
200年経っても変わらない「対話することの大切さ」。アキラとユウグレがどんな愛を見つけるのか見届けてほしいーー『永久のユウグレ』梅田修一朗さん&石川由依さんインタビュー|第0話・第1話の印象的なシーンや収録時の思い出も語る
石川さんの「知識先行で喋る」“アンドロイド感”に脱帽。梅田さんは実直さ、真面目さがアキラにそっくり
ーー梅田さんのみネタバレなしだったというのは、スタッフ陣の指示だったんでしょうか?
梅田:実はけっこう偶然でした。というのも、収録前に音響監督の吉田(光平)さんと別の現場でお会いしたときに、(『永久のユウグレ』のシナリオを読むのは)「半分くらいまでのほうがいいかも」と言われて(笑)。作中でアキラは何も知らないところからスタートして、トワサの消息を追う中でいろいろ知っていくので、(役者も)最初は知らないほうがいいかもしれないということで。好きなほうを選んでいいと言われたので、「知らない方向で臨んでみます!」と返答したら、いざアフレコが始まって、他のキャストに物語の説明をするときに「じゃあ梅田、ちょっと出てって」と(笑)。
石川:主人公なのに(笑)。
梅田:毎回イジっていただいて(笑)。
ーーこれまでにそういったアプローチを取られたことは?
梅田:あまりないですね。原作がある作品なら、アフレコが始まるまでに原作を読んで深堀りして、「自分がこのキャラクターに対してどういう印象を持ったか」とか、「なんでそういう印象を持ったんだろう?」という作業をするのですが、今回は本当にアキラと同じ立場だったというか。難しさもありますが、毎回新鮮な気持ちで臨めました。
ーー続いて、ユウグレのお芝居について、「トワサに似ている」という設定がありますが、そこは意識されたのでしょうか? また、人間らしさ・アンドロイドらしさのバランスの調整はどのようにしたのでしょうか?
石川:まず、「トワサに似せる」というのはまったく意識しませんでした。あくまで見た目が似ているだけで、「性格などが似ている」といったことではないので、ユウグレとして役作りをしていきました。
基本的に人間として演じるようにしつつ、気持ちとしてはアキラと喋っていても言われたことがすべて理解できるわけではなかったり、ちょっと一方通行になってしまいがちだったりと、感情を出しているけれど、人間の複雑な機微よりはちょっと薄いというか、自分の中で一枚フィルターが入っているようなつもりで演じていました。感情的になりつつもどこか俯瞰的に見ている部分があったりとか、一歩いき過ぎない感じを意識しました。
ーーお互いのお芝居を聴いて感じたことをお聞かせください。
梅田:今のお話にそのまま繋がるんですが、ゆっしーさんの……あっ、現場でみんなであだ名を付けていて(笑)。ゆっしーさんとお呼びしています。
ゆっしーさんの“アンドロイド感”という部分で、今回ご一緒してすごいなと感じたのは、アンドロイドであるがゆえに「知識先行で喋る」という表現をされていて。例えば「好きです」と言ったときに、好きという言葉とそこに付く感情は理解しているけど、それが自分の中から湧き上がるというよりは、それを理解しようとしながら言っている、みたいな感じがすごく魅力的でした。それが健気に感じるときもあれば、バイオレンスに感じるときもあって(笑)。そのパワー全開で来る感じ、アンバランスさもユウグレの魅力だと思いました。
石川:アキラはすごく器用で何でもできるからこそ、うまくいかないというか、自分の気持ちを伝えているけどうまく伝わりきらなくて、振り回されて……という印象があります。できる人間なのに可愛らしい部分だったり、人間味があるところが魅力的だと思いました。そんなアキラを演じるうめたん(梅田さんのあだ名)もすごくキャラクターに似ているなと(笑)。先ほど話したようにみんなからイジられたりとか。
梅田:本当に皆さんによくしていただいて(笑)。特に(ヨクラータ役の)阿座上(洋平)さんにめちゃめちゃイジられました。
石川:その感じがすごく現場を和やかにしてくれていたし、うめたんの何度もトライしたりする、その実直さ、真面目さがアキラらしくもあって。うめたんだからこそ、アキラの真っすぐな部分がより出ていたと思います。












































