
それぞれのキャラクターに「見たことがある感じ」「懐かしい」という要素を入れるようにしました──『グロウアップショウ ~ひまわりのサーカス団~』スタッフインタビュー企画「グロウアップショウ、クローズアップしよう!」キャラクター原案・深崎暮人さんインタビュー
アニプレックスとA-1 Pictures / Psyde Kick Studioによる新作オリジナルアニメーション『グロウアップショウ ~ひまわりのサーカス団~』が、毎週土曜日24時よりTOKYO MX/BS11ほかにて放送・配信中。
本作の舞台は、昭和30年代ごろ、サーカスが娯楽の中心として人々の生活に溶け込んでいる高度経済成長期の日本。天才サーカス少女・鶴巻瑞佳が万年金欠の弱小サーカス団・ひまわりサーカスに、とある事情から協力することになり、物語が動き始めます。
アニメイトタイムズでは、本作の魅力に迫るキャスト・スタッフインタビュー連載を実施。今回はキャラクター原案・深崎暮人さんにお話を聞きました。『冴えない彼女の育てかた』スタッフが多いからこそ意識したこと。そして、昭和の時代設定ならではの難しかった点とは。
『冴えカノ』スタッフ陣とともに生まれた“昭和のサーカス”
──まずは、『グロウアップショウ ~ひまわりのサーカス団~』の制作経緯から教えてください。
キャラクター原案・深崎暮人さん(以下、深崎):企画が立ち上がったのは約8年前ですね。ちょうど『劇場版 冴えない彼女の育てかたFine』を手掛けていた時期。本作は亀井幹太監督や、プロデューサーの柏田真一郎さん、神宮司学さんなど、『冴えカノ』と共通しているスタッフが多いんです。
──『グロウアップショウ』は『冴えカノ』の流れからできた作品だったんですね。
深崎:当時、プロデューサー陣と話をしていて「ラブコメはやり切ったので、次は別のジャンルに挑戦したい」「女の子のデザインが得意なので、それを活かせる機会があれば」といった話をしていて、その後ご提案いただいたのが、サーカスを題材にした『グロウアップショウ』でした。その時の何気ない言葉を拾って、自分に合った作品を考えてくださったのだと感じています。素敵な機会をいただけて、とても嬉しかったです。
──サーカスを題材にしたアニメというのはなかなか珍しいです。
深崎:ただ、サーカスのアニメといえば、『カレイドスター』というレジェンド級の作品があるじゃないですか。僕の人生の中でもトップ3に入るくらいに好きなので、喜びと同時に大きなプレッシャーを感じました。先駆者の方々へ敬意を表しつつ、今作ではまた別のアプローチで、サーカスという題材の魅力を広げていけたらと思っています。
──制作するうえでも『カレイドスター』は意識したと。
深崎:どうしても意識はしていましたが、スタッフ間ではあえて話題にしないようにしていました。あまり意識しすぎると(既存のイメージに)引っ張られてしまいますから。その意味では、企画の転換点も幸いしました。
実は『グロウアップショウ』の企画当初は、舞台設定が昭和ではなかったんです。それが途中で昭和という設定に変更になったことで、結果的に先入観から離れ、良い差別化に繋がったのではないかと感じています。
──深崎さんは今回、キャラクター原案で参加されています。どのような流れでキャラクターを制作していったのでしょうか。
深崎:最初にプロットをいただいた時点で、キャラクターの名前や大まかな設定は既に決まっていました。一方で、外見的な特徴については特に詳細な指定がなく、ビジュアル面はある程度お任せいただけることになっていたので、まずは自分の中に浮かんだイメージを、ざっくりとしたラフに落とし込むことからスタートしました。
──そこから深崎さんのなかにあったアイデアを組み合わせていったのですね。
深崎:普段から、キャラクターのシルエットや構成のアイデアを頭の中や手元で整理して、自分の中に引き出しを増やしておくようにしています。その引き出しをベースに、プロットの設定に合わせてブラッシュアップしていきました。
──デザインをする上での要望などはありましたか?
深崎:亀井監督とは長年の信頼関係もあり、かなり任せていただけたと思います。ただ、途中から昭和の設定が加わり、時代考証の山田順子先生の監修が入人るようになってからは「なるべく時代に合わせてほしい」という相談はありました。あまりに厳密に時代感を反映すればビジュアルは地味になりますし、そもそも「かわいい女の子を描く」という企画の出発点と矛盾が生じてしまう。僕が原案を務める意義も薄れてしまうのではないかと悩みましたね。最終的には、昭和レトロの魅力と現代の感覚をいかに融合させるかに振り切ることにしました。
──逆に亀井監督への要望はありましたか?
深崎:『冴えカノ』のころから、亀井監督が描くキャラクターの表情変化やお芝居がとても好きだったんです。だからこそ今回は、「当時よりもっと顔を崩していいので、どんどんやってください!」とお願いしました。
──コミカルな表情もたくさん入れてほしいと。たしかにキャラクターが驚いたときに目玉が落っこちるというシーンもありましたね。
深崎:そのおかげで、キャラクターの表情が豊かで、飽きのこない作品になったと思います。

































