
TVアニメ『SI-VIS: The Sound of Heroes』佐倉綾音さん×鬼頭明里さん×石見舞菜香さん 1クール目振り返りインタビュー|歌が力になる世界で、3人が見たキャラクターの変化とは
セイレーン、μ、凪の前半の名シーンは?
──ここからは皆さんが演じたキャラクターの名シーンを挙げていただき、それについて話していければと思います。
鬼頭:私は、学園祭のμです(第8話、第9話)。自分でついた嘘ではないけど、やっぱり表の自分を演じてきた分、周りの子たちにすごく気を遣われていて、殻を破ろうとしているのに、今までの自分が邪魔をして、「μちゃんはやらなくていいよ!」みたいに言われて、カラ回っているのが、ちょっとかわいいなと思いました(笑)。
結局殻を破って、みんなに素の自分を見せたら、それもいいね!と言ってもらえたというのが、すごく微笑ましかったですね。だからクラスメイトのみんなは本当に、良い子たちなんです。
──猫かぶり過ぎて、クラスメイトが過保護になっていたのが面白かったですね(笑)。
石見:でも、隠していた部分を出したときに、ちゃんと周りのみんなが受け入れて協力してくれるというのは、収録で見ていても素敵だなぁと思っていました。
──佐倉さんは、μについてはどう思いましたか?
佐倉:第1話で明里がさっそくアドリブを入れていて……。オリジナルアニメで、キャラと出会って間もないのにアドリブを入れ始めるなんて、キャラ掴むの早すぎない!?と思い、感動したんです。対して私は全然セイレーンのことをわかっていなかったので、そのスピード感の対比が印象に残っています。
鬼頭:はははは(笑)。セイレーンは私もその時はわかんなかったなぁ。
佐倉:「バリア!」というセリフは台本になかったのに、あれ?と思ったら、そのまま採用されていて、すごすぎる!と思いました。
鬼頭:μが一番素直な子だったからわかりやすくて、掴みやすかったのかもしれない。この子は、ちょいちょいふざけたことを言う子な気がしたので、アドリブを入れてみたら何も言われなかったんです。「この現場は良い現場だ〜」って思いました(笑)。
──凪はいかがですか?
石見:第1話で、キョウヤのダンスをしゃがんで見ていて、目で追うのがかわいくて……。ぴょんぴょんってしゃがみ飛びして角度を変えるのとかも、すごくかわいい!と思って、射抜かれたシーンでした。
鬼頭:確かに。拍手も、ペチ・ペチ・ペチみたいな感じだったもんね(笑)。
──第1話は結構動くから、キャストの息が入っているのかな?と思って注意深く聞いたのですが、本当に何も入っていなかったですね。
鬼頭:私たちも誰がやるんだろうね?と思ってたんですよ。
佐倉:え? 私は知ってたよ。
鬼頭:嘘! 私、石見ちゃんと同じ事務所なのに!(笑)。
佐倉:でも、キョウヤ(=古屋亜南)も知らないって言ってたから、知らない人もいたと思う。
──現場に途中から入ることに関しては、どうでしたか?
石見:現場の空気感が出来上がっていたので、入っていったときに普通に始まるのかと思ったら、みんな「凪がしゃべったー!」と、まず喜んでくれて。凪がしゃべるのってそんなにすごいことなんだ!みたいに思ったことは覚えています。すごく温かかったです。
佐倉:だって、それまで画面にはめっちゃいるのにしゃべらない!という感じだったから。
鬼頭:結構な間しゃべらなかったので、もうしゃべらないものだと思って見ていたんです。そうしたら急に石見ちゃんが来てしゃべりだしたから、「えー!」みたいな感じになったんですよ(笑)。しかも話数を追うごとにしゃべれるようになっていくから、毎回感動でした。
佐倉:台本に「…」が多くて、ぶつ切りの単語って難しそうだな……と思っていたんです。言葉を覚えたてのときのことって誰も覚えていないじゃないですか。だからその感情に立ち返るのってとても難しい。今、しゃべりを習得しているんだろうなという子供の様子を見たことはあっても、当事者としての感覚は覚えていないから、演じるのが大変だろうと思っていたのですが、しゃべり始めた凪はとにかくかわいくて、なんかもう全部OK!みたいな(笑)。かわいいは正義だなと。何なら拙いままでいてくれたらいいのにと思っていたら、どんどん習得してしゃべれるようになるから、「待ってー!」と思いました(笑)。しかも性格的にもちゃんと強い女の子で、守られる感じじゃないんだ!と。
──途中で、キョウヤを守ると言っていましたからね。
佐倉:そこが良いですよね。あと、凪が合宿のときカメラを持たされていたのもとても良かったです(笑)。絶対にわかってないのに……と思って。子供にカメラを渡したときみたいな感じでした。
──続いて、セイレーンはどうですか?
