マンガ・ラノベ
「SAKAMOTO DAYS展」島﨑信長登壇イベント&会場フォトレポート

170点を超える完成原稿と90点以上の創作資料から感じる“破壊と創造”──「SAKAMOTO DAYS展」&島﨑信長さん登壇オープニングイベントレポート

島﨑信長さん登壇のオープニングイベントレポート

MCの呼び込みによって朝倉シン役・島﨑信長さんが登場。ブルーを基調としたスタイルが、原作展に漂うスマートな空気に映えていました。

最初の話題は、島﨑さんが考える『SAKAMOTO DAYS』の魅力について。島﨑さんは、緩急の付け方やシリアスとコメディのギャップ、そして全体のバランス感覚が非常に秀逸な作品であると紹介。その魅力を一言で「どこをとって食べても美味しい闇鍋」と語ります。

ただギャップがあるだけでなく、読者の想像を超える「意外性」が随所に散りばめられている点が本作の面白さであると島﨑さんは分析します。緊迫したシリアスな状況の中で差し込まれる、思わず笑ってしまうようなツッコミ。そして展開されるアクションシーンについても、スタイリッシュで美しいだけでなく、読者の想像の先を行く展開が用意されており、意外性が詰まっている点こそが本作の醍醐味であると話しました。

(C)鈴木祐斗/集英社

(C)鈴木祐斗/集英社

続いて、今回の展覧会を実際に観覧した島﨑さんの感想が、各ゾーンの見どころとともに紹介されました。

会場に足を踏み入れた島﨑さんは、鈴木先生の美しい原稿がビッグサイズで展示されていること、そして何より原稿を間近でじっくりと鑑賞できることに、一人のファンとして非常にワクワクしたと語ります。誰もが驚くようなダイナミックな演出から、細部まで見込まれた繊細な工夫に至るまで、並々ならぬ熱量が込められた空間に島﨑さんも圧倒された様子でした。

島﨑さんの予想を超える大ボリュームの展示内容。物語の始まりから現在に至るまでの歩みを追体験できる構成は、まるで坂本太郎のように心を“ふくよかにしてくれる”素晴らしい内容であると絶賛します。

エントランスを抜けて最初に現れる「ZONE1 坂本商店、営業中」は、非常に遊び心に満ちた空間。各キャラクターのプロフィール紹介のほか、作中の陳列棚を模したコーナーが設置されているのが特徴です。このエリアについて島﨑さんは、まるで自分自身が坂本商店に温かく迎え入れられたような感覚を味わえると紹介します。

島﨑さんを案内したスタッフから「実はここにもこだわりがあるんです」と裏話を聞かされた際、そのあまりに細かなこだわりに、来場者が気付けるか心配になると笑いつつ、展覧会制作陣の深い愛を感じたと振り返りました。

続く「ZONE2 破壊、最前線」に足を踏み入れた島﨑さんは、その圧倒的な情報量に、どこから見ればよいのか迷ってしまったと語ります。

エリア中央にそびえる切断された赤いタワーについて島﨑さんは、この場所が絶好のフォトスポットであると目を輝かせます。タワー全体を収めた記念写真も撮りたい、螺旋状に飾られた無数の線画の美しさをドアップでカメラに収めたい……ファンならではのジレンマを披露し会場の笑いを誘いました。

また、完成原稿では見ることのできない貴重な中間制作物が、ごく自然に、かつ贅沢に展示されている点にも着目。完成前の状態だからこそ感じられる、アクションの独特なテンポや剥き出しの躍動感が、鈴木祐斗先生の類稀なる画力によって見事に表現されていると、その凄みを解説しました。

激しいバトルシーンが展開される「ZONE3 殺しの芸術痕」では、額縁に飾られた名シーンの数々が、ただの静止画に留まらない工夫とともに展示されています。キャラクターたちが額縁などを破壊して外へと飛び出してくるかのような立体演出に興奮を隠しきれない島﨑さん。足元にガラス片を模した造作物が散りばめられているなど、臨場感を極限まで高める演出に感じる遊び心とスタッフの愛を熱く詳らかにしました。

また、このゾーンではネームやラフ、線画、そして完成原稿に至るまでの「制作のプロセス」を比較できるコーナーが用意されています。島﨑さんはここでの比較を通じて、鈴木先生のクリエイターとしての凄みを強く実感したとのこと。

ラフの段階で既に完璧な構図や表情が描かれているにもかかわらず、完成原稿ではカメラワークやカット割りを大胆に変更し、よりキャラクターの心情や読者の読むリズムに寄り添った表現へと昇華させている点に驚かされたと語ります。描かれた線を一度壊すことを恐れずどこまでも表現を突き詰める姿勢と、その中に宿る圧倒的な「ライブ感」こそが鈴木先生の魅力であると、深く感銘を受けた様子でした。

(C)鈴木祐斗/集英社

(C)鈴木祐斗/集英社

カラーイラストや創作資料が集まる「ZONE7 彩りある日々」では、歴代コミックスのカバーイラストがずらりと並び、会場を華やかに彩っています。

まるで映画のワンシーンを切り取ったかのようなカメラワークに加え、カラーになることでさらにその独特のセンスが際立つ鈴木先生のカラーイラスト。奇抜でありながらも作品世界に見事に馴染み、納得感と同時に新鮮な意外性を与えてくれる色使いに、自身のお芝居の理想とも重なる部分があると、深い共感を示した島﨑さん。モノクロの紙面では分からなかったキャラクターたちの細かな色彩設定を堪能できると、エリアの魅力を明かしました。

