなどが見どころとなっています。
今回アニメイトタイムズでは、主人公の「ファン・リンシャオ」そして「リウ・フォンマン」を演じる増田俊樹さんと、ファン宗主を慕う霊獣師「グー・リン」を演じる石見舞菜香さんにインタビューを実施! 普段のアニメの収録との違いや、キャラクター・物語の印象などを伺いました。
中国ならではの文化や描写もありつつ、日本との共通点も感じられる作品。「転生もの」が世界的に人気なことを実感!?
──作品の資料を見たり、演じてみて魅力を感じた点をお聞かせください。
増田俊樹さん(以下、増田):この作品は中国で大ヒット中とのことで、今の若い方が求めているものや時代にマッチしているのだろうなと思いました。第1話の冒頭の、霊獣と一緒に戦うシーンはまるでクライマックスのように迫力があって、物語の広がりを感じさせる作り方をされているところも魅力の一つなのかなと。
あと、僕はこれまであまり「転生もの」を演じたことがなかったので、そこも新鮮でした。
石見舞菜香さん(以下、石見):日本のアニメを収録するときと違ったのは、既に絵が完成していて、中国の声優さんのお芝居の音声が入っているところです。シーンのイメージがそのまま入ってきやすくて、演じる上ではやりやすかったです。グー・リンはかわいいキャラなので、(原音の)言い方をマネしたりもしました。
また、日本では「転生もの」が人気で、たくさんの作品があるのは知っていましたが、中国でも人気があることを知って、世界のみんなも「転生もの」が好きなのかなと思いました(笑)。国が違っても楽しいジャンルで、それに加えてかわいいキャラやカッコいいキャラなど個性豊かで。人間じゃない霊獣と一緒に戦う設定など、日本でも近いジャンルの作品があるので、私たちとの共通点みたいなものが感じられて嬉しくもなりました。
あとは、お金を引き出したい時の「凌霄閣(りんしょうかく)チュッチュッチュッ」というセリフがキャッチーでかわいかったんですが、「これが中国で流行っているノリなのかな」と感じたり、中国の作品ならではの描写もたくさんのあるのが印象的でした。シリアスなシーンからギャグテイストへの運び方も、日本とは少し違うスピード感を感じましたが、日本でもおもしろく受け止められるように翻訳されていると思うので、そういった違いも楽しんでいただけたらと思います。
増田さんがファンとリウ、二つの人格から感じたこととは? 石見さんはグー・リンのかわいさの中にある鋭さや忠誠心を意識
──ご自身の演じるキャラの印象と魅力を感じた点をお聞かせください。
増田:転生前のファン・リンシャオは、過去に自分の中で払拭したい気持ちから始まっている描写もあります。転生後はリウ・フォンマンとしていろいろな出来事に巻き込まれていきますが、彼のバックボーンについては、まだ描かれていない部分が多くて、つかみ切れていなくて。でもファンの時は弟子たちを率いる立場としての責任感を持ちつつ、リウの時はフィジカル的な敏捷性の高さ、みたいなものを感じました。
僕はこれ以上お話しするのが難しいので、お話しするのが得意な石見さん、代わりにたっぷりお願いします!
石見:(収録を終えた)第4話までの台本を読ませていただきながらお話しさせていただきます。
グー・リンはぱっと見、かわいいキャラだなという第一印象がありました。ファン宗主のことをすごく慕っていたので、リウ・フォンマンから“ファン宗主っぽい要素”を感じ取っていて。そういった鋭さや、ファン宗主への忠誠心も人一倍感じられました。ここまで演じてきて、すごくかわいいけど、しっかりしている印象があります。
増田:ファンが登場するシーンを録り終わった後、監督から「リウはちょっと高めの声でお願いすると思います」と言われました。
──演じる際に意識した点や、収録前や収録中に受けたディレクションで印象的だったものをお聞かせください。
増田:吹き替えを担当させていただくときは、ゼロからキャラを作るのではなく、原音からキャラについての情報を可能な限り拾って読み解くことを意識しています。ファンとリウという二つの名前を持っているけれど、まったく違う人と感じる描写はまだそんなにないので、それぞれの演じ方を大きく変えることはしていません。でも二人の人格を演じていると、いろいろな面が出てくるので、収録中はせわしなくて、いっぱいいっぱいですね(笑)。
石見:特にディレクションがあったわけではなく、原音のイメージに合うように、原音を参考にさせてもらいながら作りました。なので、最初の役作りみたいなものはこちらに任せていただきましたが、私は吹き替えの経験がまだ少なくて。完成されている映像だからこそ、尺に合わせることや原音を聴きながら台本を読むこと自体が難しかったです。特に第1話や第2話は、増田さんや共演者の皆さんの演じられている姿を見ながら勉強して、手探りで収録しました。音響監督さんにお願いして、何度かチャレンジさせていただきながら作っていった記憶があります。
また、グー・リンはかわいいけど、結構シリアスなシーンやキリっとしたシーン、訴えかけるようなシーンが多いので、かわいらしさだけではない芯の強さが、原音のように、視聴者の皆さんに伝わるといいなと思いながら演じています。
──取材にあたり、第2話まで拝見しましたが、グー・リンの魅力や良さは伝わってきました。
石見:嬉しいです。原音を拾いながら自分の声を聴くのは難しくて。原音のグー・リンの声がかわいかったので、「全然違う感じになっていたらどうしよう?」と不安もありながら、自分らしくできたらと思ってやっていたので、そう言っていただけて安心しました。






























