
「ステージでも日常生活でも彼女は『アイドル・藤田ことね』なんです」──『学園アイドルマスター GOLD RUSH』4巻発売記念 藤田ことね役・飯田ヒカルさんインタビュー
これは、“夢”を叶える学園に通った少女たちの、もうひとつの物語──。
猪ノ谷言葉先生(脚本・構成)、沖乃ゆう先生(作画)により紡がれる「藤田ことね」の冒険譚『学園アイドルマスター GOLD RUSH(以下、『学マスゴルラ』)』第4巻が2025年12月8日(月)より発売!
アニメイトタイムズでは待望の4巻発売を記念して『学園アイドルマスター(以下、『学マス』)』にて藤田ことねのキャラクターボイスを務める声優の飯田ヒカルさんにインタビューを実施しました。
偶然とは思えない不思議な縁、運命でつながる飯田さんとことね。「ことねと出逢えてよかった」と語る飯田さんは『学マスゴルラ』そして「藤田ことね」に何を感じ、何を思うのでしょうか。4巻からさらに輝きを増す『学マスゴルラ』の魅力を、飯田さんとともに深掘ります。
「アイドル・藤田ことね」は、いつでも可愛くてカッコいい。
──このたび『学マスゴルラ』4巻が発売となりますが、飯田さんは本作の人気・反響をどのように感じていらっしゃいますか?
藤田ことね役・飯田ヒカルさん(以下、飯田):本作の制作が発表された段階で猪ノ谷言葉先生、沖乃ゆう先生のタッグであることが話題になりましたよね。私自身も毎週読ませていただきポストを投稿しているのですが、そのポストに対してファンのみなさまも私に感想を送ってくださるんです。その感想を見て、いつも「わかる……!」と思っています(笑)。
私は直接本作の制作に関わっているわけではないのですが、それでも毎週物語を追ってくださるファンのみなさま、ことねのファンがいらっしゃるのが嬉しいなと新しい話数が出るたびに感じています。
──ことねのファンだけでなく『学マス』のファンにも広く愛されている印象があります。
飯田:3巻発売イベントで実施したお渡し会のときに「担当アイドルは別にいるのですが、『学マスゴルラ』を読んでことねのファンになりました」という方や「『学マスゴルラ』を読んでことねをプロデュースし始めました」という方がいらっしゃいました。
このようにアツい想いをたくさん伝えていただいて……『学マスゴルラ』に感謝しています。ことねのことが好きな人をたくさん増やしてくれてありがとうございます!
──3巻までの本編を振り返って、特に印象に残っているシーンについて教えてください。
飯田:たくさんありすぎて選べないんですよね(笑)。(コミックスをそれぞれ手にとって)……印象的なシーンというと、やはり1話でしょうか。アルバイトでことねが稼いだお金の額が詳細に描写されているシーンなのですが、衝撃的でした。
稼いだお金の額がこんなにも具体的に描かれる漫画を見たことがないですし、ことねは色々なアルバイトを掛け持っていることもあって「結構な金額を稼いでるじゃん」と思ったんです。「藤田ことね 月収¥105,000」とも描かれていますから。
でも次のページで見せつけられる「初星学園 年額¥890,000」……。年額ということは、彼女は毎年この金額を自分自身の働きで稼がなければならないんですよね。私も「学費が高い」ということはわかっていましたが、ことねが一日一日稼いだ金額を見たあとに890,000円というリアルな数字を見て、彼女の背負っている重みを改めて思い知らされたといいますか……。
ことねがお金にこだわる理由はお金が好きだからということもありますが「お金を稼げば学費が払える」という気持ちもある……衝撃でしたね。
──出納の額面が本当にリアルですよね。
飯田:こちらのシーンは、連載開始前のネームを読ませていただいたのですが、そのとき「どうして1,000,000円などではなく、890,000円という数字なんですか?」とお伺いしたんです。そうしたら小美野(日出文)さんが「私立学校でかかる金額を調査して平均を取った」とおっしゃっていて。だからこそのリアルさですし、一人の少女が背負うにはあまりにも重い。ことねが必死に働く理由がわかってジーンときました。
──生々しさすら感じます。
飯田:そうなんです。ここは苦しくなるシーンなのですが、だからこそ彼女がこれからアイドルとしてお金を稼いでいく姿に「よかったね……!」と思えるんですよね。
──そんな状況でも挫けない、ことねの強さ・可愛さ・魅力を改めて分析するといかがですか?
飯田:まず「可愛さ」について分析すると、『学マス』オーディションのときからルックスに関して、私はことねが一番「可愛い」と思っていました。なのでルックスはもちろんなのですが、ほかにも「素直さ」が挙げられるかなと思います。
本人は猫を被って気持ちを隠しているつもりなのだと思いますが、多分隠せていないんですよね。プロデューサーの前でも心の声は聞こえていないまでも、顔が動いているんだろうなと思います。
『学マスゴルラ』でも沖乃先生がことねの色々な表情を描かれていますが、実はことねは表でもその顔になっているんじゃないかなって(笑)。だから犬束(静紅)プロデューサーにも考えていることがバレているのではないかと考えています。そんなところも可愛くて。
あと、「可愛い」シーンで言うと、失敗してしまった商店街ライブを受けて「かちドキ」を初めて聴いたことねが机に突っ伏して嬉しがる場面! これがこの子の可愛いところだなぁ、この子をもっと大きなステージに立たせてあげたいと、プロデューサーのような気持ちで読んでいました。
カッコよさ、強さは「苦しいところを見せない」ことだと思っています。商店街のみんなから頼まれたら一生懸命働くし、商店街の外までお客さんを呼び込みに行く。マイナスな一面を見せない、ステージじゃない場でも楽しんでほしい……ことねは良い子だから、みんなに愛されているんだなと思いました。
そして一度ステージに立てば、どんなに小さかったとしても、その場にいる人に楽しんでもらいたいと思う。頭が真っ白でも元気を届ける、アイドルとして苦しい姿を見せないところが、ことねのカッコよさ、強さだと思います。
裏で、どんなにボロボロ泣いていても、自己肯定感が低くても「ライブを用意してくれたみんなに悲しい想いをさせたくない」という根の良さがカッコよくて大好きです。ステージでも日常生活でも彼女は「アイドル・藤田ことね」なんですよね。
──4巻以降の展開における注目ポイントを教えてください。
飯田:1巻、2巻はことねがソロで表紙を飾りましたが、3巻(オリジナルCD付き特装版)の表紙では「H.I.F」にともに参戦する(花岡)ミヤビや(有村)麻央先輩らが描かれています。私はことねが“世界一可愛い”子だと思っていたのですが、『学マスゴルラ』の世界には可愛いをさらに熟知した先輩がいるんですよね。
色々な素質を持ったアイドルの先輩方、友だちと関わってことねの武器がどんどん増えていく姿が、ひとつの見どころです。
またミヤビとの関係性や信頼感が本当にアツくて! 最高に泣けるのでぜひ4巻以降も注目していただければと思います。






