展示エリアの先にあるミュージアムショップについても太鼓判を押した島﨑さん。数あるグッズの中でも「絶対に手にとってほしい必須アイテム」として強く推したのが、展覧会公式図録でした。

図録には今回展示されている貴重な原稿の数々はもちろん、その制作背景にある裏話や鈴木先生と編集スタッフによる試行錯誤の歴史が詳細に記録されているとのこと。島﨑さんは、この図録をじっくりと読み込んでからもう一度展示エリアを回ると、作品の見え方が全く新しくなり、より深いストーリーを味わうことができると語ります。作品を深く知ることで楽しさが何倍にも膨らむ、と熱いアピールが届けられました。

イベントの後半では、質疑応答の時間が設けられました。

「今回の展示を朝倉シンの目線で見たときのイチ押しエリアは?」という質問に対して、島﨑さんは、坂本商店や葵、花といった、シンが大切にしている日常やファミリーがピックアップされている展示エリアと回答。

坂本太郎が守りたいと願い、シン自身も素敵だと思い、その一員になりたいと強く望んだ日常の空間。その温かさを噛み締めるような感慨深い場所でもあるのではないかと分析。

さらにネタバレになるため具体的には言えないオススメポイントもあるとしつつ、アニメを楽しみにしているファンのために詳細は伏せながらも、これだけは断言できることとして「どちらにせよ全部坂本さんがいるシーンです!」と答えた島﨑さん。シンにとっては「坂本さん」がいるシーンこそが一番の興奮スポットであることは間違いない、と語りました。

続いて「本日最も長く足を止め、じっくりと観覧したお気に入り展示やエリア」について問われると、島﨑さんはひとつに絞る難しさに触れつつ、先ほども話題に上ったネーム、ラフ、線画、完成原稿という一連の制作プロセスを比較できるエリアを振り返ります。

特に、ラフ段階での描写が完成原稿においてどのように変化したかという劇的な対比を間近で見比べることのできるゾーンでは、一つひとつの原稿をじっくりと見比べながら、鈴木先生がなぜここでこの変更をされたのだろうと、先生の意図や思考を想像して深く考え込んでしまったと話す島崎さん。

ラフの時点でも十分に素晴らしく、完成された魅力があるにもかかわらず、完成形ではさらにその先へと表現を突き詰めている。その徹底的なこだわりを実感した直後に、仕事場展示エリアにある、とある“黒い玉”を目にしたことで、これほどの試行錯誤を経てあの塊が生まれたのだとすべてが繋がり納得がいったとユーモアを交えて語りました。

最後にオープニングイベントの締めくくりとして、これから「SAKAMOTO DAYS展」を訪れるファンに向けて、島﨑さんからメッセージが贈られました。

島﨑信長さん:ここまで話してきましたが、楽しいです! 本当に絵力がスゴいですし、大きく展示された原稿を見るだけで感動するのですが、そこに色々な人の愛情を感じました。

これは僕もアニメに携わらせていただいているから思うのかもしれませんが、やっぱり『SAKAMOTO DAYS』って愛されてるんだなって。今回私は少ない人数で見ましたが、みなさんがお越しになるときは楽しんでいる方々がいらっしゃるかと思います。ニコニコしている方、難しい顔で凝視している方、もしかしたら声が出ちゃってる方がいるかもしれません。みんな『SAKAMOTO DAYS』が大好きなんですよね。展示されているものや工夫からも、この展示を作っている人も『SAKAMOTO DAYS』が好きなんだなとわかる。作品が好きな気持ちを実感しながら、自分の大好きな作品を楽しむことができるとても素晴らしい空間になっていると思います。好きな方はただただハッピーだと思います。そして内容も保証します! ぜひ足を運んでもらえたら幸いです。

(C)鈴木祐斗/集英社

(C)鈴木祐斗/集英社

【取材・撮影:西澤駿太郎】

「SAKAMOTO DAYS展」開催概要

東京会場

会期:2026年7月17日(金)~9月6日(日)※会期中無休
会場:東京ドームシティ Gallery AaMo(ギャラリー アーモ)
住所:東京都文京区後楽1-3-61
アクセス:JR「水道橋駅」東口、都営地下鉄三田線「水道橋駅」A3出口/東京メトロ丸ノ内線・南北線「後楽園駅」2番出口
主催:SAKAMOTO DAYS展東京実行委員会
企画:SAKAMOTO DAYS展プロジェクト委員会 
企画協力:週刊少年ジャンプ編集部
協賛:共同印刷、イープラス
お問い合わせ:東京ドームシティ わくわくダイヤル 03-5800-9999(全日10:00~17:00)

■チケット詳細はこちら

名古屋会場

開催予定時期:2026年秋

Information&SNS

「SAKAMOTO DAYS展」公式HP
「SAKAMOTO DAYS展」公式X

(C)鈴木祐斗/集英社

おすすめタグ
あわせて読みたい

おすすめ特集

今期アニメ曜日別一覧
2026年夏アニメ一覧 7月放送開始
2026年秋アニメ一覧 10月放送開始
2027年冬アニメ一覧 1月放送開始
2026年春アニメ一覧 4月放送開始
2026夏アニメ何観る
2026夏アニメ最速放送日
2026夏アニメも声優で観る!
アニメ化決定一覧
放送・放送予定ドラマ作品一覧
平成アニメランキング