映画
『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』の制作裏舞台インタビュー

アドリブOKの異例な収録!? 宮本茂×クリス・メレダンドリが語る『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』の制作裏舞台

2023年に全世界興行収入13億ドル以上の大ヒットを記録し、世界中を席巻した前作に続く待望の第2弾『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』が、いよいよ4月24日(金)に全国ロードショーを迎えます。先行公開されているアメリカではすでに圧倒的な興行成績を叩き出しており、日本での公開にも大きな期待が寄せられています。

本作の公開を記念し、マリオの生みの親であり任天堂の代表取締役フェローを務める宮本茂氏と、イルミネーション創業者兼CEOのクリス・メレダンドリ氏という両プロデューサーへの合同インタビューを実施しました。

お二人が語る新たな舞台「宇宙」での壮大な世界観構築や、豪華ハリウッドキャスト陣からの熱狂的な“逆オファー”秘話、アドリブ満載で制作された日本語版への強いこだわり、そして大人も子供も夢中になれる作品作りの根底にあるものとは。本作の魅力を深掘りする、貴重な制作秘話をたっぷりとお届けします。
 

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ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー
マリオとルイージは、キノコ王国でピーチ姫を助けながら、捕らわれたクッパのお世話をしたり、みんなの困りごとを解決する双子の配管工。ある日、新たな相棒ヨッシーに出会う。ピーチ姫の誕生日パーティーをきっかけに、クッパJr.の邪悪な野望を阻止するため、ロゼッタを守る宇宙への冒険の旅に出る。作品名ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー放送形態劇場版アニメシリーズザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービースケジュール2026年4月24日(金)キャストマリオ:宮野真守ピーチ姫:志田有彩ルイージ:畠中祐クッパ:三宅健太キノピオ:関智一ロゼッタ:坂本真綾クッパJr.:山下大輝フォックス・マクラウド:竹内栄治スタッフ脚本:マシュー・フォーゲル監督:アーロン・ホーヴァス マイケル・ジェレニック製作:クリス・メレダンドリ(イルミネーション) 宮本茂(任天堂)音楽:ブライアン・タイラー公開開始年&季節2026アニメ映画(C)NintendoandUniversalStudios.AllRightsReserved.『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』公式サイト『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』公式X(Twitter) 「ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー」のグッズを探す

 

誕生から40年、マリオたちが「命」を宿した!? 世界観構築の裏側

──前作の大ヒットを経て、2作目となる本作では、マリオのキャラクターたちにどのような進化や広がりを持たせたのでしょうか?

宮本:あの、個々のキャラクターの動きで言うと、これまではゲーム内のドット画だったり、プレイヤー自身が操作するキャラクターとして、割と狭い範囲で決まった動きを繰り返しているキャラクターばかりだったんですけれども、それが映画になることで、スクリーンのなかで本当に自由に動き回るようになっているんですね。

そういう意味では、それぞれのキャラクターが、昔マリオが2Dから3Dになって人形のような立体感を得た時と同じように、今回は映画になって本当に「人(ひとつの命)」になったような、それぐらいの進化をしたなと。どのキャラクターにおいてもそう言えると思います。

もう1個は、今回改めてイルミネーションのクリエイターたちが、僕ら以上にマリオのことをよく知っているなと驚かされました。監督たちも含めてみんなマリオ愛に恵まれていて、「こんなにマリオシリーズには、キャラクターがいたのかな」っていうぐらいたくさんスクリーンに出てきているんですね。

それらのキャラクターが全部、最初からそこにいたかのように映画の世界へ自然にさっと集まっているというのは、生みの親である僕らにとってもすごく新鮮で。マリオワールドがこんなにも広がっていたんだということを、誕生から40年経って改めて思い知らされた、という感じがしますね。

──イルミネーション側から本作のキャラクター提案が出てきたとのことですが、今回の壮大な世界観は、どのようなプロセスで構築されていったのでしょうか?

