
人の心に寄り添う、共感できる物語。『映画名探偵プリキュア!不思議な庭と2人の秘密』キュアアンサー/明智あんな役・千賀光莉さん×キュアエクレール/帆羽くれあ役・長谷川育美さんインタビュー
9月18日(金)公開のプリキュアシリーズ最新作『映画名探偵プリキュア!不思議な庭と2人の秘密』。
物語の舞台は、色とりどりの花々が咲き誇る、夢のように美しい「不思議な庭」。しかし、そこにはみんなを困らせる“ダメダメ”にまつわる謎が隠されています。「キミとアイドルプリキュア♪」と「わんだふるぷりきゅあ!」のプリキュアの力も借りながら、「名探偵プリキュア!」は次々と現れる“ダメダメ”に立ち向かい、「不思議な庭」に隠された秘密を追っていきますが……。
今回は、キュアアンサー/明智あんな役の千賀光莉さんと、キュアエクレール/帆羽くれあ役の長谷川育美さんにインタビュー。心に寄り添う物語を受け取ったときの思いや、映画ならではのアフレコ、互いのお芝居から感じたこと、そして3年ぶりに復活するミラクルライトについて語ってもらいました。
本渡楓さんからのプレゼント、衣装に込めた思い
ーーそれぞれキャラクターを意識されている衣装がとても素敵です。アクセサリーも気になっていました。
キュアエクレール/帆羽くれあ役・長谷川育美さん(以下、長谷川):そうなんです。キャラクターのことを考えながら、4人とも自前で用意しました。指輪やピアスもエクレールのことを意識しています。
キュアアンサー/明智あんな役・千賀光莉さん(以下、千賀):実は今日の衣装は、キュアミスティック/小林みくる役の本渡楓さんが選んでくれたものなんです。衣装で悩んでいたら、4着くらいプレゼントしてくださって。
長谷川:そうそう。「これどうぞ」って現場で渡してくれたんだよね。「早めの誕生日プレゼント」って気を遣わせないようにしてくれるところもかっこいいなと思っていました。
千賀:本当に嬉しかったです。さらに、プロデューサーの中川真緒さんも、いくつも候補を提案してくださって。皆さんに助けていただき、今日のコーディネートになりました。今日つけているのは紫の花のアクセサリーなんですけど、4人の合体技にも花が出てくるので、そこも意識しています。
ーー撮影からも、おふたりの仲の良さが伝わってきました。
千賀:本当に大好きな先輩なので、「こんなに近づかせていただいて大丈夫ですか?」って、思わず確認しちゃいました(笑)。
長谷川:嬉しい、もちろん大丈夫(笑)。
映画のアフレコで心に残ったエピソード
ーーここからは映画のお話を伺います。まず、シナリオを読まれたときの率直な感想を教えてください。
千賀:心に響くお話だな、というのが第一印象でした。誰しもが抱くような感情をすごく丁寧に扱っていて、何か特別に大きな謎を解決するというより、人の心に寄り添った映画になっているところが魅力的だと思っています。
長谷川:すごくいいお話です。物語の軸にあるのは、かりんが抱えるリアリティのある悩みなんですよね。もちろん映像的にも内容的にも、映画ならではの見せ場やスケールの大きさはありますが、軸になっているのは、誰しも一度は感じたことがあるような気持ちで。だからこそ、この映画を観る意味があると思います。
ーー事前に、スタッフの方から「こういう映画にしたい」といったお話はありましたか?
千賀:私は別件の収録で、中川真緒プロデューサーとお話しする機会があって、そのときに少しお話を伺っていたんです。「名探偵プリキュア!」には「自分で見て、感じて、考えて、“本当”の答えを出す」というテーマがありますが、自分で考えた末に起こした行動が、必ずしもすべて正しいとは限らない。子どもたちに「自分で見て、感じて、考えて」を伝える一方で、その結果が少し違う方向へ進んでしまうこともあるんだ、ということもきちんと描きたかったそうなんです。
それぞれが自分の信念を持って行動した結果、対立することになってしまっただけで、そこに明確な“悪”があるわけではない。そのお話を聞いて、まさに映画から伝わってくるメッセージそのものだと感じました。
長谷川:アフレコ前にも、スタッフさんがキャストに「こういう映画にしたい」という思いをお話してくれていたんです。そのなかでも、かりんに対する思いは特に熱いものがあって。かりん役の鬼頭明里さんに説明する姿を私たちも横で見ていたのですが、スタッフの皆さんも、それぞれ自分自身とかりんを重ねながらこの作品を作ってきたんだろうなと思えるくらい、熱心に伝えていた姿が印象に残っています。
ーーアフレコで、特に印象に残っているディレクションはありますか?
