声優
スフィア・TrySailに続くミュージックレインのDayRe:が1st EPに込めた想い【インタビュー】

“楽曲”という名の武器を手にし、来るべき日のために準備を――。DayRe:(デイリー)の橘美來さん、相川奏多さん、宮沢小春さん、夏目ここなさん、日向もかさんが1st EP「ReFraction」に込めた想い【インタビュー】

レコーディングはハードスケジュールの中で

――レコーディングはどのように進んでいったのですか?

日向:もう毎週レコーディングって感じでした。

相川:週2の時もあったもんね。

橘:実は9月中旬頃から始まりました。

日向:5曲なので毎週録ったり、1週間の中に2曲録ったりしていて。

相川:2曲録った週は合間にダンスリハもあったので、レコーディング→ダンスリハ→レコーディングという3日間だったこともありました。

――すごくハードですね……!

橘:そしてレコーディングが始まる1週間前にジャケット撮影をしています(笑)。

日向:ジャケット撮影の前日にデモを聴かせてもらいました。撮影の時、どんな顔をしたらいいのか分からないので(笑)。

一同:(笑)。

日向:レコーディングは基本1人ずつ自分の時間に現場入りしてリレーのように収録しますが、リード曲の「プロトノイズ」だけは、5人で同じ時間に入って同じ時間に解散しました。そしてみんなが歌っているのを聴きつつ、声の高さも5人のバランスを見てキーチェックしていきました。

橘:低くないか高くないか、上げてみたらどういう雰囲気になるのかみたいなのを最初にチェックして、そこから録りました。

日向:奏多が最初に録ったんだよね。

相川:はい。「プロトノイズ」を除いて、私が全部最初に録ったんです。……たぶん、私が朝が強いからだと思います(笑)。朝から歌えちゃう人なので。

――後から音を録る人達がなにか理由があるから相川さんをトップバッターにしたのかなと思ってました(笑)。

日向:勝手な解釈なんですけど話していいですか? 奏多と小春って、結構対極的な歌声っていうか、強かったり、優しかったりっていうので、バランスをとっているのかなって私は勝手に思ったんですけど……そこはどうなんですか?

スタッフ:レコーディングスタジオから近かったという地理的な問題もあると思います(笑)。

相川:(笑)。でも1番目なのでちょっと雰囲気を探りつつ、「後は託した!」っていう感じでした(笑)。後の人たちは前に録ったものを聴きながらやるので、羨ましいなぁ〜と。

――夏目さんはいかがでしたか?

夏目:私は最後だったので、みんなの歌を聴きながら歌いました。当日に歌詞が変わることもあったりしつつ、「こういうのを試してみたい」っていうディレクションをいただいたり、等身大の自分で歌ってと言われたり。でも楽曲に対して、自分がどう歌わなきゃいけないとか、等身大で歌うとか考えると難しくて。なので、声を変えるのか、表情を変えるのか、いろいろ考えながらやりました。私は4人の完成形が聞けるから、一番歌いやすかったかもしれません。

――「等身大で歌う」というのは、どう捉えて臨んだんですか?

夏目:私は今までキャラクターありきの楽曲がほとんどだったので、キャラクターがどう歌うかとか、あとはカバーする時も、架空のキャラクターを自分で設定して、その子が歌っているようにしていたんです。でも今回はそうじゃなくて、「自分の気持ちで歌っていいよ」っていうことを全曲共通で言われました。

――その気持ちの移行はすんなりいきましたか? 今まではキャラのモード、カバーのモードがあったと思いますが、今回は DayRe:のメンバーとして歌わなければいけなかったですよね。

夏目:そうですね、難しかったです。例えばハスキーをちょっと減らしてみる。それでも可愛く歌わなきゃいけない。そういうディレクションももらいました。なのでどうすればいいのかなと。

でも声色を変えるというよりは、表情を変えることが一番大きかったですし、難しかったですね。やっぱり今までと違うのは、声を変えないけど、歌い方は変えるし、表情も変えることで。

でも楽しかったです。いろんな曲をほぼ毎週録っていて気持ちを切り替えるのが大変ではありましたが、自分達の曲なので、「自分が重なる歌詞はどこだろう?」とか「どうやったらこれをより上手く歌えるのだろうか?」っていうことを、自分の気持ちと確かめながら歌えたのは良かったなと思っています。

――宮沢さんはいかがでしたか?

宮沢:あえて私はそこまで深く考えなかったかもしれないです。等身大と言いつつも、曲も一つの物語で、その中の私達は歌という形でその物語に参加しているみたいな感覚なので。もちろん声を作ったり、必要以上に演技っぽくやったりはしないですけど、曲によっては「恋する女の子だったらどんな風に歌うんだろう?」とか、「この歌詞の中に入り込んだ時にどういう気持ちになるんだろう?」と気持ちの部分で考えることはありました。でもそれが等身大なのかもしれません。

あと、キャラソンと違うのは、必要以上に“可愛い”をしないこと。曲の中だけに集中して歌えるのは、キャラソンとの違いなのかなと。キャラソンは、自分と曲の間にキャラクターが入るので。そういう意味では純粋に自分らしく、むしろ全部私らしさみたいに歌を紡げたのかなと思います。雰囲気が違う楽曲ばっかりだったので、それぞれどういう風なアプローチをしていこうかな?と考える時間も楽しかったです。

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