
マリーと両親の対峙は“復讐”ではなく、自身の“けじめ”として描いた──アニメ『ずたぼろ令嬢は姉の元婚約者に溺愛される』リレーインタビュー第6回 監督・北川隆之さん&副監督・砂川正和さん
最終回を迎えたTVアニメ『ずたぼろ令嬢は姉の元婚約者に溺愛される』。後半になって明らかになった、マリーが“ずたぼろ”になった理由と両親が隠していた秘密──。
すべてに決着をつけると覚悟したマリーは、キュロスたちとともに実家のシャデラン家を訪れ、父親グレゴールと母親エルヴィラと対峙しました。マリーはどのように両親と向き合い、キュロスとの未来を掴んだのか?
好評連載中のリレーインタビュー、最終回は監督の北川隆之さんと副監督の砂川正和さんの対談をお届け! マリーとキュロスが辿った物語をどのような演出で彩ってきたのか、じっくり振り返っていただきました。
「まずは安心しました」
──先日、最終話となる第12話が放送されました。制作を終えての率直な心境はいかがですか?
北川隆之さん(以下、北川):そうですね。率直な感想としては、やはり終わってほっとしています。放送前に全話納品することができましたが、今回がTVシリーズ初監督だったので、最後まできちんとやり遂げられるか不安も大きかったんです。大きな問題もなく無事に制作を終えられたことに、まずは安心しました。
砂川正和さん(以下、砂川):僕は完全にアシスタントという立場なので、北川さんの役に立てたならよかったという気持ちです(笑)。こういった明るい作品、ラブコメ風の作品はあまり経験がなく、日常芝居も得意なほうではありませんでしたが、役に立てていたのならうれしい限りですね。やはり僕もほっとしています。
──視聴者の反応はご覧になっていますか?
北川:わりとポジティブな反応をいただけているのかなと感じています。SNSを見ても前向きに受け止めてもらえているような気がしました。
砂川:僕もXで反応を見ていましたが、ポジティブな意見が多くてうれしかったです。YouTubeでは外国語のコメントが多かったのが新鮮でした。海外からの反応が意外と多いんだなと、少し不思議な気持ちになったのを覚えています。
北川:もしかしたらシンデレラ・ストーリーという題材が海外の方にも伝わりやすかったのかもしれません。
──アニメ化が決まった際、監督にはどのようなオファーがあったのでしょうか?
北川:ランドック・スタジオのプロデューサーから「監督をやってほしい」とお声がけをいただいたのがきっかけでした。僕とランドック・スタジオとの付き合いが長く、ずっとチームとしてやってきたので、その流れで自然に決まったという感じです。
──北川監督と砂川副監督は、どのような役割分担をされていたんですか?
北川:特に何か役割分担があったわけではないんですよ。
砂川:付き合いも長いですしね。基本的には何か決めあぐねているときに、どちらかがそっとひと言伝える、みたいな(笑)。
北川:相談みたいなものもあまりなかったよね? だいたいお互いのやりたいことがわかっているので。
砂川:たとえばキャラクターデザインのようなデザインまわりは、どうしても迷うことがあるので、しっかり話し合いますけどね。
北川:デザインやシナリオのようなアイデア出しや決め事が必要になる場面ではお互いに助け合いつつ、各話の演出や絵コンテでは作業を分担してそれぞれ何本かまとめてやるという方針でした。















