宮本:そうですね。この質問はクリスさんに答えてもらった方がいいかもしれないんですけど、本当に最初はイメージボードを作るところから始めて。ゲーム制作では「ゲームの画面に映る範囲」しか作っていないので、それを映画の世界として広げた時に、画面外を含めてどういう背景を作るのかが重要でした。

クリスさんは「トーン」とおっしゃるんですけど、その絵のトーン(色調や雰囲気)も含めて、各キャラクターの性格と合わせた世界観をどうやって作っていくかというのを、イルミネーションさんから提案をいただいたり、さらに描き込んでくれたりして、本当に密にやり取りしながら作ってきました。

クリス:任天堂さんとはもうずっと、共同で一緒に制作をするというプロセスが続いていく形でいつも進めています。ですので、最初はアイデアを出して「どういったアイデアがいいかな」というところから始まって、その後にストーリー構築に移っていきます。

なので、本当に最後の最後までずっと綿密にやり取りを進めていって、たびたびフィードバックを交わしたり、お互いのアイデアをシェアしながら進めていきました。これらの打ち合わせはZoomのようなオンラインだけで行うのではなくて、しっかりと直接お会いしながら進めています。

もちろん音楽制作においても、宮本さんだけではなく(マリオシリーズの音楽を手掛ける)近藤浩治さんにもしっかりと監修していただいて、彼らから本作の作曲家(ブライアン・タイラー氏)へも直接フィードバックをいただいていました。ですので、初めの段階から一番最後の部分まで、しっかりと綿密にやり取りをしながら進めています。

 

原作の縛りは一切ナシ!? “アドリブOK”で生み出された、世界で唯一の「日本語版」

──本作でも、日本の声優ファンから熱い視線が注がれている「日本語版(吹替版)」ですが、日本語のオリジナル脚本で制作されているとのこと。アフレコや台本作りでのこだわりをぜひ教えてください。

宮本:まだ日本の公開前なので、昨日の(ジャパンプレミアでの)取材などでは興行収入などの結果が出ていない状態でお話ししたんですけど、先行公開されているアメリカではすでに凄い興行収入の数字が出ているので、日本市場がその勢いについていけなかったらどうしようかというプレッシャーがあります、ということを昨日は言いました。

前作の1作目の時から特にそうだったんですけど、せっかく任天堂とイルミネーションで、日本とアメリカ共同で作るなら、アメリカで作った英語の脚本をただ日本語に「ローカライズ(翻訳)」するっていう通常の流れじゃなくて、最初から日本語でちゃんと脚本を書きたいと考えました。僕らも映画の仕上がりを予想・確認するのは、英語から翻訳された不自然なテキストではなくて、日本語の脚本としてちゃんと作り込んだテキストの方がいいということで、1作目は日本語の脚本作りから入ったんです。

今回はさすがにその制作パターンが分かってきたので、まずは一緒に英語の脚本で進めて、途中から最後まで出来上がったものを、日本語でもう一回オリジナルとして仕上げ直すっていう手法をとりました。なので、世界中のいろんな国の言語版は英語からのローカライズなんですけど、日本語だけは独立した「日本語版」として作られています、ということを皆さんにお話ししています。

脚本については、劇団「ヨーロッパ企画」の上田誠さんとも昔から割と交流があって今回も一緒にやっているんですけど、彼らは劇団の方々なので、自然な会話を舞台上で実際に演じながら脚本を仕上げていくんですね。僕らも、映画のマリオたちにはそういう劇団のような自然な会話をしてほしいと思っているんですけど、やっぱり単なるローカライズだと会話のテンポが違ってきてしまう。

英語と日本語で文法が違うせいかもしれないんですけど、ギャグのニュアンスが違ったり、やり取りの順序が違ったりすることがあって。そういった言語間の違いでしっくりこないところを、できるだけ日本語として自然な会話に仕上げていきました。

声をあてる声優の役者さんたちにとっても、やっぱり「原作(原語)を変えたらダメ」っていう結構厳しい縛りがあるんですよ、通常のボイスアクターの仕事としては。

でも僕らは「今回はその縛りなしですから。映像の絵を元に、日本語として面白い会話を作ってくれたらいいので、アドリブも大いに結構です」と伝えて収録しているんです。声優さんたちも「そんなに自然な日本語に変えて演じてしまってもいいんですか?」と驚かれていましたが、「どんどんやっていいですよ」という感じで、アドリブOKで収録して仕上げるということをやってきたので、日本語版には特に強いこだわりがありますね。

 

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