
2月28日のワンマンへと続く夜──声優・秋奈を迎えてアニメイト秋葉原店で開催された“今夜、あの街から”1st ALBUM『NOT ENOUGH』リリース記念ミニライブレポート&インタビューをお届け!
2026年1月25日(日)、アニメイト秋葉原にて、“今夜、あの街から”の1st ALBUM『NOT
ENOUGH』リリース記念 ミニライブ&特典会が開催された。
“今夜、あの街から”、通称・ヨルマチは、ボカロPのNoraを中心に結成されたネット発の音楽ユニット。作品ごとにテーマに合った女性ボーカルを迎え、“ノラ”と“レイラ”というキャラクターとしてデュエット形式で歌唱するスタイルを特徴としており、物語、音楽の両軸から独自のスタイルを築いてきた。
2021年のユニット立ち上げから現在に至るまでの楽曲群を収録した『NOT ENOUGH』には、TVアニメ『名探偵コナン』エンディングテーマ「クウフク(starring VALSHE)」をはじめ、声優・秋奈さんを迎えたアルバム同名の新曲「Not Enough」、Nora名義によるソロ楽曲も含む全25曲が収録されている。
この日の会場にはその音楽を“生”で受け取りたいファンが集結。さらに新曲にフィーチャリング参加した声優・秋奈さんがゲストとして登場し、ライブ、トーク、特典会を通して、『NOT ENOUGH』の世界をぎゅっと味わえる一日となった。本稿では【15:30回】のステージをレポート&ライブ直後のふたりのインタビューをお届けする。
本文中では、「Noraさん」表記だと文脈上やや違和感があったため、本レポート内ではアーティスト名として「Nora」表記(呼び捨て)に統一しています。
「溢れる」「アイ独リ論」で示したNoraの表現力
アットホームなあたたかな拍手に迎えられ、“今夜、あの街から”のミニライブはスタートした。15:30回のイベントの幕開けを飾ったのは「溢れる」。Noraがくろくもに提供した楽曲「Afureru」のセルフカバーバージョンである。音源で聴く以上に色気をまとった歌声が印象的で、「一緒にクラップしましょう!」と呼びかけながら空間を支配。〈視線は独り占めして〉というフレーズそのままに、見る者の視線も感情も引き寄せてみせる。「今日は最高の時間を作っていきたいと思っています! 楽しんでいきましょう!」と、その勢いのままはじまったクラップで幕を開けた「アイ独リ論」は、 “今夜、あの街から”にとって2作目にあたる楽曲。孤独をテーマに据えつつも、前に進むための意思を表明した一曲だ。早口でまくしたてるようなパートも、言葉を一つひとつ立たせながらスラスラと歌い上げ、その表現力の高さを印象づけた。
中盤には「クウフク」を。本楽曲はTVアニメ『名探偵コナン』のエンディングテーマであり、アルバムには「クウフク(starring VALSHE)」として収録されている。作中でレイラ役を務めるVALSHEが歌唱する力強いパートを、ライブではNora自身が担当。「いいですね、まだまだいけるんじゃないですか!」とクラップを促しながら、フロアを巻き込んでいく様子は、楽曲の持つ“満たされなさ”を、熱量へと変換していくよう。まるで真夜中のダンスホールのような余韻を残しつつ「秋葉原の街に、今夜集まってくださってありがとうございます」と感謝を伝えたNora。「今日は1stアルバム『NOT ENOUGH』のリリース記念イベントということで、スペシャルゲストの方に来ていただいています」と前置きし、「会いたいですか?」と客席に問いかける。即座に歓声が返ると、「そりゃそうだよね」と笑顔を見せつつ、満を持して秋奈さんを呼び込んだ。
客席から「かわいい!」という声が飛び交う中、「まさかここに来てくれているとは」とNoraが率直な喜びを語ると、秋奈さんからも「歌、素晴らしかったです。聴き入ってしまいました」と感想が伝えられる。Noraは照れつつも「めちゃくちゃうれしいです。調子に乗って聞いちゃお。(観客に)良かったですか?」と確認。再び大きな歓声が上がり、会場の温度が一段階上がった。
トークパートではアニメの話題も
実はリリースイベント“初心者”であるというふたりのトークは腰を掛けての穏やかな雰囲気で進行。Noraは秋奈さんについて、「『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク』の小豆沢こはね役で知って、ユニットを始めた当初からずっとコラボレーションしたいと思っていた憧れの存在」「でっけぇ声優さん」と紹介し、「横にいるのがすごい」と興奮気味に語る。
今回のフィーチャリング参加についても、「一緒に歌っていただけませんかとオファーしたら、快く引き受けてくださって。本当にありがとうございます」と感謝を述べた。また、「Not Enough (starring 秋奈)」は難易度の高い楽曲であることにも触れ、「息継ぎも少なくて、ふたりが合わさらないと完成しない曲」と説明。レコーディングやリハーサルでは何度もテイクを重ね、「支え合いながら作った」という裏話も披露された。
会場がアニメイト秋葉原店であることから、話題はアニメへ。秋奈さんは最近映画『ズートピア2』を観たことを明かし、「自分が出演している作品以外で映画を観たのは、2年半ぶりくらい」と告白。作品のクオリティや、バディものとしての魅力を熱っぽく語り、「まだ観ていない人にはぜひ観てほしい」と勧めた。
Noraも「『ズートピア』最高ですよね!」と同意しつつ『名探偵コナン』といっしょに育ってきたこと、『僕のヒーローアカデミア』や『ブルーロック』といった作品が好きだと明かす。今度は逆に「みんなはどんなアニメを観ているの?」と客席に問いかけ、会場との距離をさらに縮めていった。十分にトークを重ねたところで、「今日はリリースイベントなので、そろそろ歌いましょうか」とNoraが切り出す。「2部だから、思いっきり声を出してほしい」と軽快に煽りつつ、「立てなくなるくらいまで盛り上がってもらえたら」、いよいよ「Not Enough (starring 秋奈)」へ。
コラボレーション曲を中心に広がる世界
「Not Enough」は「クウフク」で描かれた“満たされているはずなのに満たされない感覚”から、さらに一歩踏み込んだラブソング。レイラ役・秋奈さんの声が重なって、重低音のビートは切なさと高揚を内包した、しなやかなグルーヴを描いていった。〈ただ、君が欲しいだけ〉という、その濃密な余韻のあとに用意されたラストナンバーは、まるでデザートのように心を爽やかに満たしていく「LOVE」(テレビ朝日系全国放送「musicるTV」エンディングテーマ(2025年5月度))。Noraのソウルフルで軽快な声が響く。
そして、Dメロの前には一度バックステージに戻った秋奈さんがステージに駆けつけ、Nora、観客とともに歌い上げる形に。満たされない感情や孤独に寄り添いながらも、“まだ先へ行けるんだ”という前向きな気持ちを渡してくれるステージであった。ミニライブ後はサイン会へ。リリースイベントならではの近さで、ファン一人ひとりと向き合う姿が印象的だった。なお、秋奈さんは2月28日(土)池袋harevutaiで開催される今夜、あの街からワンマンライブ”NOT ENOUGH?”の夜の部【NIGHT】にも出演する。
本イベントの直後、今日のイベントの感想をふたりにうかがった。
















































