
人間もドラゴンも同じで、大事なものは1つしかない。心温まる、京アニらしい作品ーー映画『小林さんちのメイドラゴン さみしがりやの竜』ED主題歌「僕たちの日々」担当&フェリキタス役・小林幸子さんインタビュー
完成した映像を観て、曲が物語の未来に繋がっていて一安心。完成披露舞台挨拶ではキャストさえ涙した歌に世のお父さん方もグッときてしまうかも!?
――ED主題歌の「僕たちの日々」は、今作で描かれていたカンナとキムンカムイの親子関係、小林さんとカンナやトールの家族のような関係、カンナとクラスメイトの才川リコ(CV.加藤英美里)との友情など、いろいろな絆を歌ったミディアムバラードですが、演歌ではないのに小林さんのコブシが胸を打つのは親から代々受け継がれてきたDNAが呼び起こされるからでしょうか。
小林:歌手としてのスタートは演歌でしたが、今はポップスやアニソン、ボカロ曲まで幅広いジャンルの曲を歌わせていただいています。もちろん私の中には日本人の根底にあるなじみ深いリズム、四つ打ちだったり、太鼓の音がベースにあります。
演歌ではメロディーラインをがっつり伝える歌い方もありますが、「僕たちの日々」は言葉に音をのせていく感覚で歌わないと成立しない曲です。そういう歌い方は難しかったけど大好きですし、そういう歌い方が合う作品だと思いました。
―― 一度聴いてしまうと小林さんの歌声以外じゃ考えられなくて。
小林:ありがとうございます。でも映画の全曲集(映画『小林さんちのメイドラゴン さみしがりやの竜』全曲集)にはカンナちゃんが歌う「僕たちの日々」も収録されているそうで。私もそれを早く聴きたくて。きっとかわいくなるんだろうな。全曲集には私が歌う「僕たちの日々」も収録されていますので、合わせて楽しんでください。
――レコーディングはいかがでしたか?
小林:アフレコをする前にレコーディングしたので、まだ映像も観ていない状態でした。「僕たちの日々」はED主題歌ですが、この曲が流れて物語が完結するのではなくて、カンナちゃんとキムンカムイの物語が続いていく、未来へ繋がる歌になっているかなという不安もありました。
でも完成した映像を観て、うまく繋がっていて、ホッとしました。まさに「例えこの手離れてても繋がってるよ」という歌詞の通りで。この曲で歌っていることは普遍的であり、「当たり前は無いって気づいてはまた忘れて」の歌詞のように、当たり前のことなのに忘れてしまったり、その大切さに気付かないのが人間なのかなと。
だから共感してもらえると思ったし、5月26日に行われた完成披露舞台挨拶で歌った時はみんな納得しているような表情で聞いてくれてよかったです。
――完成披露舞台挨拶はサプライズゲストとして登壇されました。お客さんだけではなく、登壇者の皆さんも涙するほど多くの方が感動されていました。
小林:本編を観た後に聴いていただけたことも要因だったと思います。声優さんたちは全力でキャラクターに命を吹き込んでいるので、各キャラクターに感情移入したり、葛藤や共感など心が揺れ動いた後だったからなのかもしれませんね。カンナちゃん役の長縄さんも一言のセリフをどう言おうか悩んだそうですし。
――でも最後に「僕たちの日々」が流れたら泣きそうになるのはわかりますし、お子さんがいるお父さんはいつか巣立っていく未来が思い浮かんで、ウルウルしちゃうでしょうね。
小林:お父さんって子供に自分の想いを伝えるのが苦手で不器用なところがあって。子供にとってはいつも怖そうに見えるけど、内心はいつも心配していて。特にカンナちゃんみたいなお嬢さんがいるお父さんはかわいくてしょうがないでしょう。映画館で泣いてしまうかもしれないけど、ガマンしなくていいですよ(笑)。









































