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- 五六七八千代
- 徳島出身のフリーライター&歌人。現在は、特撮、アニメ、DOMOTOが生きがい。

2026年7月24日(金)より公開中の映画『超宇宙刑事ギャバン インフィニティ 太陽が泣いた日』と、映画『仮面ライダーゼッツ さよならのミッション』。
どちらの作品も、劇場版ならではのスケール感と熱いドラマが詰め込まれた大満足の1本で、上映が終わった瞬間、「もう一回観たい……!」と感じた方も多いのではないでしょうか。
『超宇宙刑事ギャバン インフィニティ 太陽が泣いた日』は、主人公・弩城怜慈(どき・れいじ)/ギャバン・インフィニティが新人時代に慕っていた先輩刑事・長谷誠(はせ・まこと)との再会を果たす場面から、物語の幕が開きます。
本記事では、映画『超宇宙刑事ギャバン インフィニティ 太陽が泣いた日』を振り返りながら、思わず胸が熱くなったシーンや印象的なポイントをたっぷりとご紹介。“超ギャバい”時間を一緒に振り返っていきましょう!
※映画を鑑賞前の方は、ぜひ振り返り記事をチェックしてみてください。
本作最大の敵として立ちはだかるのが、長谷誠ことギャバンキラーです。
かつて怜慈が慕っていた先輩刑事である長谷は、不条理な事件によって愛する家族を失いました。彼にとって家族は、まさに人生を照らす「太陽」そのもの。最愛の存在を奪われてからは、笑うことすらできなくなってしまいます。事件後も何事もなかったかのように回り続ける世界と、そこで笑って過ごす人々に絶望した長谷は、悲しみを怒りに変え、やがて“ギャバン”という存在を憎むようになります。
暗闇でもがく人を救えないのなら、ギャバンなんて必要ない――。
その思いには、ヒーローへの憎しみだけでなく、「誰かに救ってほしかった」という長谷自身の悲痛な叫びが込められているようにも感じられました。大切な人を失った悲しみや、理不尽な現実への怒りは、誰もが抱える感情の延長線上にあるもの。だからこそ、彼を完全に否定することができず、その苦しみに胸を締めつけられてしまうのです。
太陽を取り戻すために立ち上がるギャバンたちの姿も、本作の大きな見どころです。
長谷が放ったネガティブ波動によって、太陽は魔空空間へと飲み込まれ、各次元ではエモンズが大量発生。多元宇宙そのものが滅びかねない、大きな危機が訪れます。
しかし、そんな状況でもギャバンたちは諦めません。自分たちの世界を、そして大切な人々を守るため、それぞれの次元から立ち上がります。
TVシリーズでも描かれてきた“次元を超えた絆”。3人のギャバンがギャバン・インフィニティの元に集結するシーンには、これまでの歩みが重なり、胸が熱くなった方も多いのではないでしょうか。
そして、仲間たちは怜慈の意志を尊重し、彼にギャバンキラーとの決着を託します。
長谷を止めたい、できることなら救いたい……。そんな怜慈の内に秘めた悲痛な願いと、“ギャバン・インフィニティ”として「多元地球A0073での悪を許さない」という強きヒーローの誇りを、仲間たちは一瞬で理解したのです。誰もが不安や心配を胸に抱きながらも、その揺るぎない覚悟を信じて、3人は怜慈にすべてを委ねました。
そして、太陽を取り戻すべく3人が力を合わせた結果、太陽に感情を生むことに成功。さらに、太陽が宿したエモルギーの力によって魔空空間を排除するという、前代未聞の奇跡を呼び起こしたのです。
異なる宇宙で生き、異なる価値観を持つ者たちが、宇宙を救うために手を取り合う。その光景は、この作品が半年間かけて描いてきた「感情のぶつかりあいは、人と人をつなぐ力にもなる」というメッセージそのものだったように感じました。
そして劇場版ならではの圧巻のアクションは、まさに瞬き厳禁のかっこよさです!
冒頭の長谷との素顔での手合わせから、ギャバンキラーとなった長谷との死闘。アンチギャバリオン粒子によってスーツが損壊し、剥き出しになった腕や割れたマスクから血を流しながらも立ち上がる怜慈の姿は、まさに暗闇のなかで誰かを照らし続ける“お天道様”そのものでした。傷だらけの生身で泥臭く戦うその姿は、これまでにないほど痛烈で、心揺さぶられるアクションシーンに仕上がっています。
目の前にいるのは宇宙を脅かす最凶の敵。それでも怜慈にとっては、憧れの先輩であり、大切な人でした。だからこそ、彼は最後まで長谷を「倒すべき敵」としてだけではなく、「救いたい人」としても向き合い続けます。
そして、長谷の抱える怒りや悲しみに気づいていながら、何一つできなかった自分への後悔と怒りが涙となってあふれ出した瞬間、ゲキドーエモルギアがまばゆい光を放ち、ギャバン・インフィニティ・アポロンへと蒸着を遂げるのです。
怒りも、悲しみも、そのすべてを預かる。
他者の感情を否定するのではなく、真摯に向き合った先にたどり着いた答えこそが、この奇跡のフォームだったのだと感じさせられます。
劇中では新番組『角醒ハンター オメガホーン』からキャプテン・オメガホーンと炎角が登場。ハンターと角獣のバディによるバトルが描かれ、新たなヒーローの活躍に早くも期待が高まります!
そして、見逃せないのがエンドロール。それぞれの日常や、これまでの物語を振り返るような映像が次々と映し出され、思わず半年間の思い出がよみがえります。「ここまで見届けてきてよかった」「まだ終わらないで……!」と、胸がじんわりと温かくなった方も多いのではないでしょうか。最後には、TVシリーズ最終話で登場した集合写真を撮るシーンも。
さらに怜慈の親友であり、銀河連邦警察の資料課の課長である伊達大佐(だて・たいさ)が怜慈のギャバリオントリガーを手に取る意味深なラストも描かれており、最後の一瞬まで、決して席を立てない仕掛けが待っています。
怒りや悲しみ、喪失と向き合いながらも、誰かを信じること、誰かを想うことの尊さを描いた『超宇宙刑事ギャバン インフィニティ 太陽が泣いた日』。ヒーローとは、ただ悪を倒す存在ではなく、誰かの心を照らす“お天道様”なのだと改めて教えてくれる作品でした。
まさに、“太陽”のように温かく、そして観終わったあとに熱くも優しい余韻を残してくれる1本です。ぜひ劇場で、その輝きを何度でも見届けてください!
[文/五六七 八千代]