不思議な雑貨店を訪れたとき、客たちの運命は変わり始める――『UNREAL-不条理雑貨店-』ヤギオ役・染谷俊之さん、ムネチカ役・小西詠斗さん対談インタビュー

現在放送中のドラマ『UNREAL-不条理雑貨店-』より、ヤギオ役・染谷俊之さん、ムネチカ役・小西詠斗さん対談インタビューが到着！

ぜひチェックしてみてください♪

※写真は完成披露イベントの際の写真になります。

染谷俊之さん＆小西詠斗さん対談インタビュー

――お二人はご共演は？

染谷俊之（以下、染谷）：「舞台『刀剣乱舞』維伝 朧の志士たち」で共演しました。詠斗はまだ未成年だったっけ？

小西詠斗（以下、小西）：はい。未成年でした。

染谷：千穐楽の前に20歳になって、打ち上げで乾杯したんだよね。

小西：そうです。懐かしいです。
　

――映像現場でのご共演は？

染谷：『REAL⇔FAKE』というタイトルで共演しましたが、あまり一緒の場面はなかったんだよね。

小西：そうですね。映像作品でがっつり共演するのは今回が初めてかもしれないです。
　

――今回『UNREAL-不条理雑貨店-』の撮影前と撮影後でお互いの印象は変わりましたか？

染谷：あまり変わらないかな。改めて、やっぱり詠斗は器用だなって思いました。

小西：いや全然そんなことないんですけど、自分なりには頑張って色々考えてやってみています。僕も染さん（染谷俊之）の印象はあんまり変わっていなくて、「何でもできる完璧な機械のような人」だなって。あ、もちろん感情はありますけど（笑）。

染谷：詠斗は感性が良いなって思います。「どうしよう」って迷ったり「できていますか？」とか心配したりするんですけど、パッとやれるし、肝が据わっていますね。

小西：自分自身のことは客観的に分からないことが多いので、そう言っていただけると嬉しいです。染さんは台本覚えるのも早くて凄いな、と。

染谷：そんなことないよ。

小西：以前共演した時に、稽古場で染さんの殺陣を見て衝撃を受けたことを覚えています。「あ、これが殺陣か」って。

染谷：嬉しいな。詠斗はその時が初めての殺陣だったんだよね。大変だったよな、短刀だし。

小西：下手くそでした。

染谷：下手だなんて思わなかったよ。可愛かったし、運動神経も良いし。

小西：ありがとうございます。
　

――染谷さんはヤギオというキャラクターに対してどういう役作りをされましたか？

染谷：ムネチカに対する思いがあって「UNREAL」の店主をやっているのですが、ムネチカへの気持ちをぐっと抑えていました。ヤギオは生命力があって活き活きとしたキャラクターではないのですが、それを表現するのではなくて、逆に感情的になるのをグッと抑えることで、活き活きとした感じを失くすようにアプローチしていった気がします。
　

――ヤギオの「他人に共感できない」という性格についてはどう思いますか？

染谷：僕は他人に無理やり合わせようとは思っていなくて、共感できなかったらできないし、できたらするしっていう感じです。ただ、ヤギオの「人にどう返事するのが正解かだけ考えて会話する」っていう性格には、凄く共感しました。
　

――ムネチカは「正しい」と思うことを行うキャラクターですが、小西さんはどうですか？

小西：僕自身は「これは正しいのか!?　大丈夫なのか!?」と思ってしまう性格なので、ムネチカの強さは魅力だと思います。まっすぐな目線だったり、しゃべり方で精神の強さを表現できたらと思って役作りをしました。

