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- 五六七八千代
- 徳島出身のフリーライター&歌人。現在は、特撮、アニメ、DOMOTOが生きがい。

「スター・ウォーズシリーズ、興味はあるけれど作品数が多すぎてどこから見ればいいのか分からない……」
長年、そう思いながら行動を起こせませんでした。普段の筆者はニチアサ(仮面ライダーやPROJECT R.E.D. など)を愛してやまない特撮オタク。そんな筆者が、2026年9月2日よりディズニープラスで配信が始まった映画『スター・ウォーズ/マンダロリアン・アンド・グローグー』を鑑賞しました。
正直、観る前は「スター・ウォーズを全く知らない私でも大丈夫かな?」と不安でしたが、結論から言うとめちゃくちゃ楽しめました……!
面白かったのは、特撮オタクである筆者の目線から観ても刺さるポイントが多かったこと。鑑賞後には「マンダロリアンって何者?」「グローグーかわいすぎる」「『マンダロリアン』のドラマシリーズも観たい!」と、すっかり魅力に取りつかれてしまいました。
筆者と同じように「スター・ウォーズに興味はあるけど、歴史が長すぎて今から追うのはちょっとハードルが高い……」と感じている方にこそ、本作は最高の“入門編”になるはず。
というわけで今回は、スター・ウォーズ初心者であり特撮オタクでもある筆者の目線から、『マンダロリアン・アンド・グローグー』の魅力を熱く、たっぷりと語っていきます!
冒頭から度肝を抜かれたのは、とにかく「映像がキレイすぎる……!」ということ。あの東京ディズニーランドの「スター・ツアーズ」で味わう圧倒的なワクワク感とSFの世界が、目の前でノンストップで展開されていきます。画面の端から端まで妥協ゼロの作り込みで、まるで自分自身が作品の世界に飛び込んでしまったかのような没入感が味わえます。
しかも、私はこれまで『スター・ウォーズ』シリーズを観ていなかったため、作中に登場する景色や宇宙船、街並みなど、その1つ1つが新鮮です。「これが『スター・ウォーズ』の世界なのか!」と、まるで未知のテーマパークを探検するような気分で、ずっとワクワクしながら観ていました。
そして、動物好きの私に刺さったのが、作中に登場するたくさんの宇宙生物たち! グローグーをはじめ、かわいかったり、少し怖かったりする生き物たちが生き生きと動いていて、思わず目を奪われます。
それにしても、一体どこまでがCGで、どこからが実物のアニマトロニクス(生物を模したロボットを動かす特殊効果)なのでしょうか。あまりにも自然に動くため、本当にそこに“生き物がいる”ようにしか見えません。
特撮作品を観ていると、「このアクションはどうやって撮影したんだろう」と、つい裏側まで気になってしまうのですが、本作でもまさに同じ状態。物語を楽しみながらも、「このマンドーのアクションはどうやって撮影しているの?」「グローグーはどうやって動かしているの?」と、気になって仕方がありませんでした。
『スター・ウォーズ』の深い歴史や設定をほとんど知らない私でも、まずは圧倒的な映像美とそこに息づく生き物たちのリアルさ、そして目を奪われるほどスタイリッシュなアクションに引き込まれました。予備知識がゼロに近い状態でも、作品に対する純粋な驚きとワクワクをストレートに体感できるのは、本作の大きな魅力です。まるで自分自身が銀河の旅へ出たような、未知の世界を旅する楽しさを味わわせてくれました。
主人公のマンドーは、とにかく強くて圧倒的にカッコよかったです! 重厚なアーマーに身を包み、銃をはじめとするさまざまな装備を駆使しながら敵を倒していく姿に、「カッコいい……!」と見惚れてしまいます。
しかも、ただ銃を撃っているだけではありません。近接戦闘も強く、相手の攻撃をかわしながら一気に距離を詰めたり、状況に応じて武器や装備を使い分けたりと、戦い方がとにかく多彩。アーマーや武器そのもののカッコよさはもちろん、それらを最大限に活かした洗練された戦闘スタイルに、特撮ファンの心もくすぐられます。
そして、特に気になったのが、「劇中でほとんど顔出ししないけど、もしかしてスーツアクターさんなの……!?」ということです。マンドーは常にヘルメットを着用しているため、表情がほとんど見えません。それなのに、首の角度や立ち姿、グローグーを見つめるほんの一瞬の間などから、彼が何を感じているのかが伝わってきます。
顔が見えないからこそ、わずかな身体の動きに自然と目が行きます。振り返るという些細な動作一つにも、「今、どんなことを考えているのだろう」とつい想像を膨らませてしまう。派手なアクションの魅力はもちろんですが、そうしたマスク越しの細やかなお芝居にも魅了されました。
圧倒的な戦闘力で“無敵のヒーロー”のように見えるマンドーですが、決してすべてを一人で解決できる完璧超人というわけではありません。作中では、思わず「嘘でしょ、マンドー死んじゃったの……!?」と本気でヒヤヒヤさせられるような絶望的な大ピンチも訪れます。
