
見どころは「フランシュシュの絆」「幸太郎」そして「佐賀県の懐の深さ」!? 劇場版『ゾンビランドサガ ゆめぎんがパラダイス』の魅力を本渡楓さん×種田梨沙さん×衣川里佳さんが語る【インタビュー】
見どころは「フランシュシュの絆」「幸太郎」そして「佐賀県の懐の深さ」!?
──この劇場版の見どころをご紹介いただけますか?
本渡:一つだけ挙げるとすれば「フランシュシュの絆」でしょうか。TVシリーズでは7人の絆をいろいろな形で観ることができました。さくらが純子ちゃんと手を取り合ったり……。
種田:うん。
本渡:ゆうぎりさんがさくらにビンタしたシーンも愛があるからだと思うし……。
衣川:うん。そうだね。
本渡:たえちゃんがさくらの頭をがぶがぶする絡みも愛や絆だなと思いますが、この劇場版ではライブシーンで言葉ではない絆を見ることができた気がします。絆を表現する方法もスタッフさんたちのこだわりや愛を感じたし、「好き」という気持ちがあふれていました。アフレコの時には映像ができていなかったため、わからなかった部分だったので、完成した映像を観た時、めちゃめちゃ泣きました。
衣川:アレは泣いちゃうよね!
種田:そうそう!
本渡:嬉しいも寂しいもどちらの感情もあって、素敵なシーンなのでぜひ観ていただきたいです。
種田:私が試写を観た時、隣が佐賀県出身の方なのかなと思うようなリアクションをたびたびされていました。今、佐賀県に住んでいる方には刺さるシーンがありますし、佐賀県に住んでいない方にも佐賀県の懐の深さを感じていただけると思います。「リベンジ」でも佐賀県がとんでもない状況になりましたが、この劇場版でも「ここまで許してくれるんだ」という……本当に許してくれているのかわかりませんが(笑)、驚くほどの超展開が佐賀県に起きます。
だからこそ、『ゾンビランドサガ』の舞台が佐賀県である意味が改めてわかるのかなと。もしかしたら「佐賀県でキービジュアルに描かれているような壮大な物語が展開されるのかな?」と思われる方もいるかもしれませんが、観終わった後、いろいろな要素や期待以上のおもしろさが「本当に全部詰まっていたな」と納得してもらえると思っています。
衣川:もちろんフランシュシュに注目して観てくださっている方が多いと思いますが、フランシュシュを導いてくれる幸太郎さんにも注目してほしいです。今までの幸太郎さんには見られなかった行動をしたり、感情を見せていたりとTVシリーズでの幸太郎さんとの違いや彼の熱い想いがより感じられると思います。
なので1回目は普通にフランシュシュを主軸に普通に観ていただいて、2回目は幸太郎さん、3回目は佐賀県の人たちと違う視点から観るとより深く楽しんでいただけると思うし、ラストのシーンもそれぞれ違った意味を感じてもらえるのではないかなと。私が実際そうでした(笑)。1度2度とは言わず、何度でも観ていただけたら嬉しいです。
劇場版でフィーチャーされる山田たえ役・三石琴乃さんとの収録エピソード
──本作のキービジュアルでは凛々しい山田たえの姿が印象的です。たえを演じる三石琴乃さんのお芝居の感想や、収録で印象的だったことをお聞かせください。
衣川:作中でたえちゃんが覚醒したシーンで、同じ声やトーンで演じているはずなのにまったく別人に見えた、三石さんの演じ分けがすごいなと。台本を読んでいるから何が起きるのか、どんなふうになるのか分かっているはずなのに、生でたえちゃんの声を聴いた瞬間、しびれました。体温が上がった気がするし、「わっ!? 本物だ!」とめちゃめちゃ興奮しました。あのシーンのアフレコの様子は今でも鮮明に記憶に残っているし、大きなインパクトがありました。
種田:三石さんは私にとって憧れの大先輩で、『ゾンビランドサガ』では第1期の頃から「こうしたらもっと声が出しやすいかも」とか、かゆいところに手が届くような素敵なアドバイスをいただきました。支えてくださったのはもちろんですが、「私もフランシュシュのメンバーだから」とすごく気さくに接してくださって、打ち上げで一緒にふざけてくださるノリの良い部分があったり、フランシュシュのライブを観に来てくださったり、三石さんの温かい部分もこの作品のおかげでたくさん知ることができました。
劇場版でのたえちゃんの覚醒後のお芝居を聴いた時、たえちゃんの持つかわいらしさはそのままに、「伝説の山田たえ」のカッコよさを演じられていたので、「たえちゃんを演じるのが三石さんで本当に良かった」とより一層思いました。三石さんのことも、たえちゃんのことも好きになってから聴くお芝居なので、今またあのお芝居を聴いたら、きっと泣いてしまうと思います。
本渡:三石さんほどのキャリアを持つ方にアドバイスをいただくのは、お願いしにくいところがありますが、三石さんはこちらからお願いしなくても優しく寄り添ってアドバイスしてくださるので、すごく感銘を受けましたし、とても参考になりました。そしていつもこの作品をよくするためにアドバイスしてくださると思っているので、『ゾンビランドサガ』を同じように愛してくださっていることがとても嬉しいです。
劇場版のアフレコが終わった後に、フランシュシュのメンバーの皆さんと一緒に中華料理屋さんで食事することになって、三石さんと(サキ役の田野)アサミちゃんが「先にお店に入っておくね」と。それからみんなで合流すると私たちの席が円卓になっていて、丸いテーブルを囲んで、「あのシーンおもしろいよね」とかたくさんお話して盛り上がりました。三石さんも一緒で、フランシュシュの7人が全員そろって楽しいひと時を過ごせて嬉しかったですし、「本当に素敵なチームだな」と改めて思いました。
──収録の裏話があれば教えてください。
種田:今回、別々の収録が多かったので、一緒に録りたいなと思っていましたし、みんなの生のお芝居を聴きたいなという想いが強かったです。特に今回は九州出身のキャストの方も多かったので、「生の佐賀弁を聴きたかったな」と。その分、映画館でたっぷり佐賀弁を聴いて楽しもうかなと思いながら収録していました。
衣川:私は「リベンジ」が終わってから1年に1、2回会う機会があるくらいだったので、この収録で、久しぶりにお会いする方ばかりで楽しみでした。
種田:連絡を取り合ってご飯を一緒に食べることはあったけど、なかなか全員そろうのは難しくて。
衣川:この収録でフランシュシュのメンバー以外でも久しぶりにお会いする方も多かったんですが、だいぶ時間が空いていたことと、私が極度の人見知りということもあって。
本渡:久しぶりだと仲がいい方でも緊張しちゃいますよね。
衣川:うん(笑)。私は緊張していましたが、皆さんがいい意味で変わらずに優しく接してくださったのがありがたくて。まるで久しぶりに故郷の実家に帰ってきたような安心感がありました。第1期と第2期の間が空いた時も同じように緊張しましたが、すぐに元の関係に戻れる、みんなが温かく迎えてくれる素敵な現場です。
種田:あと劇場用作品ということで、TVシリーズの時よりも宣伝のための活動が詰め込まれているのが楽しかったです。いろいろなコラボがあったり、イベント出演やインタビューなど、収録以外でもフランシュシュのメンバーとたくさん会えるのが嬉しかったし、『ゾンビランドサガ』ファンの皆さんともお会いできる機会がもっとあればいいなと願っています。

















