こんなにまっすぐな迷わないタイプの人間は、僕とはかけ離れていますが、自分とは全く違うキャラクターを演じられるのが、お芝居の楽しいところだと思います。

染谷：人の出会いって言葉で説明しきれない部分があると思うんですよ。過ごした時間の長さじゃなくて、会った瞬間に「この人めちゃくちゃ気が合う」とかもあるし。

小西：ムネチカは両親が亡くなっているのも、面倒見の良さに繋がっているのかもしれません。だから強いんだと思います。
　

――ヤギオとムネチカの学生時代の話が出てきましたが、お二人はどんな学生でしたか？

染谷：普通の学生でしたよ。バレーボールやったりとか、友達と遊んだりとか、学生時代を謳歌していました。学校の先生も目指していたくらい学校が好きでしたね。中学・高校時代って人生の中でも特別だと思うので、謳歌しようと思って、友達とわいわい楽しんでいました。良いことも悪いこともありましたが、キラキラした学生時代だったな。

ヤギオも友達とわいわいやっている場面があるのですが、作っている自分なんで大変ですよね。周りに迷惑をかけるのが凄く負担だから合わせているっていうのが、ヤギオらしいと思います。

小西：僕も普通の学生でした。学校帰りに川に飛び込んだり（笑）。学生時代は更に今より自信がなかったのですが、仲の良い人とはわいわいしている感じでした。自信を持てることもありましたが、人にどう思われるかを結構気にしちゃっていたので、それがなかったらもっと楽しめたのかもしれないですね。人の目が気になるのは「学生あるある」なのかな。

ムネチカは他人に迷惑をかけたりはしないけど、周りの目は気にしなかったでしょうね。
　

――舞台版で「こうなって欲しいな」というイメージはありますか？

染谷：ハッピーエンドになってとは言わないですけど、二人には幸せになって欲しいですね。

小西：ハッピーエンドで終わる方法ってないんですかね？　ドラマ版で今まで死んじゃった人も皆生き返る、みたいな。

染谷：今言えば間に合うかもよ？　詠斗が「ハッピーエンドにしてくれなきゃ舞台出ません！」くらい言えば（笑）。

小西：いやいや（笑）。でもドラマの終わり方を考えると、舞台はどうにかならないかなと。

染谷：でもハッピーエンドって価値観によって変わるから。ドラマのラストだってハッピーエンドだって捉える人もいるかもしれないし。

小西：そうですね。僕は可哀想な人が出て欲しくないんです。「黒幕を倒したら死んじゃった人が全部生き返って、今までの悲しいことが全部なくなる」みたいな、そういうことって起きないかな？

染谷：皆の記憶もなくなって？　バトル漫画みたいじゃん（笑）。

小西：ムネチカも赤坂さんとか亡くなった人のことをずっと気にしていましたし、皆生き返って最後楽しく暮らしている、みたいにならないかなっていう願望があります。
　

――ドラマも佳境に入ってきましたが、終盤のみどころをお願いします。

染谷：謎が謎を呼んで次が楽しみになる作品です。謎が最終話までいって舞台に繋がっていくというのが舞台連動企画の良いところだと思うので、ぜひ最後まで見守っていただきたいと思います。登場人物を自分と重ね合わせてご覧になる方もいらっしゃるのかなと思うので、色んな感情で楽しんでください。

小西：二人の関係性が明らかになって、その行く末は目が離せないと思うので、最後までドラマを観ていただいて、舞台に繋げられたらと思います。どんな舞台になるかまだ分からないのですが、ドラマで培ったものを舞台に持って行って、さらにムネチカとして舞台に立ちたいと思っていますので、楽しみにしていただけたら嬉しいです。
　

――最後に、染谷さんは橋本一監督と『gift』というドラマでご一緒で、共演の和田琢磨さんが染谷さんに「若い共演者に鞍替えか!?」と仰ってましたが、そんな和田琢磨さんに小西さんから一言お願いします。

小西：……やっつけます！

染谷：おぉ！　共演したことはあったんだっけ？

小西：イベントとかでご一緒したことはあるのですが、あの、冗談ですから。

染谷：いいよ、言っちゃえ言っちゃえ。

小西：あの……やっつけます！（笑）