その絶体絶命の窮地を救うのが、他でもないグローグーの存在です! マンドーが一方的にグローグーを守るだけでなく、グローグーもまたマンドーの危機を救う。単なる「保護者と子ども」ではなく、互いに背中を預け合い、2人だからこそ乗り越えられる死線がある……。
そんな持ちつ持たれつの尊いバディ関係が見えてくることで、不器用で人間臭いマンドーというキャラクターが、ますます好きになっていきました。
本作のもう一人の主人公であるグローグー。初めて観た私がまず抱いた印象は、とにかく「かわいい」ということでした。小さな身体に、ぴこぴこと動く耳、つぶらな瞳。マンドーを見上げる仕草ひとつまで愛らしく、気づけば視線を奪われています。
さらに、グローグーは単に「かわいらしい相棒」というだけの存在ではありません。映画の中では、マンドーだけでなくグローグーにもきちんと見せ場が用意されており、重要な場面でしっかり活躍を見せてくれます。守られるだけではなく、自らの力でマンドーを助けることもある。その愛らしさと頼もしさのギャップが、グローグーというキャラクターをより魅力的なものにしているように感じました。
そして、映画を観ながらどうしても気になったのが、マンドーとグローグーの関係性です。
2人の絶対的な「バディ感」をミドサー世代にわかりやすく例えるなら、「めちゃくちゃクールでストイックなサトシ」と「キュートさに全振りしたピカチュウ」のコンビ! 実際の『ポケットモンスター』ではサトシは熱血で、ピカチュウは強いですが、「お互いを必要とし、ピンチを救い合う深い絆」はあの2人に通じるものがあります。
マンドーは非常にクールで、一匹狼のような雰囲気を持つ人物。それだけに、彼がグローグーに向ける愛情の深さには、「なぜここまでの絆が生まれたのだろう」と興味を惹かれました。
もちろん、マンドー自身が根っからの冷たい人物ではなく、その根底には優しさがあるからなのでしょう。しかし、それだけでは説明しきれないほど、2人の間には強い結びつきが感じられます。
2人が一体どんな数奇な出会いを果たし、どうやってこれほどまでに強固な絆を築き上げてきたのか。その軌跡は、ドラマシリーズ『マンダロリアン』でじっくりと描かれているそうです。
本作を観終わる頃には、マンドーとグローグーという愛すべきバディにすっかり魅了され、「彼らの過去をもっと知りたい!」と過去作へ手が伸びているはず。本作は、私にとって2人の尊い関係性を知るための扉であり、広大で奥深いスター・ウォーズの世界へ飛び込むための最高の“入口”となってくれました。
『スター・ウォーズ』シリーズは「壮大な歴史や設定があって初心者には難しそう」というイメージでしたが、本作を観てその印象は大きく変わりました! テンポよく展開するアクションとドラマのおかげで、初見でも置いていかれる感覚がほとんどなく、1つのエンターテインメント作品として最後まで夢中になれました。
なかでも印象的だったのが、悪役をしっかりと倒してくれる爽快感。変に湿っぽくせず、悪いヤツはドカンと倒す。その明快なラストは、筆者が大好きな「東映特撮」の王道にも通じる心地よさがありました。ハット・ツインズなど、「倒すべき敵」がしっかりと立ちはだかることで物語に緊張感が生まれています。
さらに、周囲のキャラクターたちの生き様にも心を揺さぶられました。規則に厳しそうなウォード大佐が土壇場で見せる優しさ。そして、自らの家系に抗うロッタ・ザ・ハットの存在です。ジャバの息子という血筋に縛られず、自分自身の意思で進む道を選び取ろうとする姿には、思わず胸が熱くなりました。
マンドーとグローグーというバディの魅力はもちろん、信念を背負ったキャラクターたちが周囲に存在することで、2人の冒険だけにとどまらない物語の奥行きが生まれているように感じました。
『マンダロリアン・アンド・グローグー』は、『スター・ウォーズ』の知識がほとんどなかった私に「もっとこの世界を知りたい!」と思わせるには十分すぎるほどの作品でした。
圧倒的な映像美と壮大な世界観、強くてカッコいいマンダロリアン、キュートすぎるグローグー、そして2人を取り巻く個性豊かなキャラクターたち。さらに、テンポのよいストーリーや爽快なアクションまで、さまざまな魅力がぎゅっと詰まっています。
特撮が好きな人はもちろん、カッコいいヒーローが好きな人、かわいい相棒に癒やされたい人、熱いバディものが好きな人など、きっとそれぞれの入り口から楽しめるはず。そして何より、私のように「『スター・ウォーズ』は気になるけれど、今から観始めるのはちょっとハードルが高そう」と思っている人にこそ、ぜひ観ていただきたいです!
もちろん、これまで『スター・ウォーズ』シリーズを追いかけてきた人なら、さらに深く楽しめる要素もたくさんあるのでしょう。だからこそ、私もここからが本番です。
まずは、マンドーとグローグーがどのように出会い、あの強い絆を育んでいったのか。その物語が描かれているドラマシリーズ『マンダロリアン』を、これから全話履修する旅に出たいと思います!
[文/五六七 八千代]
