
世界名作劇場50周年公演「ミュージカル『ロミオの青い空』~絆~」ゲネプロレポート|たくさんの”絆”と共に成長していくロミオの姿を、美しいミュージカルで彩る
1995年に世界名作劇場で放送されたTVアニメ『ロミオの青い空』。その放送30周年、そして日本アニメーション創立50周年&世界名作劇場放送50周年という記念すべき年に、ミュージカル『ロミオの青い空』が公演中です。
ミュージカル『ロミオの青い空』は、TVアニメをベースに2022年にミュージカル化。その人気ぶりから再演を熱望する声が続出し、前編・後編の二部作にパワーアップして、2025年に公演が始まりました。
前編は5月2日~5月11日の期間に公演が行われ、いよいよ後編「ミュージカル『ロミオの青い空』~絆~」が12月19日より天王洲 銀河劇場で公演スタート。アニメイトタイムズでは、その初演前、ゲネプロの様子を写真と共にお伝えしていきます。
※本レポートには一部演出や物語のネタバレが含まれます。ご注意ください。
家族、仲間、友。たくさんの絆を育んでいくロミオたち
前編で主人公のロミオは、親友のアルフレドと共に煙突掃除夫の少年たちと「黒い兄弟」というチームを結成。数々の苦境を乗り越えながら、ついにはミラノの不良グループ「狼団」と決闘を果たし、一時的な平穏を得ることに成功しました。
後編はその続きからスタートし、ロミオは「黒い兄弟」のメンバーたちと過酷な労働環境の中にありながら、明るく楽しい日々を過ごしています。
そんな中、ロミオの雇い主である親方の娘・アンジェレッタの出生の秘密と、彼女が病のため命を諦めてしまっていることを知ってしまったロミオ。アンジェレッタのささやかな願いである祖母・イザベラ伯爵夫人に一目会わせるため、「黒い兄弟」たちの協力を仰いで伯爵夫人の屋敷へと忍び込むのでした。
本作は”絆”と名前がつく通り、登場キャラクターたちの様々な絆を見ることができますが、序盤では特に”家族の絆”にスポットが当てられていました。アンジェレッタとイザベラ伯爵夫人はもちろん、ロミオとその両親、そしてこの後登場するアルフレドとビアンカの兄弟といった、家族愛、その絆の強さを見られるシーンが多く、当日の観覧席にはハンカチを濡らす人の姿も。
アンジェレッタのエピソードが終わると、続いてロミオの親友であり、本作のもう一人の主役であるアルフレドにスポットが当てられます。彼は両親を亡くし、妹のビアンカを迎えに行くため煙突掃除夫として働いているのですが、その過去はロミオ視点ではあまり明らかになっていませんでした。
しかしある日、ロミオがミラノの町でビアンカに遭遇したことで事態は一変。彼女とアルフレドを再会させるため、ロミオや「黒い兄弟」たちは大立ち回りを行います。結果、無事再会することができたアルフレドとビアンカ。しかし、実はアルフレドは劣悪な労働環境から病に侵されており、血を吐いて倒れてしまうという衝撃のシーンで前半パートが終了します。
後半パートでは、アルフレドの両親の仇である叔父夫妻への復讐、それを助ける「黒い兄弟」たちの友情。そしてかつて敵であった「狼団」との同盟など、たくさんの出来事が綴られていきます。
その中で垣間見える「黒い兄弟」たちとの”仲間たちとの絆”、先生や親方と慕う”大人たちとの絆”、そしてロミオとアルフレドの”友との絆”。たくさんの絆に支えられながら、ロミオの成長が、美しいミュージカルで描かれていきます。
なお、本公演は、カーテンコール後に「動画撮影OK」な時間が設けられています。全キャストと共に作中で何度も印象的なシーンに登場した楽曲「英雄のマーチ」を歌いながら、まさに大団円といった雰囲気を感じられるので、ぜひ思い出を残していってください。
「ミュージカル『ロミオの青い空』~絆~」は、12月28日まで天王洲 銀河劇場で公演中。ぜひロミオたちの物語を、最後まで見届けてください。
[取材・文:二城利月]



