佐倉:要所要所でキョウヤの人生を変える言葉を発しているのは、ずっとセイレーンなんですよね。そのひとつひとつのセイレーンの名言的なものがわかりやすくて、ここはきっと後々にかかってくるんだろうなと思ったんです。だから逆に、そういう言葉をセイレーンの緩い喋りで印象付けるというのが難しかったなと。
──セイレーンって、さり気なく言いますもんね。
佐倉:さり気なく言うけど印象的にはしたい……という。でも印象的なシーンだと、セイレーンとマネージャーの神里泪(CV.河瀬茉希)のコンビが好きなので、2人がやり取りしているところはニコニコして見てしまいます。
──泪さんはすごく良いキャラクターでしたね。
佐倉:泪さんは人間味があるので、人間味の薄いセイレーンとのやり取りが面白くて、泪と話しているときのセイレーンは泪さんに引っ張られてちょっと人間味を感じるんです。
──あとセイレーンは、歌がめちゃめちゃカッコいいですよね。
佐倉:ボーカルを担当してくださっているIZUMIさんの声が、強いだけではなく、ちょっと甘さもある。これは私の個人的な感想なのですが、少し平成の香りがあって、遺伝子に訴えかけてくる感じがあるんです。こういう歌、ずっと聴いていたいよね、みたいな感覚の空気をまとっているんですよね。
鬼頭:ストリート上がりっぽさもあって、良いなと思いました。
佐倉:そうだね! あとは、セイレーンのキャラデザも結構好きなんですよ。ライブシーンでセイレーンが躍動しているのを見ると、自分が演じているけれど、自分じゃないキャラを見ているような感覚になって、シンプルにファンになってしまいそうな感覚がありました。
──ライブシーンとなると声は違う人だから、客観視できるのかもしれない。
佐倉:これは凪もそうなのですが、声の成分が少し似ていたりするのがまた嬉しくて。キャストが分かれていることがノイズにならないバランス感が全メンバーにあってすごかったです。
鬼頭:本当にキャスティング力がすごい!と思いました。
佐倉:そうだよね。そしてやっぱり第12話は激アツ展開でしたね。2人の歌姫ってちゃんと激アツじゃない!?と思って。バトンタッチのような展開が良くて、これを待ってました!みたいな感覚があったな。
鬼頭:しかも、これまでずっと飄々としていて、危ないことにもなってなかったセイレーンが、ここで急に倒れる!?みたいな感じで、びっくりしたなぁ。
石見:セイレーンさん、死んじゃうんじゃないか?と思うくらいのCパート・ラストでしたからね。
佐倉:確かに、それまでの振る舞いを見ていると死にそうだもんね。しかもこの作品はYOSUKEという前科があるから(笑)。
鬼頭:実際、ちょっとYOSUKEは頭によぎった(笑)。
佐倉:セイレーンがいなくても大丈夫、と思うくらい、凪の神々しさがすごかったです。
──歌をバトンタッチするところでの凪の歌は、本当にすごかったです。そこからまたセイレーンが凪を支える展開も激アツな、第12話でした。

























































