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アニメ「霧尾ファンクラブ」稗田寧々×若山詩音【連載インタビュー最終回】

誰かに向けた「好き」の気持ちに寄り添う「青春」と「宝物」──アニメ「霧尾ファンクラブ」三好藍美役・稗田寧々さん×染谷波役・若山詩音さん【連載インタビュー最終回】

「心に残るひとつになっていたら」

──お二人にお集まりいただいた機会ですので、若山さんが想う藍美と稗田さんへの愛をお聞かせいただけたらと思います。

若山:第9話で描かれた幼少期からも見えてきますが、ギャグの人だった藍美ちゃんの人間らしい一面が……。

稗田:そんな化物みたいな!(笑)

若山:あはは! いやいや例えば「気まずい」みたいな気持ちがあることがわかって、等身大の少女らしさを感じたというか。藍美ちゃんは振れ幅が大きいけれど、それを全部つなぎとめて演じていかなきゃいけない……それってとっても難しいことだと思うんです。

私も藍美ちゃんのオーディションを受けていたのですが、振れ幅が決まっちゃったり逆に狭まってきちゃったり、行く方向が定まっちゃったりしたんです。色々な方向に基準を飛ばしながら軸はずっと藍美ちゃんにあって、藍美ちゃんらしい特殊なところと女子高生らしさの共存を全部表現するのは、途方もないことだと思います。毎話、毎シーン、毎セリフ違うニュアンスが出てきて「幸せ!」って思っていました(笑)。

稗田:試されてる感じはやっぱりあったからね(笑)。

若山:また亀山(俊樹 音響監督)さんも、より良いものを求める方だもんね。亀山さんの「こうやってやってみて」は緊張したなぁ。

稗田:亀山さんが今やったニュアンスを出さなきゃじゃん!ってね(笑)。

若山:藍美ちゃんの全部を表現したアフレコを見て、でもきっともっと引き出しがあるんだろうなと思っています。もう藍美ちゃんでしかないというか、寧々ちゃんという人間の中に「藍美ちゃん」がいるような……多面的な人間がひとつ出来上がっている感じがありました。アフレコ中も大好きでしたし、放送を見ても大好きだなと思います。

稗田:落ち込んだときは今もらった言葉を思い出すね。あとで音源をください(笑)。

──(笑)。それでは稗田さんからも、波と若山さんへの愛をぶつけてください!

稗田:波は、藍美のような振れ幅よりも細かい感情の動きが大事なキャラクターだなと思っていました。特にアニメで声がつくとなると、本当にちょっとした声の高さやニュアンスでセリフの受け取り方が変わってしまう。特に「霧尾」は、藍美と霧尾くんにかける言葉の温度感で色々な解釈が大きく変わってくる作品ですから。

波の深い想いは序盤ではわからないけれど、物語が進むにつれてだんだんわかってくるし、すべてを見たあとに見返してみると「あれ?」って思えるセリフの節々があります。その塩梅は出しすぎてもダメだし、出さなすぎてもわからない。緻密で絶妙な、針に糸を通すような細かい描写を詩音ちゃんは声だけで表していて。技術はもちろん、感情のコントロールが上手ですし、その気持ちを声に乗せるのも素晴らしいなと思っています。

私は藍美と波の二人でふざけているときの、波のさらっとしたボケやツッコミが大好きなのですが、それはそれで難しいだろうなと思うんですよね。大声を張ったツッコミもできて、本人のペースを崩さないようなマイペースなテンションを保ち続けられる詩音ちゃんはカッコいいんです。

波が抱える感情の複雑さに、より感情移入させてくれるお芝居を詩音ちゃんがしてくれて……ホロリホロリって感じです。

若山:(少しずつ後退しながら)ありがたいお言葉……。

稗田:(笑)。詩音ちゃんは、性格的にはどちらかというと藍美の方が近くて、波への感情は憧れに近いって言っていたんです。自分と違うところから要素を引き出すのも難しいことだと思うので、それができるのもすごいなと思います。

若山:ありがたいお言葉!

稗田:そしてとにかく12話。12話が素晴らしいんです!

若山:頑張りました……! でももちろん私だけじゃなくて、みなさんがすごいです。最終回は“アベンジャーズ”ですから。

稗田:『エンドゲーム』を観たときの感動と同じものがありますね。

若山:……それメインキャラクター死んじゃってない!?

稗田:(笑)。死んでないし辞めないです! 感情的にも最高潮なので、最終回の熱がみなさんにも届くといいなと思っています。

──ありがとうございます。改めてお二人にとって「霧尾ファンクラブ」とはどのような存在でしょうか?

