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『怪獣8号 THE GAME』先行プレイレポート

『怪獣8号 THE GAME』先行プレイレポート|展開されるオリジナルストーリーやキャラクターが魅力! アカツキゲームスのプロデューサー・藤田真也氏へのインタビューの模様もあわせてお届け

アニメ第2期に合わせてゲームをリリースするという挑戦

――アニメ第2期の放送に合わせてリリースするという限られた時間の中で、ゲームシステムからデザインやストーリーまで全てに力が入っていますね。

藤田:多くの方が想像するIP作品のゲーム化ってクオリティとか内容の部分でかなり期待値が低いんですよね。そこを今回は圧倒的に超えたいと思って普段はやらないようなこともどんどんやりましたが、それにもかかわらずアニメ第2期と同時期にリリースするということに挑戦したんです。

通常、ゲームは原作やアニメからだいぶ遅れてリリースされることが多いので、クオリティを抑えたライトな作りになることもあります。それを今回はトップクオリティでありながらアニメに合わせるということを実現しています。

プレイヤーの方には伝わりづらい部分かもしれませんが、ゲーム制作として非常に難易度の高いチャレンジをしているんです。これを「少年ジャンプ+」の連載作品で、しかもオリジナル要素をたくさん盛り込みながらアニメの盛り上がりに合わせてリリースするというのは、限りなく貴重なケースだと思います。

僕もアニメファンなので同時リリースのメリットはたくさん感じるんです。作品を追いかけていて「もっとこのキャラクターを知りたい」「深くストーリーを追いたい」と思った時、横にゲームがあると必然的にプレイしたくなるじゃないですか。作品を追いかけたいと思ったら、他のメディアでも展開されているなら触れてみると思うんです。

でも、ゲームのリリースがアニメ放送から何年も離れてしまったら、作品への熱が薄れていって興味が他に移ってしまうかもしれないじゃないですか。今回はファンをそういった気持ちにさせたくないというアニメファンとしての目線もあって、この挑戦に踏み切りました。

これは、もう一回やれと言われても無理だとは思うので、どれだけ大変か分かっていなかったからこそチャレンジできたのかもしれません。

 

『怪獣8号』の世界感を広げるという使命をもって作りました

――キャラクターを深掘りする要素に関しては、メッセージアプリのような会話機能が入っているそうですが、スマートフォン向けゲームでこれをやるのはすごいですね。この部分の監修なども大変だったのではないでしょうか?

藤田:はい、メッセージ機能に限らず作品全体でテキストやセリフの量が多かったので関係者の方々にはご苦労をおかけしてしまったと思います。いちファンの目線にはなりますが、『怪獣8号』は展開が早い作品なので、キャラクター1人ひとりのエピソードをもっと見たいファンは多いと思うんです。それをゲームというメディアの表現の場を活かして、キャラクターの深掘りやメッセージのやりとりは絶対に実装しようと決めていました。

あとはキャラクター同士の掛け合いにもこだわっています。バディシステムをバトルに組み込んだので、特定のキャラクター同士の組み合わせでしか発生しないセリフがたくさんあったり、ゲームで初めて知る『怪獣8号』の情報が実はとても多いはずです。それは『怪獣8号 THE GAME』の強みだと思っています。

例えば長谷川エイジというキャラクターがいるんですけど、彼は唯一パワードスーツに乗っているんです。原作漫画では小さいコマで胸から上くらいしか描かれていないので、パワードスーツの全体像がどうなっているのか資料が無かったんです。そこでゲーム側でフルショットのデザインをご提案して実装したので、パワードスーツのデザインはゲームオリジナルのものになっています。

――本当に『怪獣8号』の世界がゲームを通して広がっていく感覚になりそうですね。

藤田:正に『怪獣8号』の世界感を広げるという使命をもって作りました。

――今後、原作でも印象的な他の日本防衛隊メンバーもゲームのストーリーに関わってくるのでしょうか?

藤田:防衛隊のメンバーもオリジナルのストーリーに関わってきます。ゲームオリジナルの展開だからといってオリジナルキャラクターだけで進むことはありません。『怪獣8号』ファンの皆様に楽しんでいただくことを考えて制作しているので、主人公である日比野カフカの視点で物語が進んでいくのは原作と同じです。あくまでカフカが主人公で、ゲームオリジナルの四ノ宮サガンや他のキャラクターが加わってシナリオが進んでいきます。

そこに市川レノや亜白ミナ、保科宗四郎といった防衛隊メンバーが、それぞれのエピソードでオリジナルのストーリーに関わってくるので、キャラクターの新しい一面を見ることができる貴重なシナリオになっていると思います。

――それでは最後に、ゲームの今後の展開やプロデューサーとしての夢があればお聞かせください。

藤田:まずは無事にリリースして、皆様にちゃんと遊んでいただくことが目下頭の中に一番あることなんですけど(笑)。

せっかくここまで大規模なプロジェクトに関われることになったので、今後の『怪獣8号』の展開を担う主要なメディアの一つとして、この『怪獣8号 THE GAME』が続いていけばと考えています。

ファンの皆様に「これは追わなければいけない『怪獣8号』のゲームだ」と思っていただけるような、本気の『怪獣8号』をこれからも作り続けていきたいです。

あとは個人的な夢ですが、いずれは私たちが作ったゲームがきっかけとなって漫画や映像化に繋がることがあれば、きっと面白い取り組みになるだろうなと思っています。

(C)防衛隊第3部隊 (C)松本直也/集英社 (C)Akatsuki Games Inc./TOHO CO., LTD./Production I.G
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