この記事をかいた人

- わたなべみきこ
- 出産を機にライターになる。『シャーマンキング』『鋼の錬金術師』『アイドリッシュセブン』と好きなジャンルは様々。

月刊「少年ガンガン」で大好評連載中の幻怪ファンタジー『黄泉のツガイ』。『鋼の錬金術師』や『銀の匙』などで知られる荒川弘先生の最新作で、シリーズ累計600万部を突破。この4月からアニメも放送中の注目作品です。
日本を舞台にしたバトルファンタジー漫画である本作。“夜と昼を別つ双子”の兄・ユルと妹・アサを中心に、妖怪のような、幽霊のような、“ツガイ”と呼ばれる「ふたつでひとつの対なる存在」を使役するツガイ使いたちの戦いが描かれます。
6月12日(金)発売の「少年ガンガン7月号」に掲載された最新第54話「船だま様と海坊主」では、海坊主ツガイの本体を探すべく、ユルがエサとなり海の中へ。ツガイを差し向けた刺客の正体も明らかとなり、情報を流した人物の正体も明かされました。
※本稿にはネタバレ要素が含まれます。
海坊主の狙いであるユルを文字通りエサにしてしまった船だま様。大慌てのアサに対し、「我々を信じろ」という船だま様の言葉をあっさり承諾してしまった左右様には驚きました。放任主義にもほどがありますね……。
しかし、さすがは「船の守り神」と称される力を持つ船だま様。海に放り出されたユルは海坊主に飲み込まれてしまいましたが、しっかり身の安全は確保されています。そして、海坊主がツガイ本体の元へ戻ったところで、船だま様たちはウミムシのような姿の本体を海中から引きずり出し、ユルの援護もあって無事捕獲に成功しました。
海坊主の暗い口の中からナタを振りかざして出てくるユル……とても主人公とは思えない恐ろしい迫力でしたね……。
ツガイを捕まえたことにより、主の正体も判明。名前は「安里コウイチ」。前話でも一瞬姿を見せていたサラリーマン風の男です。
彼によると、安里家は元々西ノ村の者で、海坊主ツガイを使った海賊行為で得た金を村に提供していたのだそう。しかしそれは関ケ原の戦い以前の話であり、戦乱後、関わりは途絶えていたとか。
ところが、最近になって西ノ村関係者から接触があり、大金を見返りに双子を攫ってくるよう指示され、今回の犯行に及んだと言います。
双子がこの船に乗っていることをなぜ知っているかと問われた安里の口からは、さらに衝撃の事実が語られました。
なんとアサが影森屋敷を出た時から、公安内部の西ノ村関係者が尾行していたというのです。公安の話と言えば52話。「公安の中にも表に出てこないツガイ使いがいて国の中枢を守っている」と影森家の使用人が話しており、ツガイを大量に持っている影森家にも公安からの接触があることが明かされていました。
実際、アスマの元には亡き父ゴンゾウのツガイのリスト提出を急かす公安からの高圧的な電話がかかってきていましたが、もし西ノ村関係者にツガイの情報が渡っていたら、影森家がさらなる窮地に立たされそうです。ゴンゾウはその可能性も考えていたのでしょうか……。
また、気配に敏感なユルや左右様が尾行に全く気付けなかったことからも、相手の手練れっぷりが感じられ、今までとは格の違う手強い相手に狙われているようでゾッとします。
安里は「公安の中に西ノ村関係者が密かに入り込んでいるようだ」と言っていましたが、荒川先生の過去作を知っている私としては、「既に公安そのものが西ノ村一色」なんて可能性も頭を過ぎります。これまで以上に大きな組織がその影を見せた今、双子の運命はどうなっていくのでしょうか……。
本話は船だま様の主・住吉クロウとの交流もより深く描写されました。彼は代々船だま様とともに海の安全を守ってきた神職の一族です。
立場上は主ではあるものの、そう名乗るのはおこがましい、「お手伝い」の方がしっくりくると言っており、船だま様からの呼びかけにも「はい!」と応えるなど敬う姿が見られ、どこかユルと左右様の関係を思わせます。
さらに、彼は海坊主ツガイを倒すのではなく、捕まえて誠実な主の元で良いことに力を使ってもらおうと考えていました。「悪いのはツガイじゃなくてそれを悪事に使う人間だ」という彼の言葉が、その人柄を表しているようでとても印象的です。
クロウは、海坊主捕獲を手伝ってくれたユルとアサにとても親切にしてくれており、彼らの事情を聞いたことですっかり心強い味方に。彼のサポートもあり、双子は無事沖縄に上陸することができました。
そのうえ、一族の家に招き、食事と宿の世話までしてくれることに。元々取っていただろう宿ではまた刺客が待ち構えているかもしれませんし、船だま様のいる住吉一族の家なら、双子も安心して過ごせそうです。
「人も神も魔もごちゃ混ぜ(チャンプルー)な沖縄へようこそ 歓迎するよ」
クロウ・船だま様との素敵な出会いを経て、ついに母の生まれ育った土地に降り立ったユルとアサ。両親の安否や明らかに様子のおかしい祖母の状態など、気になることは山積していますが、今だけは吉住一族の家で英気を養ってほしいものです。
⋱📢本日発売 ⋰
— 『黄泉のツガイ』公式@TVアニメ放送中 (@TSUGAI_GANGAN) June 12, 2026
少年ガンガン7月号📖
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
『黄泉のツガイ』第54話
「船だま様と海坊主」が掲載!
向かう度、揺れる旅路
海上ツガイバトル最新話https://t.co/iI2igEnTvy#少年ガンガン#黄泉のツガイ #ヨミツガ pic.twitter.com/j2gNlHntmT

1990年生まれ、福岡県出身。小学生の頃『シャーマンキング』でオタクになり、以降『鋼の錬金術師』『今日からマ王!』『おおきく振りかぶって』などの作品と共に青春時代を過ごす。結婚・出産を機にライターとなり、現在はアプリゲーム『アイドリッシュセブン』を中心に様々な作品を楽しみつつ、面白い記事とは……?を考える日々。BUMP OF CHICKENとUNISON SQUARE GARDENの熱烈なファン。