千賀:「名探偵プリキュア!」のピンチに『キミとアイドルプリキュア♪』チーム、『わんだふるぷりきゅあ!』チームも駆けつけて、一緒に協力して立ち向かう。その場面で、皆さん迫真のお芝居をされていました。特に、本渡さんのキュアアンサーへバトンを繋ぐキュアミスティックのお芝居がすごかったです。
長谷川:うんうん。えーでちゃん(キュアミスティック/小林みくる役の本渡楓さんの愛称)も、「(キュアアンサーに)託すぞ!」という思いを込めようって話をしていたもんね。
千賀:テレビシリーズでキュアアンサーを演じるときは、力を込めたときに、声がガラッと荒れてしまうような音もなるべく入らないように、という指示を受けることが多いんです。そのため最初は、いつものプリキュアらしいお芝居をしていたのですが、今回は「ここはクライマックスへ向かう一番大事な場面だから、本当に全力でやってください」と言っていただいて。1、2回挑戦したあと、すべての収録が終わった最後にもう一度録らせていただき、渾身の一撃を放ちました。そこはすごく印象に残っています。
ーーもうひとつは?
千賀:かりんちゃんのもとへたどり着いて、キュアアンサーが言葉をかける場面です。最初は、寄り添うように優しく言おうと思っていたのですが、「“ヒーローが来てくれたから、ここからは大丈夫だ”と思えるくらいの安心感がほしい」とディレクションをいただきました。私ができる“あんなちゃんのヒーロー像”をすべて詰め込んだシーンになっています。
長谷川:私もアクションシーンはすごく印象に残っています。普段のテレビシリーズでは、アクションシーンで思いが出すぎたり、力を込めすぎたりすると「もう少し抑えてください」と言われることもあるんです。でも今回は映画ということもあって、「いけそうだな」と思って(笑)。そのまま全力でやらせていただきました。
普段から言っている定番のセリフも、映画ではアニメーションの動きが変わっていたり、その場面までの流れも違ったりします。今回の映画では、変身シーンの「オープン!」も、覚悟を決めて強く言うようなパターンがあって。テレビシリーズと映画でのお芝居の違いを楽しんでいただけるんじゃないかなと。
ーー映画ということで、収録に参加されるキャストの人数も多かったと思います。休憩中など、ほかのキャストの皆さんとのやり取りで印象に残っていることはありますか?
千賀:私は今回、あんなちゃんがすごく活躍するお話ということもあって、「自分のお芝居によって、この作品のメッセージが皆さんに伝わるかどうかも変わるかもしれない」と、かなり気合いを入れて収録へ行ったんです。そうしたら緊張しすぎて、肩まわりがものすごく凝ってしまって。その緊張がお芝居にも乗ってしまって、どうしようと思っていました。
そんなときに東山奈央さん(キュアアルカナ/森亜るるか役)が「千賀ちゃん、ガチガチじゃない? マッサージしてあげるから、そこに横になって」と声をかけてくださって。ソファに横になって、肩を中心にほぐしていただきました。それが本当に気持ちよくて、身体の力がストンと抜けたんです。そこから声の調子もよくなって、すごく楽な気持ちで収録に臨めました。ハンドパワー、すごかったです! 先輩の温かい気持ちを受け取って、身体だけではなく気持ちまでほぐしていただいたのが印象に残っています。
長谷川:うんうん。
千賀:ただ、録音ブース内で横になっている私の姿が、調整室(収録を確認・操作するスタッフ側の部屋)のガラス越しからだと倒れているように見えていたらしくて。「千賀さん、大丈夫か!?」と心配されていたみたいです(笑)。
ーー(笑)。長谷川さんは、映画の収録で印象に残っていることはありますか?
長谷川:映画の収録は、テレビシリーズでキュアエクレールが仲間に加わったばかりの時期だったんです。帆羽くれあとして参加していた頃から現場の皆さんが本当に優しくて、収録も楽しかったのですが、キュアエクレールとして正体を明かしてからは、やっと堂々とみんなと絡めるようになって(笑)。テレビシリーズの現場がますます楽しくなってきたタイミングで、そのまま映画の収録に入れたことも嬉しかったです。
映画は2日間にわたって収録したのですが、初日はプリキュアやおとも妖精のみんな、かりん、アランと一緒でした。アラン役の島﨑信長さんとは、私が初めて主演を務めた作品で相手役としてご一緒していて、すごくお世話になった先輩なんです。がっつり一緒に収録するのは久しぶりでした。
千賀:そうだったんですね!
長谷川:実はそうなの。今回のアフレコ帰りに駅まで一緒になって、そのとき「長谷川さん、めちゃくちゃ楽しそうにこの現場やってるんだね」と言ってくださったんです。それが自分の中ですごく嬉しかったんですよね。当時の私は、周りが先輩ばかりのなかで「頑張らなきゃ、食らいつかなきゃ」という気持ちでお芝居をしていたので、そんな頃を知る信長さんに、今はこの現場を楽しんでいることが伝わったんだなと思うと、信長さんとまたご一緒できたことも含めて、なんだか温かい気持ちになりました。






