若山:難しいですが「青春」かなと思います。「青春」と思うだけでは片付かない想いはいっぱいあって、その想いはそのときだけのものではなく、人生という大きなくくりにもなってくるのかなと。私にとっては「霧尾ファンクラブ」が、そんな気持ちを体感させてくれた作品でした。

アフレコでの藍美ちゃんと掛け合いが、ずっと女子高生の会話だったんですよね。みんなで和気あいあいと収録をしていた瞬間も青春だったし、作品の世界観の中で得た気持ちも青春でした。私にとって「霧尾ファンクラブ」は青春です。

稗田:難しい! けど、表すなら「宝物」です。もちろん携わらせていただくどの作品もすべて大切だし、全部が私の宝物です。ただ「霧尾ファンクラブ」に関しては、より特別な想いが抑えきれなくて。ここまで引き込まれる作品に出会えたことも尊いことですし、そんな作品に携われた喜び。アフレコなどで、みなさんと一緒に作品を作っていくのもすごく楽しかったし、原作のぽんちゃん先生やスタッフのみなさんとお話しする時間も大切な時間でした。

個人的な話ですが、今年で声優活動10周年なんです。そんな節目の年に、クレジットで初めて一番上に名前が流れて、その初めてが「霧尾ファンクラブ」だったことがとても嬉しくて。なんだか巡り合わせのようなものも感じる。そういった意味でも特別な作品です。

さっき詩音ちゃんが振り幅をたくさん褒めてくれましたが、こんなに爆裂なギャグをやるのは「霧尾ファンクラブ」が初めてだったんです。アフレコが始まる前から緊張もあったのですが「霧尾ファンクラブ」での歩みを通して新しい自分が開けるかもしれないと思っていたので、それが叶っていたらいいなと思います。

藍美ちゃんを通して、今まで感じたことのなかった感情や想い、表現を引き出してもらったので、自分の声優としてのキャリアの中で大切なものだったなと改めて思います。きっとこれからも「霧尾ファンクラブ」と藍美ちゃんが助けてくれるときがあるだろうなと感じた3ヶ月でした。

若山:ファンのみなさんにとっての人生バイブルのような作品になっていたら嬉しいよね。

稗田:そうだね。好きなものや好きな人、恋愛じゃなくても、友だちとか推し活とか「好き」という感情を一度は持ったことがあると思います。その「好き」に共感して、心に残るひとつになっていたら。「青春」と「宝物」になっていたら嬉しいです。

【インタビュー:西澤駿太郎】

「霧尾ファンクラブ」インタビューバックナンバー

|01

第1回:外山草

|02

第2回:稗田寧々

|03

第3回:若山詩音

|04

第4回:梶原岳人

|05

第5回:広瀬裕也

|06

第6回:小笠原仁

|07

第7回:伊藤彩沙

|08

第8回:和泉風花

|09

第9回:稗田寧々×若山詩音

「霧尾ファンクラブ」作品情報

放送・配信情報

放送情報

■MBS/TBS系28局“スーパーアニメイズムTURBO”枠にて
2026年4月2日より毎週木曜深夜0:26〜全国同時放送

■AT-X
4月3日より毎週金曜日 22:30~ 
※リピート放送:毎週火曜日 10:30〜・毎週木曜日 16:30〜

配信情報

4月2日(木)25:00~
各配信サイトで順次配信開始

イントロダクション

拝啓 霧尾くん、あなたが好きです。
でも、知りませんでした。
人を好きになるのが、こんなにつらいなんて。

大好きだよ、霧尾くん。
霧尾くんとハンバーガー食べたい。
霧尾くんと相合傘したい。
霧尾くんとお皿割りまくりたい。
霧尾くんと身体中のほくろ探しの旅に出たい。
霧尾くんと出会った日を国民の祝日にしたい。

藍美と波、大好きな人の話をする、2人だけの大切な時間。
こんな日常が、いつまでも続くと思ってた。
一方通行な想いの連鎖は、私たちの日常を変えていく。

キャスト

三好藍美:稗田寧々
染谷波:若山詩音
霧尾賢:梶原岳人
満田充:広瀬裕也
桃瀬隼斗:小笠原仁
村岡皐月:伊藤彩沙
田代星羅:和泉風花


TVアニメ「霧尾ファンクラブ」公式HP
TVアニメ「霧尾ファンクラブ」公式X

(C)地球のお魚ぽんちゃん・実業之日本社/「霧尾ファンクラブ」製作委員会
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