
人間・怪獣・ウルトラマン。響き合う“絆”を胸にグランドフィナーレへ!『ウルトラマンオメガ』近藤頌利さん×吉田晴登さん×工藤綾乃さん×山本未來さん 怪特隊座談会
同じ生き物として、チームで怪獣と向き合う
ーー吉田さんは『ウルトラマンギンガS』もご覧になっていたとか。山本さんと共演するにあたって、緊張もあったのでは?
吉田:特に第12話のやり取りは緊張しましたね……!
山本:あの時、緊張してたの? 撮影は仲良くなった後だと思ってたけど(笑)。
吉田:4人で撮影した後だったんですけど、何となく恐れ多かったというか。お芝居も引っ張っていただいたというか、導いていただいた感覚があります。楽しかったです!
山本:私も楽しかった!
吉田:点描で描かれていますけど、一緒にスライムの採取もさせていただいたんですよ。
山本:1時間半か2時間くらいで色々撮ったよね。
近藤:この記事を読んでる人は「あの数分を2時間!?」って思うんじゃない?
吉田:前半は自由奔放・あたふた・天然な3人でやっていたんですけど、未來さんが入ってくることでチームとして引き締まったと思います。一方で撮影の合間は、逆に盛り上がりが増したというか(笑)。
近藤:実は未來さん、たまに変なボケでかき乱してきますから(笑)。
吉田:たしかに。だからこそ、僕らも対等に接していくことができました。
近藤:4人の思い出としては、未來さんが一度撮影現場から車で送ってくださったんです。
山本:私が運転して4人で帰りました。うしろで2人(近藤さん、吉田さん)の漫才が始まって(笑)。別の日にも、マネージャーさんの運転でみんなで帰ったことがありました。
工藤:その時はコンビニに寄って、いろいろ買いました。
山本:みんなで乾杯しながら「お疲れ〜!」って。
ーー素敵な思い出ですね。怪特隊になってからは、コウセイやアユムも怪獣と対峙するシーンが増えました。
吉田:僕は第16話で人間サイズの怪獣(アリゲトータス)に初めて遭遇しました。走って追われる経験って中々ないじゃないですか。怪獣の恐ろしさを改めて実感しました。撮影現場も廃墟っぽくて暗かったんです。暗い中でのチェイスシーンで、怪獣の目だけ光っていて……。
近藤:食べられそうだった?
吉田:「食うな!食うなー!」って(笑)。馬乗りになって、よだれが垂れてくるシーンでは鳥肌が立ちました。
近藤:クロノケロスはアユムが頑張って心臓マッサージしてたよね。
工藤:怪獣の知識が増えすぎて、心臓マッサージする時もちょっと涙が出ていました。
「この子を死なせちゃダメなんだ」って。でも、最初は怪獣とのお芝居に手こずっていたんです。ただ、段々慣れてくるもので、最終的にはフラットな状態で怪獣と向き合えたなと。
吉田:怪獣というだけで善悪を判断せず、同じ生き物として接するアユムが主軸となって、その後のオメガの心臓マッサージに繋がっていくんですよね。
工藤:「同じ生き物なんだ」ということが感じられて、すごく素敵な回でした。
ーーアユムはヘアスタイルも頻繁に変わっていました。
工藤:メイクさんも「髪を変えよう」とよく言ってくださったんです。怪特隊に入った後は、より活動的なアップめの髪型が多かった気がします。
近藤:どの髪型が好きだった?
吉田:立ち上げです!
山本:私はおかっぱ!
工藤:おかっぱ、ありました?
山本:ないよ(笑)。
吉田:危ない、流されるところだった……(笑)。
工藤:ビックリした(笑)。
第24話〜第25話ではウルトラマンの“根源”が描かれる
ーー記憶を取り戻した宇宙観測隊のオメガはどのように演じられましたか?
近藤:意図的に分けようとは思っていませんでしたが、キャラクターのテンションの差は意識して演じました。何よりも宇宙人にも見えてほしかったんですよね。
ただ、一人二役の映像を観た時は恥ずかしかったです。個人的には違う人物だと思ってたんですけど、実際に観てみると「全部自分じゃん!」って(笑)。
撮影中の相手への目線が難しいんですよね。目の前にカツラをつけたスタッフさんがいるんですけど……。
山本:セリフは喋ってくれるの?
近藤:オメガ役のスタッフさんが複数いたんですよ。結構感情を込めてくれる人もいたり、あえて棒読みにしてくれる人もいたり。いつも撮っている側の人だから、みんなも恥ずかしかったんだと思います。その中のひとりだった岩田栄慶さん(ウルトラマンオメガのスーツアクター)は全力でやってくれたので、すごくやりやすかったです。
ーー最後に『ウルトラマンオメガ』のクライマックスに向けて、ファンへのメッセージをお願いします。
山本:怪獣とウルトラマンの戦闘シーンは映画を観ているようなクオリティで、かなりの迫力があります。
怪特隊はソラトくんがいなくなってしまいましたけど、これまで築いてきた関係性や感情の動きを踏まえつつ、ひとりの人間を描いているシーンが多くて。すごく素敵な人間像ですし、私自身も「この終わり方でよかったな」「いい絆だな」と感動しました。特撮や子供向けという枠を超えて、観ている側も心を動かされるものになっていると思います。
工藤:チームとしての集大成ですし、人間とウルトラマン、怪獣との向き合い方も含めて、グランドフィナーレな盛り上がりになってきます。ソラトとコウセイの関係がどうなるのか、視聴者の皆さんも気になるところですよね。温かい人間の絆や様々な感情が込められていて、色々な捉え方ができるラストになっているので、ぜひ注目していただきたいです。
吉田:全ての答え合わせができると思います。今までのシリーズにも繋がってくるテーマが描かれるラストなので、SNSの反応も気になりますね。予想的中した人はどんな反応するのかなって。ぜひ楽しみにしていただきたいですし、本当に全てのシリーズに繋がるような要素が盛り込まれている内容になっています!
近藤:この作品は「人間とは、怪獣とは、ウルトラマンとは」という問いかけが多くて。ここからは、その答えが描かれていきます。
今までのシリーズでは当たり前だったからこそ、当たり前に描かなかったことを描いている。「ウルトラマンの“根源”についての作品だったんだ」と思っていただけるんじゃないかなと。ぜひ最後まで見届けていただけたら嬉しいです。
[インタビュー/田畑勇樹 撮影・編集/小川いなり]
『ウルトラマンオメガ』作品情報
あらすじ
それまでの記憶を失った宇宙人「オメガ」は、地球人の姿で現れ、「ソラト」と名付けられます。「ソラト」は初めて触れ合う生命体である「地球人」を理解しようと、興味津々に人々を見つめます。
ときに出現する巨大生物、ソラトの失われた記憶から蘇る「怪獣」という言葉。次々と出現する巨大生物「怪獣」を目の前にして、無意識に使命感を掻き立てられるソラトは「ウルトラマンオメガ」に変身し、シャープでパワフルな戦いを繰り広げます。
一方で地球人も、初めて遭遇する巨大生物と赤きスラッガーで戦う巨人が何者なのかを理解しようと、あらゆる視点からその姿を見つめます。やがて結ばれる「宇宙人と地球人」のバディ…ソラトと平凡な青年。見つめ合い響き合うバディの心を通して、「ウルトラマンがなぜ地球を守るのか?」の問いに迫る意欲作です。
今、目覚めの刻(とき)。最新TVシリーズ『ウルトラマンオメガ』にご期待ください。
キャスト
(C)円谷プロ (C)ウルトラマンオメガ製作委員会・テレビ東京








































