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【今月の『黄泉のツガイ』の話題】住吉家での宴と兄妹の修学旅行<第55話>

【今月の『黄泉のツガイ』の話題は?】左さんの笑顔がイイ……! 住吉家での宴と兄妹のプチ修学旅行<第55話>

月刊「少年ガンガン」で大好評連載中の幻怪ファンタジー『黄泉のツガイ』。『鋼の錬金術師』や『銀の匙』などで知られる荒川弘先生の最新作で、シリーズ累計600万部を突破。4月から2クール連続でアニメも放送中の注目の作品です。

日本を舞台にしたバトルファンタジー漫画である本作。“夜と昼を別つ双子”の兄・ユルと妹・アサを中心に、妖怪のような、幽霊のような、“ツガイ”と呼ばれる「ふたつでひとつの対なる存在」を使役するツガイ使いたちの戦いが描かれます。

7月10日(金)発売の「少年ガンガン8月号」に掲載された最新第55話「宴と憧憬」では、ようやく上陸した沖縄で穏やかなひと時を過ごすユルとアサの姿が描かれ、読者も癒されるほのぼの回となりました。

※本稿にはネタバレ要素が含まれます。

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住吉家でのひと時に癒される双子──左さんの笑顔がたまらない……!

船だま様の主・クロウに招かれ、住吉家にやってきたユルとアサ。一族は2人の来訪を大いに歓迎し、たくさんの料理でもてなしてくれました。

前々話でクロウが「先祖代々何百年とあの海坊主とやりあっている」と言っていましたが、海坊主の討伐は本当に住吉家の悲願だったようで、大人たちは宴会の席で涙を流しながらユル達にお礼を述べていました。(お酒が入っていたのもあるようですが)

わいわいと賑やかな席では、クロウのことも少し明らかに。なんと16歳の高校生で、双子と同い年だったのです。身体には無数の傷があり、本人いわく「こう見えてもけっこうハードな人生送ってんだよ?」とのこと。彼もツガイ使いとしていろんな修羅場を潜り抜けてきたのかもしれませんね。

ツガイに理解のある一族ということで、姿を見せずにいた海坊主や左右様、宇宙人ツガイも姿を現し、場は一層賑やかに。

ユルは海坊主が獲ってきた魚の刺身に初挑戦。生魚に抵抗のあるユルでしたが、「食べてほしかったな…」と目を潤ませる海坊主に負けてパクリ。獲れたて新鮮な刺身のおいしさに驚愕していました。

そんな折、盛り上がる宴席から1人抜け出したのは左さん。外に出て住吉家の門に近づいてきた黒いブタのような生き物を捕まえて締め上げます。ユルに害なすものを警戒してのことです。

ユル達のために外を見張ってくれていた船だま様によると、このブタのような生き物はこの辺に住む魔物(マジムン)。本州から来たユル一行が珍しくて覗きに来たのだだろうと。住吉家に張られたヒンプン(結界)はそういった弱い魔物をはじき返すためのものです。

船だま様が主のために外を警備してくれていると知った左さんは「わが主ユルは生まれた村を出てからずっと悪意と裏切りに晒され続け他人を信じる心が弱っていた」「おぬしたちのような裏表の無い善意が本当にありがたい」と感謝を口にします。

その様子から、左さんがユルを大切に思っていることが伝わってくるのですが、船だま様が「主ユルの事 気に入ってるのね」と声をかけると、「…割と…いや…かなり」と答え、今までに見せたことのない笑顔に。左さん推しの私は心を撃ち抜かれたような気持ちになりました……イイ笑顔だ……!

その一方で、「封」を得たユルが力を悪用したり暴走してしまったりした場合には、命を奪うことになってでも止めるという覚悟を口にした左さん。

「そのために左右様(われわれ)は生まれたのだから」とも発言しており、左右様が生まれた経緯が今後明かされることも期待できそうです。

ちょっと寄り道! 兄妹ふたりのプチ修学旅行

住吉家で一晩を過ごしたユルとアサは、一族と船だま様に見送られ、いよいよ祖母探しに向かうことに。出発する際、船だま様から彼らの分身みたいなものだというサイコロを持たされます。

「困ったときはその袋を開けるといい すぐに駆け付けてやる」「左右様も…何かあったら遠慮なく呼んでね」そう言ってくれた船だま様。心強い味方ができて読者としてもホッとしますね。左右様と船だま様の“ツガ友”感もとても良いです。

さて、ここからいよいよ祖母の家に向かうわけですが、今いる場所(那覇)から祖母の家のある島まではおよそ80キロ。公共交通機関を使うことも検討しますが、敵に襲われて一般人を巻き込んでしまう危険があります。

するとユルは「じゃあ歩こうぜ」と何でもないことのように一言。「マジで!?」と驚愕するアサですが、宇宙人ツガイも左右様もすんなり了承してしまい、結局歩いて向かうことに。人ではないツガイはさておき、山育ちのユルはさすがですね……。

出発前の買い物をするユル達が偶然見かけたのは、修学旅行生。アサは「そっか…私たちも普通の生活してたら修学旅行に行ってる年なんだ…」と寂しそうな目で学生たちを眺めます。

そんな妹を見たユルは修学旅行の真似をしようとアサに提案。自分のわがままに貴重な時間を割けないと遠慮するアサでしたが、左右様も「もっと街中が見たい!」「もっとあちこち見たい!」と彼女の背中を強く後押し。

というわけで、隠密旅からちょっと寄り道して兄妹ふたりの修学旅行へ!

観光名所を巡ったりお土産店を覗いたり沖縄グルメを味わったりと、プチ修学旅行を満喫する一行。考えてみれば、双子は修学旅行どころか観光旅行すらしたことがなかったでしょう。

束の間のひとときでも普通の16歳のような旅行ができて本当に良かったです。左右様や宇宙人ツガイがいっしょに楽しんでいるところもほっこりしました。

アサに付き合う形で旅行を楽しんだユル。双子を取り巻く環境は厳しいものですが、そうだとしてもずっと苦しい思いを抱えていないといけないわけではありませんよね。楽しいと思える時間を過ごしたっていいんだと改めて感じました。

プチ修学旅行を通して、やりたいことや夢がさらに増えたアサは、「欲張りすぎてバチ当たりそう!!」と零します。

それを受け「うむ「欲張り」それでいい」「強く願い 想い 信じろ それはいつか現実に変える力となる」と力強く双子に伝える左右様。彼らが双子を優しく見守り、力になってくれていることを強く感じますね。

双子にとっても、読者にとっても、一息つけるほのぼの回となった本話。住吉一族の優しさや旅行の楽しさで回復した心を糧に、2人は祖母救出へ80キロの道のりを歩みます。

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わたなべみきこ
出産を機にライターになる。『シャーマンキング』『鋼の錬金術師』『アイドリッシュセブン』と好きなジャンルは様々。
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