
「この波に乗り遅れないように、振り落とされないように楽しんでいただけたら嬉しいです」──TVアニメ「霧尾ファンクラブ」田代星羅役・和泉風花さん【連載インタビュー第8回】
2026年4月2日より放送中のTVアニメ「霧尾ファンクラブ」。ひとりの男子生徒をめぐって揺れ動く友情や恋心(?)。騒がしくも愛おしく描かれる“青春群像劇”が話題を呼んでいます。
アニメイトタイムズでは、本作の放送をさらに楽しむための連載インタビューを実施! 第8回となる本稿では、田代星羅役・和泉風花さんが登場です。
「霧尾を推す藍美と波」を推す星羅。どこか親近感すら覚えるキャラクター性と共感を呼ぶ“オタク的な反応”に込められるリアリティは、和泉さんの経験から生まれたものだった!?
温かく、愛があふれる和泉さんの言葉とともに、クライマックスに突入していく「霧尾ファンクラブ」の物語を振り返ります。
「人目を気にせず叫べたのでとっても気持ち良かったです(笑)」
──早速になりますが、星羅のキャラクター性がとても良いなと思っていました。
田代星羅役・和泉風花さん(以下、和泉):そうですよね(笑)。原作を読ませていただいた時から星羅のインパクトを感じていました。印象的なセリフも多いので、視聴者の方の中でも注目している人が多いだろうなと思ったんです。なので、なるべくオタク的な言い方、表現をする上で解釈違いが起きないように……「オタクはこんな言い方をしない!」と思われないように、自分の中のオタクを全力で引っ張り出して演じています。
私自身もオタク気質なんです。オタクにしかわからない音の出し方やボルテージの上がり方があると思うので、そのあたりを日和らないように全力でやらせていただきました。
──稗田さんと若山さんがパーソナリティを務める「放課後ラジオクラブ」でも話題になっていましたが、第5話の「オテェーーーーーッ!」という魂の叫びが印象的でした。
和泉:何を言っているかわからないですけどね(笑)。
──(笑)。和泉さんが感じる「霧尾ファンクラブ」の魅力を教えてください。
和泉:ずっと続くシュールギャグの面白さはもちろん、ずっと日常的なギャグの時間が続いていくのかなとちょうど思い始めたころに「あれ?」と気づかされるといいますか。藍美先輩に何か目的がありそうだな、波先輩は藍美先輩と思惑が違いそうだなと思いつつ、真相に気づき始めるタイミングが絶妙でした。
物語に込められた色々なものに気づいてからは、これまで読んできたセリフが「そういう意味だったんだ」と、伏線になっていることがわかってくる。良い意味で、一見「いつもくだらないことをしているギャグ漫画」なのですが、それがまさか伏線系の作品だったなんて思わないから、強く心を掴まれました。
アニメも現在11話まで放送されて、これから一体どうなっていくんだろうという思いや真面目な話もある中で、やっぱり根本にはうんこがいたり(笑)。すごい絶妙なバランスで成り立っている作品だと思います。
──オープニングにも複数回出てきますからね(笑)。
和泉:曲中で言っていいんだ!って思ってました(笑)。
SNSのハッシュタグを追って作品の感想を見ていると、最初から伏線に気づいている方もいたり、シリアスなシーンになると戸惑って胸を痛めている方がいたり。「早くくだらない日々に戻ってくれ」という方もいて、毎週話題になってすごいなと思います。
──そんな「霧尾ファンクラブ」のご出演が決まった時はいかがでしたか?
和泉:テープオーディションの際には、星羅と藍美、波を受けさせていただいたんです。その後の審査では藍美と波のオーディションに選んでいただいた形だったので「星羅はダメだったか……」と。個人的には星羅がハマっていたかなと思っていたので意外でした。
でもその後「星羅役で決まりました」と言われて! 自分のオタクパワー、オタク力が認められたような気がしてとても嬉しかったです。
私自身もこれまで、本気でオタクをやってきました。でもこの業界には本気でオタクをやってきた先輩方がたくさんいらっしゃるじゃないですか。本気のオタクたちが、それぞれ本気のオタクを出してくる中で、私のオタク力はそれに負けていなかった。全力でやって良かったなと思いました。
──作品のファンも和泉さんのファンも嬉しくなるようなキャスティングかなと思いました。
和泉:感想を見ていると「和泉さん演技して」って言われていたり(笑)。ちゃんと演技してますからね! それくらい普段からオタクなので、出演が決まったときも本当に嬉しかったです。
──星羅はある種、和泉さんのリアルな感情をお芝居の根本に落とし込んで、心から叫ぶことができる役かと思います。素人からの感想で恐縮ですが「楽しそう」と思っていました。
和泉:私もオンエアを見ていて「楽しそうだな」と思いました(笑)。もちろん、実際にお芝居をしているときもめちゃくちゃ楽しいです。
星羅って、藍美先輩、波先輩と合流して一緒に動き出すのは第11話からなんです。それまでは店長(CV:小西克幸)としか会話をしていなくて、あとはずっとモノローグでひたすら喋り続けているんですよね。掛け合いが少ない、という意味では、誰にも迷惑がかからないから思い切ってハジケることができていたと思います。
星羅が喋りだす第5話の「ハピサカ(ハッピーサッカーライブ)」で、俊くんの入浴シーンが来たときなどは、自分がソシャゲを楽しんでいた瞬間、推しの最高なイベントイラストが来たときの気持ちを思い出して心から声を出しました。しかもアフレコブースという防音の部屋の中で、人目を気にせず叫べたのでとっても気持ち良かったです(笑)。
──確かに日常生活だと、きっちりとした防音設備の中でのゲームは中々できないですものね。
和泉:防音が効いていない中での叫びは、あまり許される行為ではないですから(笑)。
──(笑)。また、ここまで店長との掛け合いが主であったことも意外でした。藍美や波と同じ場所にいることが多かったように見えて、実は会話がなかったなと。
和泉:そうなんですよね。あとは姿を隠しながら周囲の人に声をかけて誘導するくらいのことしかしていなくて。
小西さんは本当に、私が何をしても受け止めてくださる度量と演技力の素晴らしい方でした。身を任せてというか、何をしても大丈夫だろうという気持ちで掛け合いをさせていただきました。
──満田充役の広瀬裕也さんにお話をお伺いした際に、小西さんの初登場回のディレクションで「ちょっとかっこよすぎる」というディレクションがあったとお伺いしました。
和泉:一般的な店長像からは想像ができないくらい声がセクシーで(笑)。そこからちょっと間抜けな感じにしてくださっていて、それもまたすごく素敵でした。



































